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2006年1月25日 (水)

タブロイド

「タブロイド」
<CRONICAS> / 製作:2004年、メキシコ=エクアドルtaburoido  98分 R-18指定
監督:セバスチャン・コルデロ 出演:ジョン・レグイザモ、レオノール・ワトリング、ホセ・マリア・ヤズピック、ダミアン・アルカザール

2006.1.25 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「心の闇まで、TVカメラは届くのか――――― 」

舞台は、南米・エクアドル。【モンスター】と呼ばれる、子供ばかりをレイプして殺す連続殺人犯によって恐怖に包まれる地域。『タブロイドTV』の人気レポーター・マノロ(ジョン・レグイザモ)は、TVクルーと共に事件を追ってエクアドルにやって来た。 ある日、彼らの目の前で交通事故が起こる。飛び出した子供が車に轢かれるという悲劇である。その直後、人々は運転手を車から引きずり出す。轢かれた子供の父親が駆け寄り、有り得ないくらいに壮絶なリンチを加える。車を運転していたのは、心優しき聖書販売員・ビニシオ(ダミアン・アルカザール)。やがて、彼は投獄されてしまう。
投獄されたビニシオは、マノロある提案を持ちかける。「TV番組の力で自分の冤罪を晴らして欲しい。見返りに、誰も知らない連続殺人犯【モンスター】の情報を提供しよう。」
そして、2人の間で静かに『取り引き』が始まるのだった。

マノロ達が辿り着いた、『真相』とは、如何なるものか?

一見、とても重苦しい作品を想像しますが。ええ、確かに重たいのですが、無駄を一切排除した演出で淡々とストーリーが展開していきます。寧ろ、「排除し過ぎで、よくわかんなーい」と感じる人も居るかもしれません。リンチのシーンとか、人々の暮らし向きとか。マノロ達が『真相』に近づく描写も、実に淡々と描かれていました。「犯人は誰か?」って、ワクワクどきどきしながら見てしまうと、肩透かしを食らうかもしれませんなぁ。

でもねぇ、隣の評論家にとっては、そんな演出だからこそ色々考えさせられる部分もありましたね。

冒頭に載せた一文。「心の闇まで、TVカメラは届くのか――」

コレこそが、この作品の最大のテーマではないでしょうか?

「心の闇」 それは、人間誰にでも存在する説明のつかないもの。私自身にだってあるはずなんですわ。うーん、脳味噌が大きい分、人間ってーのは得体が知れない生き物でございます。

『人間性』についてよりも、何よりもじっくりと考えさせられたのは、『メディアの在り方』って一体何だろう?という事で。何だか、珍しく真剣に考えをグルグルと巡らせました。「100%真実を追究する事」は、絶対に正義であるとは言い切れない場合もあるのだろうか。「知らない方がいい」という真実もあるのかもしれない?『ジャーナリズム』とは、一体何なのだろうか?恐らく、色んな辞書を引いても、納得のいく説明を得る事ができない気がしました。 至ってフツーの『平々凡々OL』をしつつボーっと構えている隣の評論家は、迷路から抜け出せないまま、こうして記事を作成しているのであります。今夜から、今までとは違った心構えでTVのニュースを見る事になりそうです。

こんなに難しい宿題を出されるとは!昼間、仕事中に「何で、こんな面倒臭い作業すんのよ!」って心の中で<ボヤッキー>になっていた自分が馬鹿みたいに思えてきました。この映画の方が、何倍も難解で挑み甲斐があるってもんです!

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コメント

ドモドモー♪
TB、コメントをありがとうです。
ワタシの方からもTBを送ったのですが、何故か反映されてない??
うーーむ、少し時間をおいて様子見しますね。

でで、この映画ですけれど、、
ワタシもメディアの在り方について考え込んじゃいましたよ!
最近ではホリエモン騒動があったり
(・・・この方の報道もどうかと思うのですよね。
あんなに大騒ぎすることでも無いような気が)
彼ら3人の場合は、倫理観よりも自己保身を取ったのですね・・・
新鮮で凄い映画だと思いました!!
最後の後味悪さも格別・・・・・・

投稿: Puff | 2006年1月26日 (木) 20:15

Puffさま
どもですーーー。
この作品、現在の『ホリエモン騒動』について、じっくり考えちゃいますね!世間がスゴイ事になっている時に、スゴイ映画を観れたなー!と一人で感動しています。
『ホリエモン』だって、どこまでが真実なんだか!肩を持つとか、そーゆー事ではなくて、8割くらいは『メディアの力』のみで盛り上がっているだけのように思えてしょうがないのです。
うん、やっぱり私の中で『ニュースの見方』が少し変わってきているぅ!何てスゴイ作品なんでしょ!!!

