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2007年5月 6日 (日)

スパイダーマン3

「スパイダーマン3」 
<SPIDER-MAN 3>/製作:2007年、アメリカ 139分Spiderman3    
監督:サム・ライミ 出演:トビー・マグワイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、トーマス・ヘイデン・チャーチ、トファー・グレイス、ブライス・ダラス・ハワード、ローズマリー・ハリス、J・K・シモンズ、ジェームズ・クロムウェル
2007.5.6 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥2,000で妥当 / 評価:4.0★/5点満点★

「もう一人の敵、それは《自分》」

黒く染まり、自らを制御できなくなったスパイダーマン。親友ハリーに命を狙われ、愛するメリー・ジェーンとも心がすれ違っていく・・・。悲しき運命の連鎖が、ピーターに最後の《決意》を迫る。

面白かった♪さすが、サム・ライミ監督!と満足できました。今回、ストーリー紹介は割愛させて頂きます。私が楽しんだりシミジミと感じた事を、幾分マニアックな視点で書いていきたいと思います。誰が読んでも参考になるレビューとは言い難くなると思いますので、ご了承ください。

3作目の今回、登場人物が増えてエピソード満載になった感もあります。それでも、ストーリーテリングはひたすらストレートで感情移入し易かったと思います。私が本作に込められていると感じたメッセージは、ただ一つ、「許すことの大切さ」だったと思います。嫉妬、嫌悪感、憎悪、そして復讐心。どんな人の心にも芽生え得る少々どす黒い感情が、スパイダーマン=ピーター・パーカー(トビー・マグワイア)のみならず各キャラクターの中に生じます。叔父を殺した疑いのある脱獄囚フリント・マルコ(トーマス・ヘイデン・チャーチ)への復讐心が芽生えるピータースパイダーマンが父を殺したと思い込むハリー・オズボーン(ジェームズ・フランコ)。恋に破れて仕事も奪われ、ピーターを逆恨みするエディ・ブロック(トファー・グレイス)というカメラマン。そんな中、液状の地球外生命体(恐らく)がほくそ笑む。どうやら、人間のどす黒い感情を餌に増殖するらしい謎の物体は、まずスパイダーマンに侵食してパワーを吸収する。そして、エディの憎しみを食い尽くしてヴェノム(=黒いスパイダーマン)という怪物を生み出す。

人は人とぶつかり合い、憎む時もある。話題作『バベル』を一瞬思い出しつつも、『クラッシュ』で語られたように人を許して癒して包み込むのもまた人間なのである。ピーターの伯母メイ(ローズマリー・ハリス)の言葉が、全てを物語っていたと思う。「復讐は猛毒よ」 「ベン叔父さんは、決して復讐など望んでいないわ」 「一番難しいのは、自分を許すこと」 と、温かくピーターを包み込むセリフに感動。他にも、小さい出演ながらに印象的だったのは、ピーターのアパートの大家さん。謎の生命体に侵食されて、いけ好かない振る舞いをしたピーターを「きっと、何かあったのさ。だって、彼はイイ奴だから」と、温かい信頼の眼差しを見せる場面が好きでした。

アクション・シーンが爽快で楽しめるのは勿論のこと。俳優陣も、それぞれ良かったと思います。今回、初めて【暗黒面】を見せるピーター=スパイダーマンを体現したトビー・マグワイア。前半はひたすら愛らしく、脱獄囚フリントの存在を知った瞬間から白い肌には似合わない何かを含んだ目線を見せます。ナチュラルな上手さを体現できる俳優さんです。今回のハリーは、見せ場が盛りだくさん。事故って記憶を失う場面がありますが、この時の優しい表情もハリーの本心なんですよね。復讐を誓いながらも、父ノーマン程には極悪人になり切れないスウィートさでジェームズ・フランコのファンが急増しそうな気がします。
今回の悪役サンドマンは、脱獄囚という立場から妻とは仲違いして愛する娘に近づけないという悲劇的な一面があります。演じたトーマス・ヘイデン・チャーチは、アカデミー賞で助演男優賞にノミネートされた作品『サイドウェイ』の時とは全く違ったキャラクターを作り上げていて感心しました。肉体も、かなり鍛え上げて臨んだようですし。響くような低い声でも憎みきれないキャラクターでした。

更に脇にまで注目させて頂くと。新聞社の編集長(だっけ?)を演じたJ・K・シモンズは、毎度の事ながらコミカルで出番は少ないながらに爆笑を誘うし。警察署長(だっけ?)にしてピーターの同級生グウェン(ブライス・ダラス・ハワード)の父としてジェームズ・クロムウェルが参加しているのも嬉しかった。それと、ピーターMJ(キルスティン・ダンスト)にプロポーズする為に予約したフランス料理店の支配人(かな?)に扮していたのはブルース・キャンベルだった?サム・ライミ監督が最初に手がけた低予算ホラー・シリーズ『死霊のはらわた』の主演を務めた彼は、本シリーズの1作目にも友情出演してたし。J・K・シモンズに負けず劣らずコミカルな味わいで、私を爆笑の渦に。更に加えると、1作目の悪役グリーン・ゴブリン=ハリーの父を怪演したウィレム・デフォーの肖像画が、異様な程に存在感を発揮していた。本作のサンドマンと前作のドック・オクは、どこか悲哀に満ちていて憎みきれなかったけれど。ウィレム・デフォーだけは、気持ち悪いくらいに憎まれ役を体現していたもんな。さすがですわ。

最後に余談ではありますが、私が感じた余計なポイントをば。女優として思うように成功できないMJは、ヒーローとして人々に愛されチヤホヤされるスパイダーマン=ピーターに嫉妬していると思われる表情を見せました。謎の生命体がMJに寄生しなくて本当に良かったと思いました。

