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2007年8月 8日 (水)

河童のクゥと夏休み

「河童のクゥと夏休み」
製作:2007年、日本 136分Kappanokuu      
監督、脚本:原恵一 原作:木暮正夫 声の出演:冨沢風斗、横川貴大、植松夏希、田中直樹、西田尚美、なぎら健壱、ゴリ
2007.8.8 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥3,000で妥当 / 評価:5.0★/5点満点★

「父ちゃん、オレ人間の友達ができちまった。」

人間の世界に迷い込んだ河童のクゥと、一人の少年が届ける感動のファンタジー

こんな素敵な作品が埋もれてしまうのは悲しすぎるので。微力ながら叫ばせていただきます。

感動して、癒されて。涙腺が崩壊してしまいました。
超おススメ作品です。気になっている方は、劇場へ走ってぇぇぇー!!!

『クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』原恵一監督が、5年かけて完成させた感動作。『オトナ帝国』を何気なく見ていたら思わず泣いてしまったものですから、気になってはおりました。公開直前に目にした雑誌やら映画サイトでも、プロのライターさんが大絶賛していたし。日頃から参考にさせて頂いている「ラムの大通り」のえいさんは、感動の余り本作で描かれた地に足を運んだと言うし。私の期待は膨らむ一方でした。同時に、映画には辛口な私は、ハードルを上げ過ぎて乗り切れなかったりするかもと心配もしましたが。実際には、期待以上の素晴らしさでした。

小学生の上原康一は、ある日〈化石〉だと思い込んで大きな石を拾う。水で洗っていると、何と河童の子供が出てきたのだ!「クゥ~・・・」と鳴いたので【クゥ】と名前をつける康一。何百年もの間、地中に閉じ込められていたクゥは、上原家の一員となる。そんなある日、クゥの存在が知れ渡ってしまい大勢の人が上原家に詰め掛けてきて・・・。

このところ、仕事が忙しくて疲れているのに。熱帯夜に身体が慣れずに、熟睡できない夜が続いていました。しかし、この作品の魅力に癒された私は、貯まっていた〈淀み〉が洗い流された思いです。久し振りに、朝まで一度も目を覚まさずにグッスリ眠れましたから。少しでも多くの方が興味を持ってくれることを願いつつ、印象深かった点を書き連ねていきたいと思います。

アニメとは言え、《自然》の美しさに目を奪われました。康一クゥの仲間を探しに訪れた遠野は、緑豊かな土地でした。青空と川面に反射する太陽。人が居ないことを確認してクゥが泳いだ川の輝き。クゥの甲羅に捕まって一緒に泳ぐ康一の楽しそうなこと!それと、【河童】だけではなくて【竜神さま】【座敷わらし】【キジムナー】も登場します。ゲゲゲの鬼太郎が倒すべき妖怪などではなく、あくまでも人間を見守ってくれる神様のような存在。まるで《民話》のような伝統的な雰囲気がたまらなく好きでした。
上原一家も魅力的でした。康一少年河童の少年クゥに加えて、《少年の心》 を取り戻したお父さんの存在が光ります。クゥが一家に登場してからは、仕事から早く帰ってくるようになったお父さん康一クゥを連れて一人旅に出る時の、お母さんの少し淋しそうな表情も忘れ難いです。康一の妹・は、最初はクゥに嫉妬したのか「あっかんべぇ~」って態度なんだけど。最終的には、クゥのことが大好きになっている描写が可愛かったです。康一のクラスメイト・菊池さんも、とても重要なキャラクター。家庭の不和のせいで、心を閉ざした態度をとっているんだけど。康一クゥを見つけた時に実は現場にいた彼女は、徐々に康一と会話するようになります。クラスメイトの嫌がらせなんか全く相手にしない態度は、私よりもオトナに思えた程ですが。本当は、淋しくて甘えたい年頃に見えたあたりではジーンとなりました。

