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2007年11月30日 (金)

11月に鑑賞した映画たち

劇場公開で鑑賞した作品 合計13本でした。
11月に鑑賞した作品の中でベスト1は「カフカ 田舎医者」と同時に上映していた過去の作品「頭山」でございます。短編ですけど、山村アニメの魅力にスッカリ心を奪われてしまいました。今更ながらに、短編映画って長編映画よりまとめるのが難しいのかなぁと思い始めました。普通に長編作品から選ぶとすると「ボーン・アルティメイタム」が一番面白かったです。

「ヒッチャー」   3.5★/5.0★

「Little DJ 小さな恋の物語」   3.8★/5.0★

「ファンタスティック!チェコアニメ映画祭/Bアニマルプログラム」   3.8★/5.0★

「カフカ 田舎医者」   4.5★/5.0★

「マイティ・ハート-愛と絆-」   3.8★/5.0★

「スターダスト」   3.8★/5.0★

「やじきた道中 てれすこ」   3.8★/5.0★

「4分間のピアニスト」   3.8★/5.0★

「タロットカード殺人事件」   3.5★/5.0★

「バイオハザードⅢ」   3.5★/5.0★

「ボーン・アルティメイタム」   4.5★/5.0★

「クワイエットルームにようこそ」   4.0★/5.0★

「グッド・シェパード」   4.0★/5.0★

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2007年11月28日 (水)

ヒッチャー

「ヒッチャー」
<THE HITCHER>/製作:2007年、アメリカ 84分 R-15指定Hitcher  
監督:デイヴ・マイヤーズ 製作:マイケル・ベイ 出演:ショーン・ビーン、ソフィア・ブッシュ、ザカリー・ナイトン、ニール・マクドノー
2007.11.28 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★

「ハイウェイの果てに、地獄を見た――。」

1986年に公開されたルトガー・ハウアー主演による『ヒッチャー』の完全リメイク。『トランスファーマー』のマイケル・ベイ監督が、プロデューサーとして派手に名を連ねています。今回は、カー・アクションに結構お金をかけているようにも見えます。日本での公開は、銀座シネパトス1館のみでの上映っていう時点で、外しているに違いないと予想はしていましたが。公開後最初のレディース・デイ・ナイトの劇場は、閑散としていました。銀座シネパトスには、《サイコ男》を演じたショーン・ビーンのでっかい看板を設置して、夜は目をチカチカと点滅させているんですけど。それでも殆ど話題になっていない気の毒な展開になってしまっています。

==(チラシよりストーリーを紹介)==
大学生のカップル、グレースジムは、ドライブの途中《ジョン・ライダー》と名乗る正体不明のヒッチハイカー(ショーン・ビーン)を乗せてしまったことで、悪夢のような事件に巻き込まれる。密室の車内で凶器をちらつかせ、2人を脅迫するそのヒッチハイカーは、州内を騒然とさせていた連続殺人犯であった。荒野のハイウェイを舞台に、激烈なカー・アクションと銃撃戦、戦慄のドラマがノンストップで加速する!

私が本作を見ようと思ったキッカケは、ショーン・ビーンが見たかっただけ。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのボロミア役で、人間味溢れる魅力的なキャラクターを見せて以来、何となく《いい人》の役が多い印象のビーンさん。今までは、テロリストだの犯罪者だのアクの強い印象的な登場が多かった気がするのですが。最近では《いい人》といっても、かなり添え物的な扱いが多い印象が強くて。私としては物足りませんでした。器用な俳優さんであることに変わりはありませんけど。本作で、久々にギラギラとした存在感を見せてくれると期待していました。実際、本作はショーン・ビーンの強烈な存在感で引っ張っていっている印象です。グレース&ジムのヤング・カップルの目線で描かれていく訳ですが、個人的にはこの若い2人に何の魅力も感じなくってねぇ。他の俳優さんでもOKだった気がしてなりません。