投稿: 隣の評論家 | 2006年1月26日 (木) 21:19

ただいま・・・睦月です。
ゼイゼイ・・・。なんか忙しい。TB&コメントありがとうございました。おちらにお返事してまっせ。
なんだかんだ言いながら、隣の評論家さんはきっちりすごい映画論を書いてますよ。さすが、睦月のリスペクト人物!随分前に書いたこの作品の自分の映画論を読んだら、言葉足らずで恥ずかしくなりましたわ(笑)睦月もね、この作品に描かれている人間の二面性だのってことよりは、メディアの在り方ってことを考えさせられましたよ。
マノロの立場や、彼自身のエゴ。そこに上手く便乗しようとするベニシオ。2人の心理戦は実に淡々としているのに、スリリングでしたわ。上手いですね、そういうところがこの作品は。
あの子供、どうなったと思います?やっぱ殺された?うえー・・ホントに後味悪いけど、じっとりと考えさえられた。
そういえば。『イノセントボイス』観て来たよ。

投稿: 睦月 | 2006年1月26日 (木) 22:38

睦月さん。忙しそうだけど、ブログの方はバリバリ運営しとるね。さすがです。
あの子供、やっぱり殺されたでしょうね...。その辺もきっぱり描いていないところがまた、観ているコッチはモヤモヤして、ずーっと後を引くんだよね。こういう、淡々としているからこそ胸に突き刺さる作品っていいよな。かなりポイント高いですよ。
何か、とっても勿体ない言葉を頂いたけれど。睦月さんの「タブロイド」の記事は私のブログ・ライフに相当な刺激を与えたのだよ。「あー、こんな人たちが居るんだ。ブログを始めて良かった。」って最初に思った記念碑的記事なのだから。恥ずかしくなる事なんて何もないでごじゃるよ。
「イノセント・ボイス」は先程読ませて頂いたぞぉ。結局、観に行って来たのだね。まぁ、確かに明るい話でないけれど、色々と考えたみたいだね。ソレは良き事だと思います。観たら真っ先にTB貼りにいくだで。待っててね。

投稿: 隣の評論家 | 2006年1月26日 (木) 23:42

Tb有り難う御座います。なるほど、淡々としているからこそ真実味がある・・ってワケね。そういう見方もあるのね。こちらからもTb失礼しますね。あのね、今さらなんですが隣の評論家さんって女性だったんですねっ、男性だと思い込んでいました、ごめーん。ドジなあんをお許しくださいね。

投稿: あん | 2006年1月29日 (日) 21:29

あんさま
TB&コメントありがとうございます。あ、「1月のインデックス」の方にもコメントありがとうございます。
実はね、「男性だと思っていた」と言われたのは初めてではないんですよぉ。ご心配なく。でも、私も「こーんな可愛らしいブログ、女性に違いなーい」と思ったら実は男性だった!という事が多々ありました。個性は色々で面白いですね。

投稿: 隣の評論家 | 2006年1月29日 (日) 22:00

こんにちは。初めまして。
すみません。TBを間違ったようなので、「悪魔の棲む家」を削除してください。お手数おかけします。
この作品。なかなか緊迫感があって良かったですね。後味も悪かったですが・・・

投稿: CINECHAN | 2006年1月31日 (火) 09:04

CINECHANさま
初めまして、こんにちわ!TB&コメントありがとうございました。この作品は、確かに後味が悪かったですねぇ。冒頭のリンチのシーンも、スゴ過ぎてビックリしましたよ。淡々としていた分、緊迫感があって良かったです。

投稿: 隣の評論家 | 2006年1月31日 (火) 21:27

こんばんは。
ほんとに、ジャーナリズムってなんなんでしょうね。本来は真実を報道することだったのに、憶測で先走りすぎたり、視聴率礼賛主義になっていたり、あげくのはてには司法にまで影響するなんて…。
でもこういうことを考えさせてくれる映画って、いいですね。後味は悪かったですけど…(苦笑)