Kappanokuu2 私が誰よりも魅了されたのは、上原家で飼われている忠犬【オッサン】でした。ひょっとしたらクゥよりも魅せられたかもー。老犬である彼は、人間の言葉は話せなくてもクゥの心に語りかけることができました。ただでさえ上原家に忠実に遣えて一家を守っているオッサンなのに、下手したら康一よりもクゥの気持ちを理解していたかもしれません。クゥの守り神的存在であるオッサンの登場には、目頭が熱くなること必至です。オッサンは、康一に拾われる前に別の飼い主がいました。とても仲が良かったその少年は、中学に入った途端にイジメに逢ったらしく。その捌け口とばかりに、オッサンを殴り続けたそうです。堪らず逃げ出したオッサンでしたが、離れてしまっても可愛がってくれたその少年の思い出を大切にしていたのです。「人間っていうのは、突然変わるものさ」とクゥを諭しながらも、上原家は勿論のこと、前の飼い主への恩も忘れないオッサンの姿に感動しました。存在が知れ渡り上原一家とテレビ出演することになってしまったクゥを、奇異の目で騒ぎ立てる人間から守り抜いたのはオッサンでした。私は、オッサンの場面では涙腺が崩壊して嗚咽が止まりませんでした。

テレビ出演した際にトラブルが発生して逃げ出したクゥ。はちきれそうな想いで東京タワーによじ登るクゥの姿を見て、『クレヨンしんちゃん/嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』を思い出しました。東京タワーに登るシーンがあったような気が・・・。私は、東京に住んでいても一度も東京タワーに行ったことがありません。実は仕事場も東京タワーの近くなんですが。これからは、今までとは違った目線で東京タワーを眺めるかもしれないです。
余談ですが。観に行くか迷っているという方は、取り合えず公式HPを覗いてみてください。ENTERすると、素晴らしい世界が待ち構えています!

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【河童のクゥと夏休み】 7月28日(土)公開 監督 : 原恵一 出演 : 冨沢風斗/横川貴大/  [続きを読む]

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受信: 2007年8月22日 (水) 15:06

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□作品オフィシャルサイト 「河童のクゥと夏休み」□監督・脚本 原恵一 □原作 木暮正夫(「かっぱ大さわぎ」「かっぱびっくり旅」)□キャスト(声) 田中直樹、西田尚美、なぎら健壱、ゴリ、冨沢風斗、横川貴大、植松夏希■鑑賞日 8月19日(日)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆ (5★満点、☆は0.5) <感想> 人間が犯して来た環境破壊へのメッセージを、河童のクゥと、クゥを発見したある家族とのひと夏の触れ合いを通して描いていく作品だ。 客席はやはりファミリー層、特に母親と小さな子供... [続きを読む]

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受信: 2007年9月 9日 (日) 00:58

コメント

こんばんは。

記事中のリンク、ありがとうございます。
この映画、知人に勧めました。
ここまで思い入れを持って
宣伝しているのは
今年は『ボビー』とこの映画くらいかな。

今日、東久留米の駅にちょっと寄ったのですが、
駅にロケマップと映画に使われた場所が
実写でギャラリー展開されていましたよ。


投稿 えい | 2007年8月16日 (木) 22:26

えいさま
TB&コメントありがとうございます。

私は、この作品に驚く程に癒されました。
下半期のベストに挙がることは確実なんではないかしら。

東久留米駅、そんなことになっているんですねぇー
近ければ、わざわざ足を運んでみたいですー

また、おススメ作品があったら是非とも教えてくださいませね。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月17日 (金) 20:07

お久しぶりです!
クレヨンしんちゃん以来この監督のファンになっていたので、コチラは張り切って観に行ってきました!
これは 甥っ子姪っ子にも張り切ってすすめてしまった映画です。

やや いろんな現代社会が抱える問題を抱えすぎていて欲張りすぎたかなとは思いますが、やはり物語の見せ方が抜群に上手くて、世界に引き込まれてしまいますよね。

菊池紗代子ちゃんが いじめにはじっと無表情に耐え続けていたのに、康一と離しているときに泣き出し、またそれに対して気の利いたこともいえないでその場を離れる康一、、といったシーンの描き方リアルで凄いなと思ってしまいました。

投稿 コブタです! | 2007年8月22日 (水) 15:05

コブタさま
TB&コメントありがとうございます。
毎日暑い日が続いていますけど、お元気でしょうかー?