私は、オリジナル版を見ているんですけど。説明しろと言われたら、多分できないくらいに記憶が薄いです。その点、本作を見たことで少しずつ思い出せたのが良かったです。オリジナル版では、サイコ男に悩まされるのは1人の若い男性でした。本作では、カップルという設定に変えています。しかも、ボーイよりガールの方が勇ましいという展開。そうしたことによって、恐怖が半減してしまったんだと思います。オリジナルでは、反撃しようにも恐ろしくて反撃できずに若い男性が苦しんでいる姿に恐怖を共感したんだと思いますが。本作では、語り部が2人いるので少し安心して見ていられたんですよね。若い人にも大受けするように、アクション・シーンも激しくしたようです。サイコ男の強さは何だか人間離れしている印象があって、何か違うジャンルの映画なのかと思ってしまいました。さて、オリジナル版でも一番恐ろしいと評判の場面は本作にも登場します。(具体的に書くのは止めておきます)サイコ男が取った蛮行の中で、最も卑劣な行為がありまして。オリジナルでは、確かゾワゾワと怖がらせておいて途中で場面が切り替わっていた記憶がありますが。本作では、最後まで見せてくれちゃってます。この場面こそが《R-15指定》に相当する映倫で引っかかった場面なのではないかしら。この場面以外は、ホラー映画慣れしている私にとってはどうってことありませんでした。

本作で好きだった点は、とにもかくにもギラギラとしたショーン・ビーンを見れたこと。ロード・オブ・ザ・リング』のDVD特典映像で、撮影中に空港でビーンさんを知らないお婆さんの荷物を運ばされていたそうですが。悪役を演じても、素は英国紳士なんだなぁと惚れ惚れしました。このサイコ男が名乗る《ジョン・ライダー》とは実名ではなく、左手の薬指に嵌めている指輪も誠実に見せるためのフェイクだというセリフがありますが。この男の正体は、一体何々でしょうか。独り身というのは嘘で、妻と子供に逃げられて狂気が生まれたのかなぁと勝手に想像してしまいました。もう1つ良かった点は、ハイウェイの絶景が美しかったです。抜けるような青い空と白い雲。ニューメキシコの素晴らしい自然に感動してしまいました。

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2007年11月27日 (火)

Little DJ 小さな恋の物語

「Little DJ 小さな恋の物語」
製作:2007年、日本 128分Little_dj    
監督:永田琴 原作:鬼塚忠 出演:神木隆之介、福田麻由子、広末涼子、佐藤重幸、村川絵梨、松重豊、光石研、賀来賢人、小林克也、西田尚美、石黒賢、原田芳雄
2007.11.27 試写会¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「大切な想いは、伝えなきゃ。」

すべてをかけて、小さなディスクジョッキーが伝えたかったこと。

==(チラシよりストーリー紹介)==
1977年、函館。野球とラジオのDJが大好きな少年・太郎(神木隆之介)は、海辺の病院に入院することになった。ある日、病院の隣の大先生(原田芳雄)の家から流れてくる音楽に興味を持つ。レコードで溢れる大先生の部屋に忍び込み、DJの真似事に夢中になる太郎大先生はお昼の放送でDJすることを提案し、太郎は病院でDJとなった。スピーカーから流れてくる太郎の声が、音楽が、病院で過ごす人々を元気づけ、病院を優しい空気で包み込んでいく。言葉にすると恥かしい本当の気持ちを伝える勇気を、みんな太郎から貰った。そんな時に、太郎は美しい少女たまき(福田麻由子)と出会う。二人の小さな恋が動き出した。しかし、太郎には時間がなかった。病院を抜け出し、たまきを函館山へと初めてデートに誘った日、太郎が全てを賭けてたまきに伝えたかった想いとは・・・。

実は、この作品の試写会に当選したのは2度目なのです。1度目は、都合がつかずに知人に譲ってしまいました。本作を見るのはDVD化してからだなぁとばかりに呑気に構えていたら、別口で再当選しまして。これはもう「観に行きなさいっ!!!」と言われているんだなぁと理解して、少しだけ期待を込めて鑑賞しました。実際に参加した試写会では、会場が爽やかな涙に包まれました。荒々しいテイストが好きな傾向にある私でも、号泣しましたよー。鑑賞直後よりも、少し時間が経ってからの方が余韻が残るタイプの作品かもしれません。

