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2007年8月 2日 (木)

デス・プルーフ in グラインドハウス

「デス・プルーフ in グラインドハウス」
<GRINDHOUSE/ DEATH PROOF>/製作:2007年、アメリカ 113分 R-15指定Death_proof    
監督、脚本、撮影:クエンティン・タランティーノ 出演:カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソン、ヴァネッサ・フェルリト、ジョーダン・ラッド、ローズ・マッゴーワン、シドニー・ターミア・ポワチエ、トレイシー・トムズ、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、クエンティン・タランティーノ
2007.8.2 ジャパンプレミア試写会¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★

私は【タランティーノ】とつく作品は無差別に劇場へ足を運びたいと考えている【タランティーノ党】の一人。タランティーノが盟友ロバート・ロドリゲスとタッグを組んだ『グラインドハウス』というプロジェクト、両方とも最優先して観に行こうと思っていたところ、タランティーノ『デス・プルーフ』のジャパンプレミア試写会に当選!しかも、来日したタランティーノ監督の舞台挨拶つきだって言うじゃない。仮病を使ってでも行くっつーの。(そんなことしなくてもキチンと仕事を終わらせて行けました)

自ら《スタントマン・マイク》と名乗る危険な男がいた(カート・ラッセル)【デス・プルーフ】(=耐死仕様)を施した改造シボレーを武器に、次々と女の子たちの命を奪う連続殺人鬼。しかし、彼が標的として選んだ女の子たちは、敢然と立ち上がり謎の男に戦いを挑むのだった。

《グラインドハウス》 とは、60~70年代のアメリカに多く存在したB級映画ばかりを2~3本立てで上映していた劇場の総称だそうです。アメリカ公開時は、タランティーノ版もロドリゲス版も2本立て用にカットしまくっての上映だったそうで。日本では、ディレクターズ・カットとして1本ずつ完全版を上映するとのことでした。そう言えば、何となく編集が粗くないかね?と疑問が浮かんだ場面が幾つかあったんだよなぁ。一般公開時までには改善されるといいですね。

タランティーノを割と間近で拝めるという素敵な時間を過ごせた私ですが、だからと言って感想が甘くならないようにしたいと思います。楽しめたことだけではなくて、好きになれなかった部分も冷静にありのままに書いてみたいと思います。この作品は、なかなか楽しめたのですけど。私の中ではタランティーノ作品としての〈お気に入り度〉はそんなに高くありませんでした。
まずは好きだった点をば。【グラインドハウス】にこだわったというだけあって、B級感タップリな雰囲気はとても楽しかったです。本作で登場する女の子たちの何気ない会話の数々、タランティーノの過去の名作『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』にも多々あったよなぁとニンマリしておりました。セリフの中にも、色んな映画のタイトルが登場していました。『バニシング・ポイント』という作品が何度も出てくるんだけど、私は未見だなぁ。カー・アクションの名作ということで挙げているようなんだけど、「アンジェリーナ・ジョリーの出演している駄作『60セカンズ』が・・・」なんてセリフもしっかりと拾ってしまった。このマニアックな会話を100%理解できなくても、何となく70年代くらいを意識して撮られているような気がするムードも好感を持ちました。タランティーノ自身が語っていた本作最大の見せ場は、カー・チェイスのド迫力。今までに見たこともない危険なスタントに吹替えなしで挑んだゾーイ・ベルの身のこなし。彼女は、『キル・ビル』でユマ・サーマンのスタントを演じていたらしいです。ゾーイ・ベルの相棒キムを演じていたのは、『レント』で美しい歌声を披露してくれたトレイシー・トムズでしたか?全く違う役どころなのでビックリしてしまったわい。