クレしんファンって、結構いるんですよね。
何か嬉しくなります。

>菊池紗代子ちゃん

とても印象的なキャラクターでしたよね。
少年たちの冒険?が進行する一方で、とても落ち着いて見える菊池さん。精神的に強く見えるんですけど、心の中は年相応の女の子なんだなぁと思いました。
康一と菊池さんは、文通を続けているといいなぁ
なんて、これはフィクションながらに思って見てました。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月23日 (木) 19:54

こんにちは
これ最初観るの保留にしてたんですが、となひょう様のオススメを読んで観る事にしました。賛辞に違わぬ傑作でした。ありがとうございます

関連記事を読みますと原監督が本当にこの作品を愛していることがわかりますね。作り手の愛情が暴走すると作品が微妙になってしまうことが多々あるのですが、『クゥ』は愛情がとてもいい方向に作用してるなーと感じました

ずっと意地悪だったのに最後に泣き出す瞳ちゃん。あれはクゥを好きになったこともあるだろうけど、それよりも自分が置いていかれるような気がして寂しかったんじゃないかと思いました。子供ってそういうのに敏感ですよね

あとわたしもたぶんにもれずオッサン関連でやられたクチです(笑)。できればオッサンの元飼い主がその後反省してるか立ち直ってる描写が見たかったです

あとラストでもう一度この名前が出てきたとき、なんともいえないほんわかした気持ちになりました

投稿 SGA屋伍一 | 2007年8月25日 (土) 17:45

SGA屋伍一さま
TB&コメントありがとうございます。
あっ、何よりも読んで頂いてありがとうございます。
保留にしていたところを観に行って頂けたなんて、ありがたいです。

原監督の愛情が込められた素敵な仕上がりでしたよね。この作品を見たという人の中には『クレしん』のファンだという声が多いのも何か嬉しく思います。

瞳ちゃんも可愛かったですね。クゥが瞳ちゃんにお土産を持って帰ってくる描写とか、とても素敵でした。
クゥはとても義理堅いようなので、きっといつの日か戻って来るんだろうとは思いましたけど。康一が、恐らく初めて『出会いがあれば別れが訪れる』ということを体験したという、ノスタルジックな流れも素敵でした。ジンワリと沁みるストーリーでした。

>オッサン
もう、普段この作品とは無関係に『オッサン』という言葉を使っただけで何かが込み上げてきてしまいますよ。
私も、ラストに再度『オッサン』という言葉が出てきた時に、クゥ以上に満面笑みがこぼれておりましたです。

投稿 隣の評論家 | 2007年8月26日 (日) 11:02

おじゃまします。

オッサンの懐の深さには、私もグッと来ました。
現代社会がリアルすぎて、ラストがあれでホッとしました。
TBさせていただきました。
また寄らせてください。

投稿 berabo | 2007年9月 3日 (月) 01:26

beraboさま
TB&コメントありがとうございます。

おおおおお~、ご覧になったんですねぇー
しかも、気に入って頂いたようですし。
何よりでしたー
ラストは、本当にホッとしましたよね。
クゥも、そのうち康一たちに会いに行きそうにも思えたし。
素敵な作品でしたー。

投稿 隣の評論家 | 2007年9月 3日 (月) 20:31

はじめまして。
河童のクゥで一番感動したのがラストでクゥが「父ちゃん、ごめん、俺人間の友達ができたよ」というシーンです。
そう言って、クゥは涙を流します(このシーンに物語の全てが凝縮されていると思います)。涙を流した理由ですが管理人さんはなぜだと思いますか?
僕は、殺されたお父さんのことや康一一家や菊池のことなどさまざまなおもいがこみ上げてきたからだと思います。

涙を流した後に川面を風が吹きます。
これは、僕の推測なのですが、クゥのお父さんが吹かせたのではないかと思います(龍を呼んだのと同じように)。
「クゥ、人間の友達ができてよかったね」という意味を込めて。そう信じたいです。
そして、クゥと康一が再び会えることを信じたいです。

投稿 スリッピー | 2007年12月19日 (水) 15:41

スリッピーさま
初めまして!
いらっしゃいませ、コメントありがとうございました。
この作品を見て号泣してしまいましたが、具体的にどんな部分に涙腺を刺激されたのか、自分自身で完全に把握できていないような気がします。
ただ、一番印象に残ったのは、オッサン。
オッサンがクゥを守り抜こうとする姿には感銘を受けました。
父ちゃんは、遠くからクゥのことを見守り続けていたんでしょうね。クゥの中でいき続けているという感じもしましたし。
私も、クゥは約束通り康一に会いに行くと信じてますよ。

投稿 隣の評論家 | 2007年12月20日 (木) 20:46

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