ベタと言えばベタナ感動ストーリーかもしれないけれど、随所にそっと挿入されたユーモアが何とも心地良かったです。太郎を囲む各キャラクターの存在感が本当に優しくて。【大先生】こと院長先生(?)を演じた原田芳雄の懐深い温かさは格別で。出番は少な目でも印象的でした。入院患者の中で最も印象的だったのは、捨次<すてじ>を演じた松重豊です。一見、口下手で親近感が湧かない何だか強面の男なのですが。へそ曲がりな発言は、いちいち笑いを誘います。ベッドに置いてある大きな人形も気になりました。松重さんを見かけるのは本作で何度目だろう?下手したら、今年一番スクリーン上でお目にかかった俳優さんかもしれません。しかも、毎回印象に残るし。このサポーティブな存在感は、今後も気にかけていきたいと思います。

本作で一番魅力を放っていたのは、何と言っても太郎を演じた神木隆之介くんではないかしら。儚く線の細い印象ながらも、【DJ】という好きな事をやり通した芯の強さを感じる少年でした。後半は、青白い顔に紫色の唇が痛々しかったのですが。病院内での放送に没頭したり、爽やかな初恋を経験したり。病状が悪化してボロボロになっても、放送を通じて両親への感謝と愛情を言葉にする場面は感動的でした。思春期の少年が、こんなに素直に親への思いのたけを言葉で表現するなんて。大抵は、本当の気持ちとは逆の言葉が口から出てしまうものだと思うんです。こんな親孝行がありますか!とても勇気ある行動にも思えたんですよね。初恋の相手に気持ちを伝えることも素敵な勇気だけど。最後まで、悔いが残らないように好きな事を通じて周囲の人に思いを伝える。若くして素晴らしい人生を送れた太郎は、きっと幸せ一杯だったと信じたいです。どちらかと言うと、フェミニンな印象を受ける神木くんですが、中身はなかなか男らしいのかもしれないなぁと母心が湧き起こりました(笑)。相手役の福田麻由子ちゃんは、笑顔を絶やさない素敵な少女役でしたが。個人的には、顔のパーツが凛々しくて少年っぽい印象を受けました。飲料水のCMで〈なっちゃん〉というキャラクターで登場したての田中麗奈に似ている気がします。

私が地味に印象的だった場面を挙げたいと思います。冒頭、太郎が検査入院したあたり。検査の為に背中に何やら鋭い器具を刺されたと思しき場面です。局部は映っていないんですけど、相当痛い検査だったようで。アップになった神木くんが、声を押し殺して一筋の涙を流します。見ている私は、どれほど痛いのかと想像力を働かせてしまいました。演技だけでここまで表現できているのなら、神木くんは大した俳優さんだなぁと感心しました。
捨次ともう1人印象的だった患者がいました。へそ曲がりで一言も話さないタエおばあちゃん。容態が急変した為に放送を休んだ太郎に宛てた手紙を、院内に設置されたリクエストボックスに投函していたのです。タエおばあちゃん太郎の放送でどれだけ癒されていたのか。その思いのたけを綴った長い手紙を、太郎に代わって大先生が優しく朗読する場面では、零れてくる涙を堪えることなどできませんでした。

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2007年11月25日 (日)

「13 thirteen」を観たぞ!その2

「マスターズ・オブ・ホラー」の第2弾「13 thirteen」公式HP)がDVDリリース前にWOWOWで放送中なので、攻略中で~す。「その1」に続いて、後半戦その2でございます。

※採点基準は、あくまでも【テレビ・ムービー】としてどうだったか という感覚で考えました。テレビという枠だと、きっと規制も激しかったと思うので。劇場公開作品とは、基準を違うところに置いてみました。あくまでも見た順番に紹介していきます。

「妻の死の価値」 <Right to Die>
監督:ロブ・シュミット 出演:マーティン・ドノヴァン、ジュリア・アンダーソン、コービン・バーンセン
ストーリー:。ドライブ中に事故に遭った夫婦。夫は軽症で助かるが、妻は全身に大火傷を負い昏睡状態に。身体中の皮膚を移植しないと助からないと言われる。安楽死か、延命措置か。選択を迫られた夫の周りで、不可思議な出来事が起こり始める。
評価:3.8★/5.0★
感想:B級ホラーの快作『クライモリ』のロブ・シュミット監督が初参加。『クライモリ』でも潔いくらいに残酷描写を披露した彼が、今回もおぞましいシーンを挿入している。全身大火傷を負った妻の生霊のような存在の強烈さは勿論のこと、終盤に向け夫が取った行動には目を覆ってしまう。実は妻の母の財産に頼っていた夫が、早くから精神的に追いつめられていたと想像する展開なんだけど、ストーリーの面白さは普通かな。ホラー描写の潔さに、高得点を捧げたい。

