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2007年2月16日 (金)

蒼き狼 地果て海尽きるまで

「蒼き狼 地果て海尽きるまで」
製作:2006年、日本=モンゴル 136分Aokiookami  
監督:澤井信一郎 出演:反町隆史、菊川怜、若村真由美、袴田吉彦、松山ケンイチ、Ara、野村祐人、平山祐介、池松壮亮、保阪尚希、榎木孝明、津川雅彦、松方弘樹
2007.2.16 試写会¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★

「史上最大の帝国を築いた男 チンギス・ハーン 人は彼を【蒼き狼】と呼んだ」

出生の秘密にまつわる苦悩、生涯の友情を誓った友との闘い、
略奪された妻との葛藤、そして、同じ宿命を背負った息子への愛と憎しみ―――
波乱に満ちた生涯が、今解き明かされる!

《モンゴル建国800年記念作品》という企画らしいです。モンゴルのお話なのに、何でまた日本人が日本語で演じてるの?その部分が気になって仕方ない人は、観に行く必要もないと思います。私は、その部分を大目に見て鑑賞したので、傑作とは言い難くてもそれなりに面白く鑑賞する事ができました。

大帝国・モンゴルを築いた英雄チンギス・ハーン。一人の青年が王として君臨するまでの人生を壮大なスケールで描く。
12世紀のモンゴルは、部族間の争いが絶えなかった。負けると妻を戦利品として奪われたり、部下が長を捨てて逃げ出したり。モンゴル部族メルキト部族に勝利し、戦利品として族長の妻ホエルン(若村真由美)を略奪する。やがてホエルンは男の子を出産し、テムジンと名づけられる。テムジン(反町隆史)は、逞しく成長する。やがて、父を殺され部下を失い、モンゴル族は衰退する。自ら狩りをする生活から始まり、残った部族と力を合わせて強く生きていく人々。テムジンオンギラト部族ポルテ(菊川怜)を妻に迎え、ささやかながら幸せな日々を送る。ある日、母・ホエルンを奪われたメルキト部族の報復に遭い、今度はポルテを奪われてしまう。半年後、奪い返したポルテは何と臨月を迎えていた。子供の頃に「お前はメルキトの子に違いない」と義兄弟に侮辱されたテムジンは、皮肉にも間違いなくメルキトの血が流れる子の父親となるのであった。苦悩しながらもモンゴルの王として君臨するまでの日々を描く。

《構想27年、総製作費30億円、オール・モンゴルロケ》 と宣伝していますが、30億円かかったオール・モンゴルロケという部分は堪能できました。青い旗を翻した騎馬隊がズラーッと並んでいる画は美しかったし。モンゴルの風景も素晴らしかったです。戦闘シーンも好きでしたが、一番好きだったのはテムジン《チンギス・ハーン》として即位する式のシーンです。衣装も小道具も、さすがにお金がかかっています。目で見る楽しさは、確実にあったと思います。

ダメ出し部分は、ストーリー展開ですね。チンギス・ハーンが生まれるまでの青年・テムジンの人間としての苦悩や葛藤を描く。それは、映画としてとても魅力的な題材だと思うんです。でもね、何か全体的に描写がいい加減と言うかねー。淡々としているのではなく、あれは手抜きだねー。どこかを端折ってでも、幾つかのエピソードをキッチリと描いて欲しかったです。27年間も何を構想してたのよ。
例えば、自分の父親はメルキト族かもしれないと思い悩む葛藤。それでも、父は自分を本当の息子だと信じて疑わなかった喜び。それでも妻は、メルキト族の子を身籠る皮肉な運命。愛息子ジュチ(松山ケンイチ)への深い愛情と葛藤。キッチリと描けば面白いこと間違いないし、傑作となり得ていたと思うのです。

