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2007年2月17日 (土)

さくらん

「さくらん」
製作:2007年、日本 111分 PG-12指定Sakuran   
監督:蜷川実花 原作:安野モヨコ 出演:土屋アンナ、椎名桔平、成宮寛貴、木村佳乃、菅野美穂、永瀬正敏、安藤政信、美波、山本浩司、遠藤憲一、石橋蓮司、夏木マリ
2007.2.17 試写会¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★

「てめぇの人生、てめぇで咲かす」

恋に揺れ、愛を選び 自分らしく本気で生きる青春。 江戸・吉原遊郭に咲く 極彩色エンタテインメント。

世界的フォトグラファーの蜷川実花がメガホンを取り、カリスマ漫画家・安野モヨコの原作コミックを鮮やかに描き出す。音楽は椎名林檎が担当し、パワフルな歌声で魅了する。主演を飾るのは、若手の中でも注目を浴びて止まない土屋アンナ。私も、アンナちゃんは好き。だからと言ってえこひいきはしない。原作を読んだこともないけれど、映画を見て感じたことを書いていきます。

8歳で吉原遊郭の玉菊屋に連れて来られた少女・きよ葉。負けん気の強いきよ葉は、何度も脱走を試みては失敗して折檻を受ける日々が続く。そんなきよ葉(土屋アンナ)花魁として独り立ちするまでを色鮮やかな映像美で描き出す作品。本当は〈R-15指定〉にした方がいいんじゃないかと疑うくらい、裸も濡れ場も堂々と映し出していた印象を受けました。

金魚赤提灯、衣装も美術もだらけ。妖艶でいてカラフルで楽しい世界観にはワクワクしました。目で見る楽しさは十分でしたが、ストーリーラインにはノレなかった私です。メリハリがありそうで余り無い印象を受けました。何よりも、きよ葉はてめぇの人生をてめぇで咲かせていたようには見えなかったのはどうしてだろう?とにかく、きよ葉は威勢が良い印象です。苦しみも悲しみも吹き飛ばす勢いで啖呵を切りまくる。そこがカッコいいのかとイメージしてたんだけど、実際にはそうでもなかったな。ガラっぱちで大声張り上げている姿は、とても子供っぽく見えました。酸いも甘いも噛み分けられるとばかりに堂々としているのでしょうが、私には右も左もまだ正しく判別できない少女にしか見えなかったのだぁ。『極道の妻たち』の岩下志麻に及ばなくてもいいから、和服で啖呵を切るからには、もう少し品格が欲しいと思ってしまいました。

本作では、主役を演じたアンナちゃんよりも、脇を固めた女優さんの方が魅力的でした。まずは、きよ葉が幼い頃に出逢う花魁・粧ひを演じた菅野美穂が見事です。上品でいて気位が高い女性ならではの意地悪そうな振舞いの中に、フッと優しさを滲ませるシーンが印象的でした。それと何と言っても、きよ葉がまだ女郎の頃に花魁を演じた木村佳乃が抜群に良かったと思います。高慢な雰囲気を滲ませつつも、実は一人の男性を一途に愛する純粋さを持ち合せた女性。少しだけ〈阿部定〉を連想させる程に、いい意味で迫力を感じました。今までは、お嬢様キャラクターのイメージが強くてワンパターンだと思っていたのですが(ゴメンね)、本作では濡れ場まで演じて見せます。アンナちゃんよりも遥かに輝いていたと思います。

私にとっては、アンナちゃんよりも菅野美穂木村佳乃が見せた静かな気迫にこそ、吉原で生きる女の逞しさを見せつけられた気がして。結果はどうあれ、この2人の方がてめぇの人生をてめぇで咲かせていたように思えたのです。

男優陣では、幼い頃からきよ葉を見守る遊郭で働く男を演じた安藤政信が印象的でした。温かく時には厳しく、きよ葉を陰ながら応援してくれる存在。ちょっぴり羨ましく感じる部分もあったりして? 花魁・日暮となったきよ葉を見初める偉い殿方を演じた椎名桔平も、出番は少ないながらに後半ダレた私を画面へ引き戻してくれました。作品をギュッと締める存在感があったような気がします。

この映画を見て「私も頑張るっ」とはならなかったし、何よりも本作の主人公・きよ葉には余り共感できませんでした。むーん、とても楽しみにしていたのに残念でなりません。チラシを見たら、「自分に正直に、切ない程に不器用な方法を選ぶきよ葉の姿は土屋アンナの生き方とダブって見える。」と書いてあるんだけどー。アンナちゃんを好きと言いながら、本作のきよ葉にノレなかった私は何もわかっちゃいないという事かしら~。
でも、ノレなかったものはノレないもん、仕方ないわい。