「ノイズ」 <Sounds Like>
監督:ブラッド・アンダーソン 原作:マイク・オドリスコル 出演:ローラ・マーゴリーズ、クリス・バウアー
ストーリー:ラリーの聴覚は、異常に発達している。6歳の息子が悪性の腫瘍で亡くなる前に、細胞の音を聞いてしまう。それ以来、どんな小さな音でも大きく聞こえてしまう生活が続く。発狂寸前になったラリーの取った行動は・・・。
評価:3.5★/5.0★
感想:ストーリーは、とても興味深いと思う。見るからに神経質そうなラリーの苦悶の表情や、いちいち聞こえてしまう音が些細なものばかりなので面白い展開でもある。でも、個人的にはイマイチまとまっていない印象を受けた。妻も人には見えないはずのものが見えるとエキセントリックな発言をするのが気になったけど。特に、意味深な描写でもなかったみたいだし。血みどろな描写なしで怖がらせるテイストは、面白いけれど。どこか尻すぼみな印象も。

「愛と欲望の毛皮」 <Pelts>
監督:ダリオ・アルジェント 原作:F・ポール・ウィルソン 出演:ミート・ローフ、ジョン・サクソン
ストーリー:毛皮商人のフェルドマンは、ストリッパーのシャンナに夢中。ある日、見事なアライグマの毛を入手する。シャンナの気を引こうと、完璧な毛皮作りに奔走するが、その毛は普通のアライグマの毛ではなく・・・。
評価:4.8★/5.0★
感想:ダリオ・アルジェント監督の過激描写は、進化する一方(汗)。ホラー映画慣れしていたはずなのに、何の気なしに夕食前に見たら気持ち悪くなってしまった・・・。常識で考えてもあり得ない残酷な場面の数々は、作り物だとわかっていても背筋が凍ってしまった。アライグマの姿をした《毛皮作り》の犠牲者たちの呪いなのか、毛皮作りに関わった人達は次々と奇怪な死を遂げる。余りにも奇奇怪怪な方法で、自らの命を絶つ訳だけど。本来は突っ込みを入れるべきあり得なさに、苦笑する余裕も持てませんでした。体調を万全にしてから見てください。

「Vの伝染」 <The V-Word>
監督:アーネスト・ディッカーソン 出演:アージェイ・スミス、ブランデン・ネイドン、マイケル・アイアンサンド、リンダ・ボイド、ジョデル・フェルランド
ストーリー:ゲームに熱中していた少年ケリーとジャスティンは、ふとした口論から肝試しに葬儀場へ死体を見に行く。そこで番をしているはずの従兄弟は見当たらず、気がつくと閉じ込められる。そして、1体の死体がムクッと起き上がり・・・。
評価:3.8★/5.0★
感想:天才子役ジョデルちゃんが出てるとは・・・。少しだけ核心に触れると、ゾンビに噛まれて生まれ変わってしまう悲痛な運命の行く末を描く。ゾンビに襲われた後の視点を描くのも面白い。ゾンビ化していく運命に逆らわずまた別の人を襲うのか、僅かに残された人間としての理性にすがりついて人を襲わないのか。どちらの道を選んでも、その後は更にどういう選択をするのか。ゾンビだなんて目新しくはないけれど、お話自体はとても新鮮に楽しめました。

「グッバイベイビー」 <Pro-Life>
監督:ジョン・カーペンター 出演:ロン・パールマン、マーク・フォイアス、エマニュエル・ヴォージア、ケイトリン・ワックス、チャド・クロウチャク
ストーリー:郊外にある中絶専門の病院に勤める医師2人の車の前に飛び出して来た少女。偶然にも、少女は望まない妊娠をしていた。「中絶して欲しい」と懇願する少女と、なんとしても産ませようとする少女の父親。果たして、少女に何があったのか。
評価:3.5★/5.0★
感想:巨匠ジョン・カーペンター監督の作品としては、どうしても納得のいかない仕上がり。私には何が作りたかったのか伝わらなかった。異形のキャラクターの登場は面白くても意味がわからない。ただ、狂信的な少女の父親を見事な存在感で怪演したロン・パールマンにだけには敬意を表したい。その父の手によって惨たらしい拷問を受けてしまう院長の哀れな姿に、男性陣は吐き気を催すかもしれない。

