ハッスル&フロウ
「ハッスル&フロウ」
<HUSTLE & FLOW>/製作:2005年、アメリカ 116分 PG-12指定
監督、脚本:クレイグ・ブリュワー 出演:テレンス・ハワード、アンソニー・アンダーソン、タリン・マニング、クリス・“ルダクリス”・ブリッジス、タラジ・P・ヘンソン、D. J. クオールズ、アイザック・ヘイズ
2006.8.18 劇場前売り鑑賞券¥1,500にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,500で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★
「湧き上がる想いをビートに解き放ったその瞬間、世界中を熱狂させるフロウが生まれた。」
Everybody gotta have a dream.
隣の評論家は、本作のサントラCDを早々に購入していました。毎週、繰り返し何度も聴いております。公開前から本作の世界観をイメージしているので、他の方よりも思い入れが強いかもしれません。今現在も、サントラを聴きながら書いております。
メンフィスのストリートで『ぽん引き』(=“ハッスル”) として生計を立てているDジェイ(テレンス・ハワード)。堕落した生活に身を任せて《失意の日々》を過ごす彼にも、かつては『ラッパー』を夢見ている日々があった。言葉を自在に操る才能に長けているのだ。
ある日、改めて『音楽』に触れたDジェイに若い日の【夢】が蘇る。そんな折、同じ街出身の人気ラッパーであるスキニー・ブラック(クリス・“ルダクリス”・ブリッジス)が凱旋公演を行うという。スキニーに自分のデモ・テープを渡そうと思い立つDジェイ。そして、【夢】に向けて再始動するのであった。
ドラマ部分が少々弱い気がしないでもないのですが、なかなか魅力溢れる意欲作だと思いました。
特筆すべきは、テレンス・ハワードの存在そのものでありましょう!今だに彼の魅力をどう表現したらピッタリなのかと迷っております。圧倒的な存在感の源は、多分彼の〈ブラウン・アイズ〉だと思います。『オーラ』とか『フェロモン』とか、そんな言葉では足りない『力みなぎるエネルギー』が発散されているような気がするのです。
本作でのラップのシーンは、全て吹き替えなしで本人のパフォーマンスだそうです。その見事さだけではなく、【夢】に向かって一直線の生き方が何よりも魅力的だったように思います。加えておきたい忘れがたいシーンは、サウンド・エンジニアのキー(アンソニー・アンダーソン)の仕事場でDジェイが音楽に触れる場面です。教会でゴスペル調の美しい歌を聴き、打ちのめされて思わず涙を流すDジェイ。とても美しい涙でした。開眼して生まれ変わろうとするDジェイ。この瞬間から、Dジェイの瞳はキラキラと輝き始めるのであります。
共演陣も印象深かったです。Dジェイの夢のプロジェクトに協力する友人のキー。リズミカルなやり取りをする2人に加わるシェルビー(D. J. クオールズ)は、白人で見た目的には『ヒップ・ポップ』が似合わない男です。やせこけてヒョロヒョロとしている上に、マイペースで穏やかな印象です。一見おっとりとしているのですが、実は音楽への愛情は2人と変わらないものを持っています。Dジェイ&キーにとっては、重要な存在だったように思えました。
Dジェイが抱える売春婦の中で、最も印象深かったのはノラ(タリン・マニング)でした。時には、Dジェイに振り回されて嫌な思いもさせられるんですけど。「私にも何か手伝わせて」を連発するノラ。【夢】に向かって突き進むDジェイが羨ましかったのではないかしら。音楽面では協力できなくても、Dジェイの『デモ・テープ』を手にラジオ局を訪ね回ったというエピソードは素敵だと思いました。
Dジェイのみならず、キーやシェルビーやノラを見ていて感じた事がありました。Dジェイのひたむきな姿を見て、みんなの中で何かが弾けたのではないかしら。自分も《がむしゃら》に頑張ってみたいと。ここからは個人的な意見になりますが。【夢】というのは実現するか否かが重要なのではないと考えております。【夢】に向かってどのくらい頑張れたか。『結果』ではなくて『経過』 が何よりも大切だと思うのです。この作品を見て改めて感じたのは、人間誰しも《がむしゃら》に頑張ってみたいというエネルギーを持ち合わせているのだという事でした。本作で美しかったのはDジェイだけではありません。キーもシェルビーもノラも、Dジェイを必死で応援する姿がとても魅力的だと思いました。
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コメント
こんばんわ!TB&コメントありがとうございました!
なんだかライブドアのコメント欄の投稿が調子悪くて・・・ブログ管理がままなりませんよ、まったく(怒)。
脚本の荒さが目立ったのが少し残念でしたが、それでも十分に魂が揺さぶられる素敵な作品でした。男前な映画って感じです。テレンスの魅力は抜群でしたね。そうそう!あのブラウンアイズ!吸い込まれそうな透き通った瞳。そこに揺れる強い意思と夢や希望!気持ちが熱くなりました。
睦月もなんだって、結果よりも経過が大事と考える人間です。
この作品に出てくる人物たちが、一丸となって一つの目標に向かう姿はホントに素晴らしかったな・・。
投稿: 睦月 | 2006年8月20日 (日) 23:07
睦月さま
TB&コメントありがとうございました。
ブログは、どこも不調な時があるんですねー。
さて、本作は。脚本が荒削りな印象もありましたけど、そんな事も忘れてしまう程にテレンス・ハワードの魅力炸裂でしたなぁ。睦月さんも実感して頂けて嬉しい。
>この作品に出てくる人物たちが、一丸となって一つの目標に向かう姿はホントに素晴らしかったな・・。
みんな素敵でしたねぇ。何かに頑張っている人の姿って、とても魅力的なんだなーと改めて思いましたです。
投稿: 隣の評論家 | 2006年8月21日 (月) 20:02
隣の評論家さん☆こんばんわ~!