投稿: chatelaine | 2006年2月 1日 (水) 04:43

chatelaine さま
TB&コメントありがとうございます。
この作品を見なければ、「ジャーナリズムって???」なんてジックリ考える事もありませんでした。後味の悪い作品ではありますが、こんな風に色々考える映画って好きなんですよぉ。やっぱり、映画はじっくり観たいです。

投稿: 隣の評論家 | 2006年2月 1日 (水) 21:22

こんにちはっ。初めてのエクアドル映画。
映画としてはやや陳腐さも感じてしまったんですが、
真っ向からこういうテーマに取り組む姿勢は素晴らしいですね。

そもそもTVのタブロイド番組のリポーターって、
ジャーナリズムという次元で仕事していないイメージ。
が、大衆メディアであっても、ジャーナリズム精神をもってほしいですね。
傲慢になってはいけなーい。
そして、私たちもメディアに踊らされてはいけなーい。
と、わかっちゃいるけど、踊らされているのが実情ですよね。
昨日のアイドルは今日の犯罪者ですもんね・・・。

投稿: かえる | 2006年2月14日 (火) 10:04

かえるさま
TB&コメントありがとうございました。
私も『エクアドル映画』は初めてでしたぁ。
>そして、私たちもメディアに踊らされてはいけなーい。と、わかっちゃいるけど、踊らされているのが実情ですよね。
コレですよ、コレ!この作品を観た後でも、踊らされまくりの隣の評論家ですだ。ははは~

投稿: 隣の評論家 | 2006年2月14日 (火) 22:08

はじめまして。大阪では2月にようやく公開されたんです。私のブログにも訪問してください。がんばって映画を見てますので。

投稿: YUKKO | 2006年2月19日 (日) 21:02

YUKKOさま
TB&コメントありがとうございます。
初めまして、こんにちわ。訪問ありがとうございます。おお!公開されましたか。頑張って映画を見ているとの事。私も頑張りますので、これからもヨロシクお願い致します!

投稿: 隣の評論家 | 2006年2月19日 (日) 23:34

隣の評論家さん、こんばんはぁ。
毎度ありがとうござります!!
毎度、今更ながらの遅れた公開を時代遅れのジジイが愛でてまいりましたぁハハ
荒削りではありましたが、なかなか興味深い内容の作品を楽しんだのでした。ふむ
まぁ~、メディアは日々操作されているんですよ。その中で泳ぐ…流されぬよう気を付けたいものです。

投稿: purple in sato | 2006年3月18日 (土) 00:51

purple in sato さま
TB&コメントありがとうございます。
『時代遅れ』って...(笑)!荒削り 確かに荒削りではありましたよね。それが逆に、がツンときたと言うか。印象に残る作品でしたぁ。きっと、アタクシもメディアの中で泳ぎまくっておるのですわーーー。

投稿: 隣の評論家 | 2006年3月18日 (土) 23:08

TB&コメント、ありがとうございました!
実はこの作品、仕事帰りの同じ日に
『ウォレスとグルミット』を観た後で観たんですが、
一気に気分が急降下しましたね。(笑)
まあ、この2本を一緒に観ようという私も私ですが・・・。
ボディブローのきっつい重たい映画でしたが、
役者さんたちの演技も素晴らしく、
観終わった後考えさせられることも多くて、
なかなかの秀作!だと思いました。
いやぁ、『ウォレス~』の感想書かなきゃ!なんですが、
相変わらず夜になるとlivedoorのブログって、
とたんに重くなるんで、さっぱり編集が進みません!(困惑)

投稿: 伽羅 | 2006年3月22日 (水) 21:54

伽羅さま
TB&コメントありがとうございます。
「W&G」と組み合わせるとは、コレまたなかなか対照的な2本ですねぇ。逆の順番だったら、随分と気分も違っていた事と思いますが...!
それよりも、伽羅さんの「W&G」の記事が楽しみだなぁ。

投稿: 隣の評論家 | 2006年3月22日 (水) 22:33

こんばんは~。本日見てきました。聖書の言葉がもっと理解できたらな・・・と思いました。

投稿: カオリ | 2006年4月 9日 (日) 23:31

カオリさま、コメントありがとうございます。
先程、カオリさんの記事を拝見しました。とても深い考察で、自分の記事が恥かしく感じるほどに感服いたしましたよ~。
確かに、聖書の言葉はよくわからなかったですよね。理解できていたら、もっと何倍もこの作品の良さが身体中に染み渡っていたかもしれないとさえ思いましたよ。

投稿: 隣の評論家 | 2006年4月10日 (月) 19:03

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