「言葉なき隣人」 <Family>
監督:ジョン・ランディス 出演:ジョージ・ウェント、メレディス・モンロー、マット・キースラー
ストーリー:閑静な住宅街に引っ越してきた若い夫婦。ある日、酔っ払った末の運転で隣の郵便受けを壊してしまう。素直に謝罪したことで、夫婦と隣人ハロルドの交流が始まるが。このハロルドという巨漢の独身男は、狂気の殺人鬼でもあり・・・。
評価:4.5★/5.0★
感想:これは面白かった!前シリーズではイマイチだったジョン・ランディス監督の改進の1本。まずは、このハロルドという男の異様な生活からスタートするんだけど。明るく軽やかな音楽を聴きながら、地下室である死体を処理している姿が不気味に映し出される。表情もどことなく笑顔だし、処理した後の死体の扱い方も尋常ではないんだけれど。どこか哀れにも見えてしまうから不思議。当然の如く、次第に若い夫婦にも危険が及んでいくんだけど。その結末は予想がつかず、「恐れ入りました」の一言に尽きる。

「ワシントン・コード」 <The Washingtonian>
監督:ピーター・メダック
 原作:ベントレー・リトル 出演:ジョナサン・シェック、ソウル・ルビネック、ダンカン・フレイザー
ストーリー:祖母の死を機に、家族を連れて生家に戻ったマイク。そこは、アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントンの故郷でもあった。ある日、肖像画と一緒に不思議な手紙とスプーンを見つける。その日から、一家は危険に晒されて・・・。
評価:4.3★/5.0★
感想:アメリカ建国の父であるジョージ・ワシントンは何者だったのか?そんなミステリーを脅威のホラータッチで描いていく。人によっては気分が悪くなってしまう作品。原題にある【ワシントニアン】とは一体何なのか?こちらも脅威の展開で不気味に描いていく。余りにも大胆な作品なんだけど、個人的には一番最後のオチはいらないな。恐怖を中和できるように挿入したのかな、生粋のホラーファンには受けないと思うんだけど。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪制覇後記♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

前シリーズと比較すると、エロスが全開という訳でもありませんでした。そこは残念(なのか?むっつりスケベめ!) 今回の13作品を観終えた感想としては、前シリーズでイマイチだった監督の作品が素晴らしく楽しめました。本当はご贔屓にしている名匠の作品には、パワーが感じられないものもありましたがね。まぁ、どんな監督にも波があるだろうし。見る側の私のテンションにも、その時の差があるだろうしね。
ベストというか、どれが一番強烈だったかと振り返ってみると。ダリオ・アルジェント監督『愛と欲望の毛皮』でしょうかね。エロスと恐怖は紙一重といってところを、そこまでしなくてもいいじゃないというレベルで見せつけられた気がします。ダリオ・アルジェント監督は、萎えるということを知らないのかもしれないなぁとも思いました。
来年DVD化されるそうですので、興味のある方は是非ご覧になってみてください。

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2007年11月24日 (土)

ファンタスティック!チェコアニメ映画祭/Bアニマルプログラム

「ファンタスティック!チェコアニメ映画祭/Bアニマルプログラム」
2007.11.24 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,500で妥当(9本分合わせて) / 
評価:3.8★/5点満点★

全体的な印象での点数です。その他、特に印象的だった作品について、チョコチョコと書いてみたいと思います。

作品:『ネコの学校』 『失敗作のニワトリ』 『かしこいウサギの話』 『イラーネク超短編集』(「おはよう」 「シュー」 「ピクニック」の3部作) 『鳥になった生活』 『グレイキャットの物語』 『ラブラブラブ?』 『劣等感』 『ブラックアンドホワイト』 / 9作品で78分