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コメント

いやー、良かったですよねぇーー!
アクションとしてもドラマとしても申し分無いですよねん。
バランスとも取れていたし面白かったでした。
サム・ライミ監督は「死霊のはらわた」でヌオオオオ!と魅入ってしまいそれ以来のファンなので、今回もまさに期待通りでしたッス。
ジェームズ・フランコも「ソニー」を観た時からあの母性本能をくすぐるお顔に胸キュン☆になったので、今回は出番も多く嬉しかったであります。ウフフ

で、あのレストランの方はブルース・キャンベルでしたか!
いやー、気が付きませんでした。
あそこのシーンはコミカルでとっても可笑しかったですネ。

投稿: Puff | 2007年5月 7日 (月) 18:26

Puffさま
TB&コメントありがとうございました。
楽しめましたね!大人も子供も、まんべんなく楽しめる仕上がりだったように思います。
おおおおお!やはりPuffさんは『死霊のはらわた』をご覧になっているんですねん。今見るとかなり低予算ではありますけど、なかなか恐ろしい雰囲気が出ていて良かったですよね。1作目は、結構色鮮やかだった気が。私は2作目が好きなんですよ、結構ブラックな笑いって感じではなかったですか?

あのレストランの怪しいけど優しいフランス人、多分ブルース・キャンベルだったと思います。少し自信ありませんけど、オープニングタイトルでキャストの名前が流れていた時、最後に「AND ブルース・キャンベル」と出ていた事だけは確かです。役柄的に、あのフランス人だと思うんですよね。1作目のアマチュア・プロレスのレフリーよりも今回の登場の方が面白くて素敵だったなーなんて。

投稿: 隣の評論家 | 2007年5月 7日 (月) 20:54

こっそり 会社から お邪魔してますー
今回やや盛りこみすぎて、ヒーローとしての活躍は少なかったものの、集大成として楽しめましたよね~

レストランの一幕にしても、ダークサイドに陥った姿にせよ、サム・ライミらしい笑いがまたいい感じでコブタは楽しめました(^^)

でも 評価はかなり割れてしまってますよね(--;

投稿: コブタです | 2007年5月 8日 (火) 12:44

コブタさま
訪問ありがとうございます。
まだ自分から色んな方の記事を拝見していないんですけど、そうか!評価は割れてしまっている感じなんですかー
まぁ、色々とテンコ盛りにし過ぎだなぁという意見もわかりますけど。込められたメッセージはストレートで明確だったと私は思います。シリーズもので3作目ともなると、作るのが難しいという部分もあるのかもしれないですよね。

そうそう、レストランでの一幕は本当に楽しかったです。私が一番笑ったシーンでした。ブルース・キャンベルのサム・ライミへの信頼感も伺えたりなんかして~ 1作目の登場シーンよりも、本作でのブルースさんの場面の方が好きです♪

投稿: 隣の評論家 | 2007年5月 8日 (火) 21:53

こんばんは
今回はかなりおバカなところも多く、なんだかライミ監督が「おれ、今までマジメにやりすぎてたよな」と反省してるようで笑えました

それでもちゃんとマジメなメッセージも盛り込まれてましたね。三作通じてメイおばさんの言葉にはどれも「うんうん」とうなずけるものがありました

>MJ

もしかしてこの三部作は、ピーターとMJの立場が逆転するまでのお話だったのかもしれませんね(笑)

投稿: SGA屋伍一 | 2007年5月18日 (金) 21:28

こんにちは。
お! となひょうさんも試写会づいてますね。
「スパイダーマン3」なかなか面白かったですね。
アクション・シーンやサンドマンの動きなどは驚かされました。
サンドマン役の人は「サイドウェイ」に出てた人なんですね。
何となく見たことあるような気もしてましたが・・・

ちょっと一杯てんこ盛り過ぎて、ドラマ部分が今ひとつだったかなぁなんて思ってます。贅沢言い過ぎ?

このシリーズ、とりあえず今回で一段落のようですね。次作の構想はあるようですが、スタッフ、キャストも一新されるかもしれないということ。続いて欲しい気はするんですが、監督、主演と変わったらイメージ変わるなぁ。

投稿: CINECHAN | 2007年5月19日 (土) 14:19

TB&コメントありがとうございます。

★SGA屋伍一さま
>MJ
というプチプチ引用に、何故か笑ってしまいました。

>ピーターとMJの立場が逆転するまでのお話

ふふふふふ。これはまた新しい解釈ですねん。

メイおばさんは、ピーターには重要な存在だと思いました。MJとは違った意味で、ピーターの指南役として欠かせない大切な存在。出番は少なくても、とても重みのあるセリフに感動してしまいました。

投稿: 隣の評論家 | 2007年5月19日 (土) 20:56

★CINECHANさま
4月は1つも試写会に当選しなかったんですけど、5月に入ってまた当選し始めました。週一本ペースになってます。嬉しいんだけど、少し大変だったりもします。

トーマス・ヘイデン・チャーチは『サイドウェイ』の時とは別人でしたよね。声だけは同じですけど、キャラクターも全く違う。

本作ですけど、テンコ盛りという印象も勿論ありますけど。何だか楽しめてしまいました。いかにもな展開だったけど、何だか感動的だったりもして。
でもシリーズものって飽きがくるので、もう収束ということにしてもらった方がいい気もします。
ライミ監督のアメコミ作品『ダークマン』も機会があったらご覧になってみてくださいよ。

投稿: 隣の評論家 | 2007年5月19日 (土) 21:13

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