不満だった点も思い切って書いてみたいと思う。女優陣の魅力は伝わったんだけど、本作におけるサイコ野郎の描き方には不満が炸裂です。オープニングで「カート・ラッセル in デス・プルーフ」 って華やかに文字が出てきたから。カート・ラッセルの狂気に幾らか魅せられていく事を期待しておりましたが。余りにも酷い扱いだったように思います。最初に犠牲となる女の子たちはセクシーで〈ピンク色〉なんだけど、殺害シーンはスピード感と凄惨さで恐怖したんです。と同時に、次なる獲物が登場する辺りから、このサイコ野郎が出来上がったバックグランドなんかを何となく描かれていくのかしらと楽しみでしたが。次の獲物ガールズたちは、女優だったりスタント・ウーマンだったりしたもんで。積極的で勝気で余りにもタフでした。ガールズ達が敢然と立ち向かうというプロットも面白いのですが、反撃に出られたサイコ野郎の惨めっぷりが余りにも極端に感じられました。不敵な笑みから一変、「ゴメンなさい、許してください」みたいなヘタレ野郎に急降下してしまうんですね。観客の大爆笑を誘うつもりで敢えてそうしたようなんですけど、唐突すぎて笑えなかったです。恐怖から爆笑への転換が不自然だったというのが、私の率直な感想です。カート・ラッセルも、よくぞ演じてくれたと思うよ。ありがとう、カート・ラッセル!あなたの勇気に乾杯!そういう気持ちを込めて「カート・ラッセル in ~」 としたのかしら。私としては、最初の犠牲者の女の子たちの場面を短くしてでも、サイコ野郎の場面を増やすべきだったと思うんだ。

この日は、来日したタランティーノ監督の登場で会場は盛り上がりました。通路側の端っこの席だった私は、身を乗り出せば通り過ぎたタランティーノに触れることも出来たんですけど。周囲がすごかったので遠慮しました。舞台挨拶終了後、座席の方に歩み寄ってくるタランテーノ。今回は私達と一緒に最後まで鑑賞するというのです。こういうケースは初めてで、たくさんの人に親近感をもたらしたと思います。気さくな部分も多々あったと思うけど、何よりも日本人の声を生で体感したかったのかな。ディレクターズ・カットの出来栄えを自身でチェックしたかったというプロ意識もあったと思うし。どっちにしろ、これからも《タランティーノ》 とつく映画はガンガン観賞していこうと思いました。

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コメント

生タランティーノ鑑賞おめでとうございますー。
でも、映画の方はそれほどでもなかったんですね(笑)

投稿 かえる | 2007年8月 5日 (日) 23:58

かえるさま
コメントありがとうございます。
うーん、好きなシーンも結構あったんですけど。
カート・ラッセル好きには【踏み絵】のような作品でした。
それでも『プラネット・テラー』の方もモチロン鑑賞しますです。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月 6日 (月) 21:02

こんばんは、評論家さん。
お久しぶりですね。
隣の評論家さんもあの場にいたんですね☆
わたしはタラ映画大好きなので、楽しめました〜♪最初の方がいまいちかなぁって思ってたけど、じわじわきちゃった。

投稿 mig | 2007年8月 7日 (火) 00:51

migさま
TB&コメントありがとうございます。
ご無沙汰しておりますー
やっぱり!誰かしら居るんだろうと思ってましたー
でも、タラ氏の隣っていうのは凄いですよね。
なかなか体験できないですー、羨ましい限り。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月 7日 (火) 21:03

となひょうさん、こんばんは~^^
読みましたよ!
ああ、羨ましい~。となひょうさんも行ったんですね。
生タラちゃん、鑑賞おめでとうございました。
映画はイマイチ・・・たぶんそうじゃないかなーと思ってたんですよね。
うーんzzz

投稿 とらねこ | 2007年8月 8日 (水) 04:20

とらねこさま
コメントありがとうございます。
ふっふっふー・・・ 行って来ましたよ~
タラ氏を生で拝んで来ました。愛敬も親近感もタップリで、もの凄い遠い存在なのに、とても近くに感じる人でした。そこが魅力ですなー
映画は、タランティーノ監督作品の中では順位は低かったかなぁ
でも、好きだったシーンもありましたよん。
とらねこさんは、取り合えず両方とも見るべし!!!なんでは?