先に見た『カフカ 田舎医者』での山村浩二アニメと比較してしまうと、お子様が喜ぶ感じの愛らしいプログラムでした。愛らしさで10分くらい通されるのは、ちょいと私が求めていたものとは違ったなぁというのが率直な感想です。そうは言っても、全ての作品が作られたのは一昔前のことで。1960年代のものもあり、わぁ~私が生まれる前に作ったのぉ?と感激してしまったものもあります。私の気に入った作品を簡単に紹介します。

『イラーネク超短編集』Czech_animationb1
<Dobre' jitro>/製作:1975年 5分
「おはよう」 「シュー」 「ピクニック」と、3つ合わせて5分という短い尺でしたが。10分以上も愛らしさで引っ張る他の作品よりも、面白く鑑賞できました。白いバックに線で描かれたアニメに、1ポイントの色を使って強弱を表現していて。どの作品も、軽くオチが付いているところが楽しめました。私にとっては、このプログラムの中で際立って見えた作品です。

『ブラックアンドホワイト』Czech_animationb2
<Black and white>/製作:1983年 3分
「1匹VS多勢、この絶対不平等な構図をスタイリッシュに描く。」とは、チラシにあったコピーです。1匹だけ違う色の羊が、大多数に合わせて身体の色をえいっっっ と変えます。郷に入っては郷に従う訳ですが、色の違う羊同士が対立してしまって。フォトに載せた姿のように、どっちつかずになってしまった羊さんの姿を描きます。3分というとても短い尺の中にも、深いメッセージが込められているようで面白かったです。

【アニマルプログラム】と掲げていることに期待し過ぎてしまった感もありました。何かアニマルはそんなに関係ないような気のする作品もありましたね。
『ネコの学校』は、ネコ大好き女としては期待していたんですけど。人間である絵描きのお兄さんと、彼が生み出したアニメのネコが共演するというスタイルでした。お兄さんの方が印象的だったなぁ。もう少し短くても良かったな。でも、見ていて亜土ちゃんを思い出したりしましたよ。
『グレイキャットの物語』って、こちらもネコが登場する作品だっていうのに。何だか、イマイチ記憶が無いんですよね・・・。うぐぅ~、どうやら失神してしまっていたようです。僅か9分の間だって言うのに、おバカっ!!!
『ラブラブラブ?』の冒頭の部分も記憶がありません。一体、どのくらい失神していたんだろうか私は。
『劣等感』にはネコではなくてワンちゃんが登場します。やたらと賢い犬という設定なのですが、チラシの絵を見てズーッとサボテンだと思い込んでいた私を許してください・・・(合掌)。

とまぁ、少し乗れない部分があったにしても、自分で振り返ってみて反省すべき鑑賞態度もありましたのでぺこりとお辞儀・・・。他のプログラムも観に行きたいと思いますので、大目に見てくだせぇ。どうぞヨロシクねぇ~。
余談になりますが、珍事件がありました。最初の3分の1は、スクリーンを覆っていたカーテンが全開していましたが。途中から何故かカーテンが少し閉まりました。そういうサイズの映像なのかなぁと不思議に思っていたのですが。どうやら劇場側の不手際だったらしくて、12月一杯有効の無料招待券を頂きました。という訳で、次は無料で見れるのねーん♪

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カフカ 田舎医者

「カフカ 田舎医者」 他4本
2007.11.24 当日料金¥1,300にて鑑賞

2002年のアカデミー賞で、『千と千尋の神隠し』が長編アニメーション賞を受賞したことが日本で大変話題になりましたね。実はその陰で、短編アニメーション部門にノミネートを果たした山村浩二監督『頭山』という傑作アニメーションがあります。ずーっと気になっていたのに未見だったもので、この企画を知った瞬間に飛びついていた私です。シネカノン有楽町2丁目にて、モーニングショー&レイトショー上映しています。ちょいと早起きしてモーニングショーに足を運んで参りました。これが意外と混んでいて、半分以上の客入りでしたよ。レイトショーは、もっと混んでいるのかもしれないですね。前評判にも負けないくらいに素晴らしいアニメーションでした。気になっている人は、是非ご覧になってください。

隣の評論家はいくら?→¥2,500で妥当(5本分合わせて)