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コメント

こんばんわ。
私、もともと土屋さん自体があんまり好きじゃないんですが。
それを差し置いても、映像以外に印象に残るものがなかった作品
でした。
あの毒々しい赤がやたら脳裏に焼きついているだけです。
一体何が良くなかったのかなあ・・?
となひょうさんがおっしゃるとおり、きよ葉が思ったほどカッコよく
なかったんですよ。威勢はいいんだけれど、気品とか気高さとかが
感じられなくてやたら野生的で下品に見えちゃって、ゲンナリした
ってのが本音です。
でも、そこを上手くフォローしていたのが木村さんと菅野さんの
存在感と体当たりの演技力ですね!!素晴らしかったと思います♪

投稿 睦月 | 2007年2月19日 (月) 22:36

睦月さま
ひょっとしてTBが上手くいかなかったのですね?ゴメンなさーい、ここ最近、ライブドアとの相性が急に悪くなってしまって。でも、コメントありがとうございました。
さて、本作ですが。睦月さんも同じように感じたようですね。アンナちゃん、ちょっと威勢が良すぎましたよね。それと私が感じたのは、色々あってもトーンが変わらない印象なので、精神的に成長できているようには見えませんでした。啖呵きってても、色入りと学び取っている様子が伺えれば、もっと入り込めたと思うのですがー。何だか、もう「アンナちゃんがすき」って言うのを止めようかと思った程でした(苦笑)。
それを補うプラス・アルファの魅力が、木村佳乃であり菅野美穂であった印象でしたー。見事な女優魂でしたねーん。決して前に前に出しゃばる感じでもなかったところが、かなりの好印象でした。
果たして、<大入り>となるのでしょうかね。

投稿 隣の評論家 | 2007年2月22日 (木) 20:33

こんばんは☆
この映画、私も、音楽は最高に好きだし、私もアンナ好きで、木村佳乃も菅野美穂も本当に良かったのに、いまひとつノレなかったのでした。
でも、女郎とか、花魁話が好きだったりするんですけどね。
ただ私は、自分が下品で口悪いせいか(とほほ・・)、アンナの口悪い下品さは、やたらと気持ちが良かったでっす♪
アンナがしおらしかったりするシーンは、嘘っぽく見えてしまいましたぉ(笑)
映画の出来としては全然なのに、何となく気持ち良く見れたのは、映画としてより、ロックPV、みたいな感じだったせいでしょうか。
TBさせていただきますね

投稿 とらねこ | 2007年2月26日 (月) 18:32

とらねこさま
TB&コメントありがとうございます。
うーん、ビジュアルは見事でしたよね。
何と言うか、ストーリーラインに起伏があるんだか無いんだか、よくわからん印象でしたわ。

>アンナがしおらしかったりするシーンは、嘘っぽく見えてしまいましたぉ(笑)

そう、ココですわい。何か、アンナちゃんは一本調子だった気がしました。精神的には成長を遂げていない印象。木村佳乃なんかは、決してハッピーとは見えない展開なのに、心の変化がバッチリと伝わってきて少し感動を覚えたくらいだったから。アンナちゃんも、啖呵きってていいんだけど、少し微妙な変化を入れて欲しかったな。無理な注文?(苦笑)

投稿 隣の評論家 | 2007年2月26日 (月) 22:49

こんばんは~
おぉぅ、随分と前にご覧になっていらしたのね。
さくら、暖かくてもう咲いちゃってます・・・
やっぱり4月の花っていうイメージがあるのですが。

そうね、映像には釘付けでしたが、アンナちゃんには…というお気持ちもわからなくはないですー。
なんとなく漫画を意識していたせいもありますが、深く突っ込んで見てなかった私は役者魂のほうに魅せられちゃったという感じだった気がします。
木村佳乃…阿部定!んー、ホント、ホント!そういわれてみるとそんな感じですね~関係ないけど「悪女占い」とかいうのがあって、私は阿部定タイプと結果が出たことを思い出しましたー。大笑
すっごい濡れ場でしたね。あんなシーンやってしまったらこれから先入観がついてまわるかもしれないのにな。アンナちゃんももっと体を張ってたらちょっとは印象が違ったかな

