L.A.コンフィデンシャル
「L.A.コンフィデンシャル」
<L.A. Confidential> / 製作:1997年、アメリカ 138分
監督:カーティス・ハンソン 出演:ガイ・ピアース、ラッセル・クロウ、ケビン・スペイシー、キム・ベイシンガー、ジェームズ・クロムウェル、ダニー・デビート、デヴィッド・ストラザーン
隣の評論家のおススメ指数 5.0★/5★満点
一言コメント:フィルム・ノワールの傑作。文句ナシの満点。劇場に2回足を運んじゃいました。今見ると、豪華なキャストが勢揃いなのも見所の一つと言えるでしょう。
1997年度アカデミー賞と言えば、「タイタニック」が11部門で大量受賞しましたが。11部門中「作品賞」と「監督賞」以外は全ていわゆる技術部門での受賞だったんですよね。決して「タイタニック」を否定している訳ではなくて、隣の評論家的には「タイタニック」の陰で「脚色賞(ブライアン・ヘルゲランド、カーティス・ハンソン)」と「助演女優賞(キム・ベイシンガー)」の主要2部門を受賞した「L.A.コンフィデンシャル」の方が印象深いのです。
舞台は1953年末のロサンゼルス。ダウンタウンのカフェで6人の男女が惨殺されるという事件が発生する。そして、ロス市警が捜査に乗り出す。やがて明らかになる、事件の真相とは...?
ストーリーは至ってありふれているようですが、事件の解明に伴って徐々に明らかになっていく様々な事実がスリリングです。原作は、自ら犯罪歴がある『犯罪小説家』ジェームズ・エルロイという方で、アメリカでは有名との事です。(今年も彼の作品「ブラック・ダリア」が公開予定)
捜査が進むにつれて、一癖も二癖もあるキャラクターが次々と登場します。ギャング、街の実力者、ハリウッド・スター、しまいには汚職政治家まで顔を覗かせます。でもね、隣の評論家が一番面白いと思ったキャラクターは捜査に乗り出す刑事達なんですよ。野心家のエド(ガイ・ピアース)は、亡き父親が『殉職した英雄刑事』で、その父親を目標にしつつ警察学校を首席で卒業した超エリート刑事。本来ならば、黙っていても『お偉いさんコース』を歩める人生なのだが、自ら希望して現場職である『刑事課』へ転属してきた男である。元々『刑事課』に所属しているバド(ラッセル・クロウ)は、いわゆる『叩き上げ刑事』で現場職の何たるかをよく理解している。バドは、幼い頃に父親の暴力で母親を亡くすという過去がトラウマとなっており、女子供を虐待する犯罪者を決して許せない。そんな犯罪者が捕まると、取り調べ室でボコボコにしてしまう程に熱い男でもある。まず、「エリート青二才」と「熟練デカ」という組み合わせが好対照で魅力的ですわ。そして、もう一人の刑事ジャック(ケビン・スペイシー)。彼は、ロス市警を描いたTVドラマのアドバイザーをしている『スター刑事』である。最初は捜査する気ゼロみたいな雰囲気なんだけれど、徐々に何となく「自分は何故刑事になったのか?」という具合に熱意が蘇り始め、真相に近づいていく。この個性溢れる刑事達のアンサンブルが隣の評論家的には最高に面白かった。
バドは、野性味溢れる逞しさ+マザコンとも取れるスウィートさで、事件を通して出逢った高級娼婦リン(キム・ベイシンガー)と恋におちる。青二才エドは、事件の顛末を知った時、世の中の裏側を見せつけられて少しだけ成長を遂げる。ラストのちょっぴり淋しそうな笑顔が印象に残りました。(隣の評論家的には母性本能をくすぐられたみたいで)
余り多く触れるとネタばれですが、この作品ではロサンゼルスの華やかでキラキラしたイメージの裏では、汚職まみれの汚い輩がはびこっていたのだな!と実感しました。原作者『ジェームズ・エルロイ』その人にしか描けない、極めて事実に近い世界なのかもしれませんね。早いとこDVDを購入して、再度鑑賞しないと!ですわ。
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コメント
このあたりのラッセル・クロウ好きだな~。
『インサイダー』、『グラディエーター』までが、
私の中ではピークだな。
『シンデレラマン』観たけど、イマイチ萌えませんでした。
『L.A~』は作品としても大好きなので、
中古ビデオですが持ってます。
だいぶ観まくってるので、そろそろ劣化してるかも。(笑)
投稿: 伽羅 | 2006年1月 8日 (日) 20:22
伽羅さま
TB&コメントありがとうございます。
ラッセル・クロウの最高峰は、隣の評論家的には「グラディエーター」だな。あの映画も大好きなんだ。「L.A.コンフィデンシャル」はDVD購入を真剣に考えているんだけれど、物色しに足を運んで見つけた事がない。名作なのに、何でだっ!ネットで探した方が早そうじゃ。ストーリーテリングもスリリングだけれど、音楽も結構ツボなんですよ。TVニュースでも政治ネタの時にBGMで流れてたりするんだよ。
投稿: 隣の評論家 | 2006年1月 8日 (日) 23:18
デター!!『LAコンフィ』!!