「カフカ 田舎医者」
製作:2007年、日本 21分     Kafka_inakaisha
監督、脚本:山村浩ニ 原作:フランツ・カフカ 声の出演:茂山千作、茂山七五三、茂山茂、茂山逸平、茂山童ニ、金原ひとみ
評価:4.5★/5点満点★

「絶望的なこの道を、私は歩くしかないのだ。」

雪の中、患者の元へ急ぐ医者。この医者を通して、現実の世界に絶望を抱いて生きる人間の姿を描いていく。・・・といった感じのようですが、私は【カフカ】って名前を聞いたことがあるくらいで、その世界観はよく知りません(恥)。何とも哲学的で少々入りにくい気もするストーリーを、独創的で不思議なアニメーションで紡いでいきます。意味を理解できていないかもしれないけれど、とにかく山村アニメの不思議な力には惹きつけられました。

Atamayama「頭山」
製作:2002年、日本 10分
監督:山村浩ニ 脚本:米村正ニ、語り、三味線:国本武春
評価:5.0★/5点満点★

ケチな男がサクランボの種までも残さず食べたら、頭に桜の木が生えてきたという落語をアニメ化。どうして本作がアカデミー賞を受賞しなかったのか、全く理解できないと感じるくらいに魅せられました。素晴らしかったです!!!僅か10分の間に繰り広げられるイマジネーションの世界は、誰でも思いつくような映像ではありませんでした。ユーモアばかりではなく、私達に軽く叱責しているのかしらと受け取れてしまう描写もありました。何と言うクオリティの高さ!!!

「年をとった鰐」Toshiwani
製作:2005年、日本 13分 
監督、脚本:山村浩ニ 原作:レオポルド・ショヴォー ナレーション:ピーター・バラカン
評価:5.0★/5点満点★

隣に眠る愛しいタコの足を、毎晩1本ずつ食べてしまう年老いた鰐のお話。こちらは影絵タッチのアニメーションですが、内容は切なくほろ苦いラストを迎えます。かなりグッと心を掴まれました。タコの足を食べるという描写だけでなく、年老いた鰐を若い鰐たちが噛み殺そうとする描写もあったりして。子供には残酷に映るかもしれないので、大人向けのアニメかもしれませんね。

「こどもの形而上学」
製作:2007年、日本 5分
監督、脚本:山村浩ニ
評価:4.5★/5点満点★

どうして身体はこんなカタチなんだろう?オトナの常識では思いつかない発想で、こどもが次々と姿を変えていくアニメーション。不気味と取る人もいるかもしれないアニメは、私にとってはクリエイティブで楽しかったです。こどもも可愛いし~。

「校長先生とクジラ」
製作:2007年、日本 3分
監督:ウィット・フリーズ、佐藤秀一、山村浩ニ 
評価:4.3★/5点満点★

クジラ捕獲反対キャンペーンの為のアニメーション。子供の時の記憶から、クジラに強い愛情を注ぐ校長先生の奮闘記。キャンペーンに相応しく、とても優しい映像で綴られていきます。3分という短い尺の中に、色々とドラマがありました。

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2007年11月23日 (金)

マイティ・ハート-愛と絆-

「マイティ・ハート-愛と絆-」
<A MIGTHY HEART>/製作:2007年、アメリカ 108分Mighty_heart    
監督:マイケル・ウィンターボトム 原作:マリアンヌ・パール 出演:アンジェリーナ・ジョリー、ダン・ファターマン、アーチー・パンジャビ、イルファン・カーン、ウィル・パットン、デニス・オハラ
2007.11.23 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「世界中があきらめても、彼女は愛する人を待ち続けた。生まれてくる新しい命と共に・・・。」

世界に衝撃を与えた誘拐事件――その30日間を綴った感動の実話映画化。

2002年、パキスタンで取材中のウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者ダニエル・パールがテロリストに誘拐されるという事件が起こる。フランスのジャーナリストでもある妻のマリアンヌが綴ったノンフィクション『マイティ・ハート 新聞記者ダニエル・パールの勇気ある生と死』を読んだブラット・ピットが、感銘を受ける余り映画化の権利を取得。ブラピのパートナーであるアンジェリーナ・ジョリーマリアンヌを熱演している。