コメント&TBありがとうございました~!
やはりこの作品の核はテレンス・ハワードの魅力ですよね。
彼の演技やスタンスをどう表現したら良いか分からないというのは確かにありますね。
ブラウンアイズの魅力とおっしゃるように、スクリーンに現れた瞬間に観客を引き込む目と観ているうちに心をくすぐられるような魅力のある俳優だと思います。
D・J・クォールズは、ソウルの熱い青年でしたね。実は、隣の評論家さんがご覧になっていたら思い出せると思うのですが『ザ・コア』という地球の中にある核を壊そうとする作品でハッカーとして出演し強烈な印象を放っていたのが彼です。僕はこの頃からちょっと注目していたのですが、この作品で久しぶりに会えてちょっと感激です。
物語はオーソドックスなスタイルを貫く作品ですが、キャストの魅力が光る中々素敵な作品でしたね♪
投稿: orange | 2006年8月22日 (火) 17:49
orangeさま
TB&コメントありがとうございます。
テレンス・ハワードの魅力は、どう表現したらいいのか計り知れないです。(少し大袈裟)
>スクリーンに現れた瞬間に観客を引き込む目と観ているうちに心をくすぐられるような魅力のある俳優
うんうん、仰る通りだと思います!男性から見ても、魅力を感じてくれるというのは嬉しいです。
それはそうと。D・J・クォールズ
どこかで見た事あるんだよなー と思ってはいたのですが、調べないままでした(恥)。『ザ・コア』見ましたよー。と言いながらも、その時のお顔がパッと浮かばないー。今度、確認したいと思います。D・J・クォールズにのっかって頂いて嬉しいです。ありがとうございました。
投稿: 隣の評論家 | 2006年8月23日 (水) 21:33
隣の評論家さん、こんばんは~ TB&コメントありがとうございました。
夢に向かって頑張っている人を応援したくなる。そこに何か自分も投影してしまう。そんな感じわかりますね。
Dジェイを支えた人たちもそんな感じがあったんでしょう。
音楽は今ひとつ詳しくないですが、言葉に想いを詰めるラップ。Dジェイのラップを聴いていて、日本人にこんなラップは歌えないだろうな・・と感じました。
投稿: CINECHAN | 2006年8月26日 (土) 00:41
CINECHANさま
TB&コメントありがとうございました。
>夢に向かって頑張っている人を応援したくなる。そこに何か自分も投影してしまう。
そうそう。Dジェイを支えた人達は勿論、観ているコッチもそんな気持ちになってしまうような感じで。
私も、ヒップ・ホップに詳しい訳ではないんですけど。アカデミー賞主題歌賞を受賞した本作の歌をHMVで視聴した時に、深く考えずに即買いしてしまったんですよー。なかなかご機嫌なサウンドですよ。
投稿: 隣の評論家 | 2006年8月26日 (土) 22:56
はっする、はっするー!
っていう意味合いじゃあなかったんですね。もちろん・・
テレンス・ハワードの存在感は暑苦しいほどでした。(笑)
そうそう、自販機修理のキーくんもよかったです。
Dの成功も周りの仲間達の協力があってのこと、っていうあたりが一番心に響きましたー。
うーんと私は、普段は結果より過程が大切だと思っていますが、こういう世界はやっぱり結果を出さなくちゃ意味がないのかもって思いましたわ・・・。
投稿: かえる | 2006年8月29日 (火) 23:36
かえるさま
TB&コメントありがとうございます。
はっする、はっするー!・・・だぁーーーっ!(益々違~う)
ふふ。テレンス・ハワードは暑苦しかったですか。私は、暑苦しさをカリスマティックと受け取って、注目しているのでありましたぁ。
Dジェイを囲む人々の協力は、心に響きますよね。
Dジェイは結構ヒドイところもあるんですけど。キーの奥さんが差し入れを持って現れた時、ぶっきらぼうに「良かったら聴いていかないかい?」と声を掛けるシーンが好きでした。
>こういう世界はやっぱり結果を出さなくちゃ意味がないのかもって思いましたわ・・・。
おお、シビアですね。この後、Dジェイは音楽を続けられるんですかね。成功しても、その後も持続するのは大変なんでしょうね。
投稿: 隣の評論家 | 2006年8月31日 (木) 19:30
隣の評論家さん、こんばんは♪
これ、レイトショーのみはもったいないですよねー。多くの人が共感しやすいテーマだと思うし・・・。
そうですね、成功するか否かよりも、トライしたこと、それが意味あることなんだと私も思います♪
私はシャグのコーラスを録音するエピソードがすごく印象的だったのですよ。シャグ、良い娘でしたねー^^
投稿: sally | 2006年9月15日 (金) 00:56
sallyさま
TB&コメントありがとうございました。
>多くの人が共感しやすいテーマだと思うし・・・。
本当に勿体ないです。テーマは勿論の事、音楽もいい感じなのに... 私は、早くからサントラを購入しておりました。ヒップホップに興味があった訳ではないのですが、本作をキッカケに好きになりつつあります。
シャグのコーラス、最大の見せ場と言っても過言ではありませんでしたね。とても印象深いです。
投稿: 隣の評論家 | 2006年9月16日 (土) 10:30