グッジョブグッジョブ!!大好きださ。この映画!!・・・てなわけで睦月。こんばんわ!連休で少しでも余裕があるうちにコメント残さねばと思って。
やっぱね、この作品と『ユージャル』は外せない。ラッセルとガイの掛け合いもいいし、疑惑なキムの存在感も絶品。
そっか・・・この作品、『タイタニック』の年でしたか。1997年はなんだかものすごいいい作品が勢ぞろいしていた年だったような印象があるんです。『スリーパーズ』や『太陽と月に背いて』とかあんまよく思い出せないけど、この年に観た作品はどれも良かった気がする。
うーん。いいね。こうして過去の名作を振り返るのって。改まった気持ちでまた再鑑賞しようという気持ちになれるなぁ。
ちなみ。『キングコング』の虫どもにはかなりラブリーな思いを寄せておりましたよ。あ。今はこういうのを「萌え~」って言うのか(笑)
投稿: 睦月 | 2006年1月 9日 (月) 03:15
睦月さん、いらっしゃーい。
「L.A.コンフィデンシャル」に「ユージャル・サスペクツ」は上級サスペンスの代表格だね。「ユージャル~」でアカデミー賞助演男優賞を受賞したケビン・スペイシーは両方に出演してる!ブログでの新作レビューに少し慣れてきたので、今後も余裕のある時に過去の作品を紹介していく予定です。睦月さんの『ルーズリーフ』には足元にも及ばないけれど、ブログを始める少し前に私も練習で感想を残してました。『生涯ベスト10』的なものも考えてみたりして、その時の残骸をリライトしてみてるんですわ。今後もヨロシクです。
投稿: 隣の評論家 | 2006年1月 9日 (月) 12:26
隣の評論家さん、こんにちは!
お、『LAコンフィデンシャル』ですか!『アンタッチャブル』といい、渋めの映画記事が連続してますね。『ゴッドファーザー』以来、この辺の、広い意味でのノワール系映画、自分の中で盛り上がってきています。
エルロイも大好きです!この映画、エルロイの描くヒリヒリしたダーティーな世界がうまーく出ていて、良かったですよね。
映画が原作を裏切らなかった傑作だったと思います。
デ・パルマの『ブラック・ダリア』も大期待ですよね。組み合わせが絶妙すぎる!
投稿: Ken | 2006年1月 9日 (月) 13:41
評論家さん こんにちは!
この映画 夫婦でなんかお気に入りの一本です。
三人の刑事のそれぞれ違った魅力の競演と、三方向から 一つの事件へと導かれていくストーリーとっても気に入っています。
派手さはないんですが なんかいいですよね!
投稿: コブタ | 2006年1月 9日 (月) 17:55
コメントありがとうございます。
★Kenさま
いらっしゃいませ!やっぱり隣の評論家は、Kenさんへのコメントも含めてセンスが『渋い』ですかね(笑)。エルロイの原作は「ブラック・ダリア」は読みました。その時は、余りあの世界に入っていけなかったのですが...。「ブラック・ダリア」の映画はデ・パルマがメガホンを取るとの吉報が。私も見事な組み合わせだと思ってました!公開が楽しみですね。
★コブタさま
この作品、オオブタさんともどもお好きなんですね!いやー、この記事への映画通の皆さんの反応が余りにも良いのでニヤニヤしております。やっぱり、素晴らしい作品ですよね。ラストはビックリしましたよ!コブタさんはDVD持っているのですか?やっぱり。私は好きと言いながら持っていないので、いい加減入手しようと思ってます。
投稿: 隣の評論家 | 2006年1月 9日 (月) 21:54
はい!もちろん!買ってます~
この映画はいいですよ~
観て痺れましたもの
まず 役者さんたちの演技がよくて それぞれの刑事さんがカッコイイんですよね~
投稿: コブタ | 2006年1月10日 (火) 01:18
コブタさま
お返事ありがとうございます。ホント、痺れますよね~ 私は、ガイ・ピアース演じるエドが一番好きです。ラストの少し淋しそうな笑顔を見て、癒してさしあげたくなりました。ルン♪
投稿: 隣の評論家 | 2006年1月10日 (火) 19:40
ケヴィ大好きなあもーれです。
このときの彼はぷくぷくしていて
そつなく生き延びて生きそうな刑事だったのに
あんなに突然銃殺されるなんて…(泣)
投稿: amore spacey | 2006年1月26日 (木) 22:09
amore spacey さま
初めまして、こんにちわ。TB&コメントありがとうございました。
確かに、ビックリしましたね。唐突の銃殺。撃った人物も衝撃的だったし。こうして挙げてみても、やっぱり秀作ですわね。今では出演者みんなが売れっ子で。上司役のジェームズ・クロムウェルさんなんか、脇役で色んな作品にチョコチョコ顔出しているし。色んな意味で、最高傑作です!
投稿: 隣の評論家 | 2006年1月26日 (木) 23:25