投稿 隣の評論家 | 2007年8月 9日 (木) 00:02

こんばんわ。お久しぶりです。

びっくりです。
となひょうさんもあの場にいたんですね(笑)。
っていうか、ブロガーさんで今回のジャパンプレミア当たっている人、
結構いたみたいで驚きました。

この作品、良くも悪くもタランティーノ節全開でしたね(苦)。
おっしゃるように、カート・ラッセルの捨て身の演技に拍手ですよ。
私としては、女の予想外の強さと男の予想外の情けなさっていうのが
明確に描写されているようで、最後のくだりはアリかなーと思いました

ま・・でも万人受けはしませんな。
初期のタランティーノ作品に比べたら、かなり見劣りする気がします。

ところで。
ブログ休止&再開に伴い、たくさんのお気遣いを
ありがとうございました。となひょうさんからの温かな言葉、ホントに
嬉しかったです。おかげさまでブログを続ける気持ちになれました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿 睦月 | 2007年8月 9日 (木) 01:37

睦月さま
TB&コメントありがとうございました。
やっぱり、ブログを運営するくらい映画が好きな人には無視できない試写ですよねん。生でタランティーノを間近で拝めたことは、この夏一番の思い出になりました。(まだ終わってないんですけど 汗)

確かに、ガールズ達が立ち上がるっていうプロットは面白いとは思うんだけど。この作品の面白さは、そんなに私には染み入らなかった感じでしたー。
って、そんなに真面目に見るタイプの作品じゃないのかもしれないかなぁとも。数々のインパクトを、その時その時に楽しんじゃえよって感じなのかも。
んー、でも、ぶっちゃけ。本作の後に見た『リトル・チルドレン』と『河童のクゥと夏休み』で受けた感銘によって、本作のインパクトはすっかり消去されてしまった私ですだ。
『プラネット・テラー』の方が好きかもと予想。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月10日 (金) 21:16

おおお タラちゃんのいる試写会なんて羨ましいです(^^)
さっきのコメントでも言いましたが、グラインドハウスのほうで行ってしまったのでセットでの鑑賞だったのですが、私も好きといったら「プラネット・テラー」のほうですが面白かったのは思うのですが、この
「デス・プルーフ」見終わった後の爽快感は大好きです!

またタランティーノ監督ならではの台詞の魅力、女優さんたちの演技の良さもあるのでしょうが、台詞だけあれだけ魅せることができるのって凄いですよね!

でも、、でも、、この映画、、やはりグラインドハウスとして二本+予告編で一本の作品だと思いました。通してみると凄い二人の監督の映画に対する愛情が伝わってくるんですよね、、。
とはいえ、、個別でシーン追加になったコチラのバージョンも激しく気になるコブタでした。

投稿 コブタです! | 2007年8月26日 (日) 23:30

コブタさま
コメントありがとうございます。
そうなんですよ!生タラちゃん。
この夏、一番の思い出となることでしょう。
ジャパン・プレミア試写に参加できても。日本武道館のようなだだっ広い会場だと、生ゲストの登場はあっても、米粒のように小さくしか拝めないので余り興奮しないんですよね。
今回は、タラちゃんが結構近くを通ったし。
タラちゃん自身も、気さくで気取らなくて親近感タップリでしたよ。
テンションは高いと言っても、セレブとなっても一般人の目線を忘れていない感じがとても好感を持ちました。
余りにも好感を持ったので、『プラネット・テラー』で最低の男として登場しても、何だか憎みきれなかったです(笑)。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月27日 (月) 20:38

トラコメどうもでした。
プレミア試写でご覧になってたんですね、タラちゃんは嫌いじゃないですが(自分的に)ハズレも有るので難しいです。
今回は面白そうかとおもったんだけど、、、、
シンシティでの監督部分は好きだったです、短い作品の方が好みなのかもしれません。

