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2006年7月 5日 (水)

佐賀のがばいばあちゃん

「佐賀のがばいばあちゃん」 
製作:2006年、日本 104分Gabai    
監督:倉内均 原作:島田洋七 出演:吉行和子、浅田美代子、鈴木祐真、工藤夕貴、山本太郎、緒方拳 他 豪華キャスト
2006.7.5 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「笑顔で生きんしゃい!」

戦後間もない広島。明広は、居酒屋で働く母親(工藤夕貴)に育てられる。父親は『原爆症』で死んでしまい、母と兄弟の3人暮らし。過酷な生活に疲れたは、末っ子の明広を佐賀の実家に預けることを決意する。何も知らないままに駅のホームでに背中を押されて、気がつくと叔母(浅田美代子)と汽車の中に居る。泣きじゃくる明広。そんな彼を向かえ入れたのは、とてつもなくスゴイばあちゃん(吉行和子)だった。

【がばい】とは、佐賀弁で『すごい』という意味の言葉らしいです。『すごい』という言葉は、あらゆる場面で使われて便利なのかもしれませんが、意味が伝わるんだか伝わらないんだか微妙な時がある気がします。しかしながら、本作に於ける【がばい】とは、 great を通り越して wonderful! という意味だった気がしました。

吉行和子が演じたばあちゃんは、どの場面でもイチイチ【がばい】です。
「拾うもんはあっても、捨てるもんはなかとばい」
ばあちゃんは、毎日のように鉄屑を見つけると家まで引きずって帰って来ます。川に流れてくる捨てられた野菜などを、明広に一緒に拾わせます。最も【がばい】と思ったシーンは、草履が片方だけ流れてきたエピソードです。「2~3日待てば、もう片方流れてくるばい」 実際、数日後に両方揃う訳ですわ。
「ケチは最低、節約は天才」  おお!名言ですねぇ。
お母ちゃんに会いたい、と寝床で泣き出す明広を慰める言葉が胸を打ちました。
「悲しい話は夜するな。つらい話も昼にすれば何ということもない。」 もう、ココでは号泣しちゃいました。

ばあちゃんの言葉で、隣の評論家が最も心を打たれたのは。
「人に気づかれないのが本当の優しさ、本当の親切。」
運動会の日の明広のお弁当は、白いご飯に梅干と生姜がポツンと乗せられたシンプルなものでした。ほぼ毎日このお弁当なのですが。それを知ってる先生が、「お腹の調子が悪いから自分の弁当と取り替えて欲しい。」と言ってきます。3人くらいの先生が、同じ行動に出るんですね。ばあちゃんに言わせると、コレは先生の『優しい嘘』だというのです。さり気ない『思いやり』という訳ですね。隣の評論家自身も、目立たない親切で人をホッとさせるパワーを身につけたいなぁ・・・なんて思いました。

他にも、外で駆け回って遊ぶ子供達の姿が眩しくて魅力的でした。転校早々、隣の席の男子と取っ組み合いのケンカをする明広。そして、2人とも両手にバケツを持たされて廊下に立たされます。先生の叱責と説得で、この2人は後に『親友』となるのです。この流れも好きでした。今の学校には少なくなった描写なのかと思うと残念な気がします。

貧乏はしてても、大好きな母ちゃんとは離れ離れでも。明広の子供時代は、とても豊かで幸せなものだと痛感しました。何よりも、ばあちゃんの存在はずば抜けて【がばい】と思いました。ちょっと羨ましいくらいです。

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コメント

 トラックバック、ありがとうこざいます。なんでもない物語、なんでもない優しさ、なんでもない人とのつながり。奇抜な発想を原点にした映画が多い中、なんでもないことに私は心を打たれました。私の幼少の頃も面影として、こういうおじいさん、おばあさんが少なからずいた。当時はなんでもないことでも、今の世を生きる中で、私は久しぶりに涙がたまりました。「敢えて泣かせようとしない」映画で泣ける・・・これが構成の醍醐味です。読ませてもらいました。ありがとうございました。  冨田弘嗣

投稿: 冨田弘嗣 | 2006年7月17日 (月) 02:22

冨田弘嗣さま
TB&コメントありがとうございました。
>奇抜な発想を原点にした映画が多い中、なんでもないことに私は心を打たれました。
そうですね、この作品の魅力はココかもしれません。鑑賞直後よりも、1晩経って後になっても余韻が残っていました。インパクトだけの作品よりも、こうった心に染み入る作品をたくさん観たいと思いました。

投稿: 隣の評論家 | 2006年7月17日 (月) 11:02

ご無沙汰しております。
遅れ馳せながら先々週「がばいばあちゃん」を見てきました。
私の中では評論家さんは邦画はあまり見ないイメージなのでこの映画を見てたのは意外☆な感じ。
でも同じ映画を見て語れるのは嬉しいことですね♪
古き良き日本って感じでいい映画でしたね。「くすっ!」と「ほろり」が交互にやってきて、見終わった後に心がほんわかしました。
がばいばあちゃんを見習って「ケチ」ではなく「節約」しなければ!
とはいえ、節約したところでそのお金は実家のでぶ猫のえさ代へと化けるのでありますが…。よく食べるんですよ、こいつが。
p.s.おとといは宮崎あおいの「初恋」を見てきました。珍しく映画づいている今日この頃…
まろいでした。

投稿: やっぴぃ | 2006年9月 5日 (火) 22:52

やっぴぃさま
コメントありがとうございます。
どーもー。すっかりご無沙汰しちゃってます。遊びに来てくれてどうもありがとう♪
>評論家さんは邦画はあまり見ないイメージ
コレ、よく言われます。先日、日本映画好きの映画ブロガーの方に、おススメ作品を聞いたので、観に行こうかと思っております。
がばいばあちゃん コチラでも、まだ上映が続いております。超ロングラン!こういう後からジワジワと感動が押し寄せる作品って実にいいですねー。『かもめ食堂』なんかも、そんな印象でした。やっぴぃさんは、結構ツボだと思うんですけど!
ああ!デブでもいいの、猫さんに逢いたいです。先日『にゃんこ THE MOVIE』というDVDを購入しました。まだ見てないんですけど、今はこのDVDで我慢するのにゃあ。

投稿: 隣の評論家 | 2006年9月 7日 (木) 20:48

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