スケール感も題材も、かなり好きな作品でした。それと、主役を演じた反町隆史が良かったな。私は、〈モデル出身のイケメンさん〉というイメージしか持っていなかったので土下座モノです。この人は、本格的な俳優を目指しているんですね。その熱意がスクリーンから溢れてくるので、私はシカと受けとめました。即位式のシーンでは、眉間にギューッと皺を寄せて鼻の穴全開。実際の反町さんより一回り以上も年が上に見えてしまいた。天下無敵の逞しさの中に、孤独を嫌がる人間らしさも少し見て取れた気がしました。反町さん自身が一本気で熱い人なのかもしれないなぁ。是非とも『男たちの大和』もチェックしてみたいと思います。
若村真由美菊川怜は、ダメじゃないんだけど物足りなかったな。モンゴルの女性が背負わなければならない苦悩を滲ませつつ、誇り高き女性を体現して欲しかったです。《母上》と呼ばれるには、2人とも風格が感じられなかったので、そこは正直に言及させて頂きます。
その変わり、新人のAraがセリフはつたないながらに輝きを放っていて印象に残りました。そして勿論、出番は少なくても松山ケンイチの存在感もピカイチでした。

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コメント

こんばんわ。
前評判は散々らしく、あまり期待せずに観たのですが、
思ったよりもずっと出来が良かったと思います。
お金がかかっているなあという印象は受けました。

でも・・・
おっしゃるように、脚本がダメダメですね(苦)。
薄っぺらです。

役者さんたちがみなさん、とても頑張っていたし、
映像も迫力があって素晴らしかっただけに
もったいないなあと思います。

投稿 睦月 | 2007年3月 1日 (木) 20:45

睦月さま
コメントありがとうございます。
この作品は本当に前評判が悪いですよね。映画に余り興味が無い人からも「どぅなのよぉ、ソリマチは?」と、ちょっと意地悪く聞かれたりしましたよー。「いやぁ、なかなかの熱演だったよ」と答えるようにしてますがー。
あのお金のかけ方は、絶対に映画館のスクリーンで見た方がいいと思うんだけど。その辺は意見が合ったようで嬉しく思います(喜)。
チンギス・ハーンの怒涛の運命、それはそれは見どころ満載というのはわかりますけど。もう少しピンポイントで1つのエピソードを丁寧に描いた脚本だったら、もう少し傑作に近づけたの思うんだけどなぁ。
私も、点数は余り高くないながらに、この作品の事は結構好きでした~。

投稿 隣の評論家 | 2007年3月 3日 (土) 18:35

隣の評論家さん、
いつもコメント・TBありがとうございます。
感謝しております。

この映画はダメな人はダメだったみたいで、かなりの酷評の方も結構いました・・・
でも、モンゴルロケでの戦闘シーンや、役者さんの熱演は結構高評価でした。
日本語での脚本は、賛否両論でしたが。

これからも参考にさせていただきます。
よろしくお願いします。

投稿 ロイ from 週末映画! | 2007年3月26日 (月) 20:55

ロイさま
TB&コメントありがとうございます。
微妙ですかね、この作品。
ロイさんのところで拝見して、天使マークの人が私の他にも居たのには少し安心しました。まぁ、傑作とは言い難いところはありますけど。合戦シーンは迫力がありましたよ。
こちらこそ、これからもどうぞヨロシクお願いします。

投稿 隣の評論家 | 2007年3月27日 (火) 19:41

となひょうさん、こんにちは。
ストーリーはダメでしたね。何か焦点が定まらなかった感じです。
個人的にはAraの役も意味が取れませんでした。

モンゴルの風景と映像は堪能できたんで、まあ良しかな、と。

でも、やっぱり日本のドラマにしか思えませんよ。

投稿 CINECHAN | 2007年4月28日 (土) 12:27

CINECHANさま
訪問ありがとうございます。
ストーリーは、もう少しピンポイントでまとめて欲しかったですね。何でもカンでも詰め込み過ぎだった気もします。だからAraの存在に?マークだったのかもしれないですね。
まぁ、見た目の楽しさはあったような気がしたのでそれなりですかね。

>でも、やっぱり日本のドラマにしか思えませんよ。

んー、やっぱり角川春樹氏の名前があっては、期待し過ぎは禁物なのかもしれないです。

投稿 隣の評論家 | 2007年4月29日 (日) 11:30

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