投稿 くまんちゅう | 2007年9月 2日 (日) 13:05

くまんちゅうさま
訪問ありがとうございます。
そうですね、好きな監督の作品だから全て好きという訳ではないですよねー
比べちゃいけないんだろうけど『レザボア・ドッグス』や『パルプ・フィクション』を思い浮かべると、ちょっと・・・・・ですねー。

投稿 隣の評論家 | 2007年9月 2日 (日) 21:46

ひゃーーーーん、タラちゃんと至近距離ですかっ!
良いですなあー、羨ましいです。
自分だったら、うにゅ~~~んと手を伸ばしてしまうかも知れません(・・・激しくオバ根性ッスネ。エヘヘ)

そそ、何処か70年代の雰囲気を漂わせつつも現代風な演出でしたねー
映画ネタやらその当時の歌など深くたくさん知っているとさらに楽しめそうですよね。
(・・・「60セカンズ」はた、確かに。ニコしゃんが出ているので超特急で観に行きましたが、盗むところがちょっとね、アリリ?で終わっちゃいましたね。汗)
タラちゃんの入れたカクテル、自分も飲みたいッス~♪

投稿 Puff | 2007年9月 7日 (金) 17:19

Puffさま
訪問ありがとうございます。
そーなんですよぅ、生タラちゃんに遭遇できた今年の夏です!!!
『60セカンズ』本作では「アンジェリーナ・ジョリーの~」というセリフでしたけど、主演は誰あろうニコしゃんでしたよねん。
実は、こちらも試写会で見た私です。
贅沢ものでござんすー

映画好きのつもりでも、この作品で登場する映画ネタについていけなかったワタクシ。タラちゃんのマニアっぷりには頭が下がる思いでした。
次の作品も、とても楽しみでなりませぬー

投稿 隣の評論家 | 2007年9月 8日 (土) 15:06

となひょうさん、こんばんは。ご無沙汰してます。
TB、コメントありがとうございました。

タランティーノが作りたかったという気持ちがよく出ていた作品だったのかな?
確かにスタントマン・マイクの出番が少なく、最後の方は今ひとつだったかもしれませんね。
それに引き替え、女性たちの会話はなかなか面白かったです。

生タランティーノ見たんですか? 私は久しぶりに画面でタランティーノ見ましたが、やっぱりちょっとお年を召したなぁ・・・と。

投稿 CINECHAN | 2007年9月 8日 (土) 23:01

CINECHANさま
TB&コメントありがとうございます。
少々ご無沙汰してしまいましたね・・・。
この作品は、タランティーノがやりたかった事を片っ端から詰め込んで作られたという感じでしたね。
スタントマン・マイクに関しては、「スッキリした」という声が多いんですけど(汗)。カート・ラッセル好きには、幾分『踏み絵』のような展開でしたよ~。
まぁ、見ている間は楽しめましたけども。
私は、映画そのものよりも【生タランティーノ】のことばかりが記憶に残っております。こんなに気さくな有名人って珍しいかも。

投稿 隣の評論家 | 2007年9月 9日 (日) 21:28

となひょうさん、こんにちは!
こっちのバージョンも観に行ってしまいました~!

いや~全体的にシーンが大幅に増えていて、登場人物の背景がより分かりやすくなっていました!

こっちのほうが カート・ラッセル演じるスタントマン・マイクのスートーカー変態ぶりがアップしてて緊迫感はありました!

やはり 両方バージョンをみるのが、こちらの作品を完璧に楽しむ方法なんでしょうかね(><)

投稿 コブタです! | 2007年9月15日 (土) 09:12

コブタさま
TB&コメントありがとうございます。
おおおおお~っ!こちらもご覧になったんですねぇー
こうなったら、『プラネット・テラー』の方も見ちゃってください。
『グラインドハウス』と言えば、コブタさんという風にインプットされること受け合いです(笑)。
完璧ですっ

投稿 隣の評論家 | 2007年9月16日 (日) 11:32

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