投稿 シャーロット | 2007年3月 5日 (月) 21:58

シャーロットさま
TB&コメントありがとうございます。
「アンナが絶品」という声も多数見かけますね。私は、元々好きなんですけど。こういう世界でも、和服ではお行儀が良くないと嫌なんですねー。ちょっと、お行儀が悪いと思いました。
『吉原炎上』とか、女性の汚い部分も描ききっているものを期待していたので。そういう意味では、かなり子供っぽい印象を受けましたです。
美術は眩しいくらいに斬新で面白いと感じましたよ。

「悪女占い」なんてあるんですかー?阿部定の他には、どんな女性像があるんでしょ。面白いですねー。

投稿 隣の評論家 | 2007年3月 6日 (火) 19:52

こんばんは~観て来ましたが・・・
そうなんですよ!「てめえの人生、てめえで咲かす」と言ってる割には受動的じゃないかい?と。
個人的にはハマらなかったです・・・

菅野、木村の2女優もなんとなく私には印象薄かったんですが・・・「SAYURI」のコン・リーが見事だったのでついそっちと比べてしまいました。

投稿 カオリ | 2007年3月 7日 (水) 01:56

コメントありがとうございました。

僕も主演のアンナさん、ちょっとニガテなのでどうかなー、という感じです。
菅野さん、木村さんは是非見てみたいですが。
DVDでもいいかもという気もしないでもないです。

また、よろしくお願いします。

投稿 ロイ from 週末映画! | 2007年3月 8日 (木) 20:54

TB&コメントありがとうございます。

★カオリさま
私も、ハマれなかったですよー。

>そうなんですよ!「てめえの人生、てめえで咲かす」と言ってる割には受動的じゃないかい?と。

仰る通りですね。憧れる部分も特に無かったと言うか。勿論、美術面は斬新で素晴らしかったのですけどもー。
期待が強すぎてしまったのか、何だかとっても残念な仕上がりだった気がします。
コン・リーと比べてしまうと、本作自体が子供っぽい印象ですよね。

投稿 隣の評論家 | 2007年3月 8日 (木) 21:12

★ロイさま
いつもありがとうございます。
アンナちゃん苦手でしたか?であれば、DVDで十分だと思いますー。

>菅野さん、木村さんは是非見てみたいですが。

これこそ、心してご覧になってみてください。驚きますよ。

投稿 隣の評論家 | 2007年3月 8日 (木) 23:01

 こんにちは、TB返しありがとうございました。

 私も正直主役はじめ残念な部分を感じるところは多々ありました。
 原作はしょっているのに、二時間越える尺で最後30分ほどは飽きも感じてしまったり。

 やはり、中盤までの菅野さんと木村さんが出てくるところが一番魅力的でしたね~。
 脇役の男性陣など、よい配役に助けられた部分は大きいかと。

 まあ、蜷川さんにとっては、初監督作品で映画の世界で来た人ではないので、こんなもんかな、という感じです。

投稿 カツミアオイ | 2007年3月10日 (土) 02:30

カツミアオイさま
TB&コメントありがとうございます。
そうですね、この作品で特筆すべき点は、菅野&木村コンビという気がします。
色使いとか美術面では、想像の域を超えた迫力を感じましたけど。雰囲気はいいと思ったんですけどね。
そうですね、初監督作としては蜷川監督は頑張ったと思います。これからも映画を撮るのであれば、更なる飛躍を期待しつつ。

投稿 隣の評論家 | 2007年3月10日 (土) 20:26

こんばんは~
観てたんですね。しかも試写会で。
菅野、木村の両優を褒めてる人多いですね。
確かに、女優という貫禄がありました。
それに比べ土屋アンナは、素のままという印象でした。

ストーリーも、もっと爽快感が感じられるかなぁ、と思ったんですが、何となく先の読める展開で、後半はちょっとトーン・ダウンという印象でした。花魁になるまでの話かと思ってました。

投稿 CINECHAN | 2007年4月11日 (水) 01:35

CINECHANさま
こんにちわ。訪問ありがとうございました。
そうなんです、一足お先に見ることができました。
余りハマれなかったんですけど、ベタ褒めしている方も殆ど見かけないような気がしますね。

>土屋アンナは、素のままという印象でした。

もう本当に、この部分にはガッカリしました。何と言うか、ガキっぽいんですもん。和服美人は、艶っぽくないとダメなんだってばー
ラストの締め方も、何だか投げやりに見えてしまいましたわ。

投稿 隣の評論家 | 2007年4月12日 (木) 23:03

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