この作品は、幾らか予備知識を入れてから観に行った方がいいんじゃないかしら。実は私、お恥かしながら本作で描かれた誘拐事件については知りませんでした。パキスタンの情勢も、表面的に何となく知っている気になっているだけですし。ここのところ努めて観るようにしている社会派テイストの映画を見て、世界で起きている事を初めて知るというパターンがもの凄く多いのです。個人的におススメしたいのは、本作と同じくマイケル・ウィンターボトム監督による『グアンタナモ、僕達が見た真実』と併せてご覧になること。パキスタン系イギリス人の若者が、母国へ向かったついでに立ち寄った隣国アフガニスタンで《テロリスト》として捕らえられてしまう。キューバに位置するグアンタナモ米軍基地で、自分をテロリストだと認めるまで酷い拷問を受けるというドキュメンタリータッチの作品です。本作では、パキスタンにいるテロリストが如何に【アメリカ】を憎んでいるかという部分が描かれていました。どちらかが完全悪なのではなくて、人間である以上はどうしても争いが生まれてしまうといったところでしょうか。怒り、憎しみ、そして殺意といった負の要素が強い感情も、人間が人間である所以という部分もあるのかもしれないなどと思ってしまいました。世間での評判はイマイチの映画『インベージョン』でも似たような感想を持ちましたが。《人間らしさ》は持ち合せたままで、世界に平和が訪れる日は遠いのが現実なのでしょうかね。

この誘拐事件もショッキングなのですが、本作はあくまでもダニエルの無事を信じて闘い続けたマリアンヌの姿を静かに描いていきます。激しいテロ行為の描写はありません。強弱がないじゃないかとばかりに、不満に思う人もいるかもしれません。けれど、静かに紡がれていくからこそ、マリアンヌの強い信念に心打たれる作品なのであります。マリアンヌは、妊娠5ヶ月でした。普通にしていても多少の不安があるかもしれない状態で、夫の精神力を信じて夫を助ける為に奔走しています。正に【マイティ・ハート】ですね。原題の<A MIGTHY HEART> 「1つの強い心」とは、マリアンヌのことを表しているとは思いますけど。個人的には、【マイティ・ハート】は幾つも存在しているように見えました。マリアンヌに協力する女性アスラ(アーチー・パンジャビ)は、インド出身という設定ですが。セリフの中で、インドもパキスタンと仲が悪いとありました。そんな状況にも負けず、マリアンヌの支えとなった彼女もまた【マイティ・ハート】だし。ダニエルの両親や家族も、涙を流しつつも「ダニエルはきっと無事に帰って来る」と断言して、身重のマリアンヌに気遣う言葉を掛けていました。アスラ以外にも、ダニエルの同僚やら多くの人達がマリアンヌを気遣いながら捜査に力を入れていました。ダニエルを誘拐した人物は除き、多くの登場人物が【マイティ・ハート】に見えた私です。

余談ですが、何かの雑誌でマリアンヌ役にはブラピの前妻ジェニファー・アニストンで企画が進んでいたと読みました。破局を迎えてから、その話はなくなり、最終的にはアンジェリーナ・ジョリーが演じることとなったみたいですが。海外ドラマ『フレンズ』のような愛らしいコメディエンヌが似合うジェニファーに、マリアンヌ役は似合わないと思うなぁ。どう考えても、自身も母親であるアンジーの為にあるような役だと思うくらいにハマっていましたねー。何と言うか、アンジー自身にとっても運命的な仕事だったのではないでしょうか。『グッド・シェパード』では何だかミスキャストな印象を受けてしまいましたが。派手さはなくても、本作はアンジー好きとしては誇れる作品だと思いました。

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2007年11月20日 (火)

スターダスト

「スターダスト」
<STARDUST>/製作:2006年、アメリカ=イギリス 126分Stardust    
監督、脚本:マシュー・ヴォーン 出演:クレア・デインズ、チャーリー・コックス、シエナ・ミラー、ルパート・エヴェレット、ピーター・オトゥール、ミシェル・ファイファー、ロバート・デ・ニーロ
2007.11.20 MOVIX10周年ありがとうキャンペーン¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「追いかけよう、世界の果てまでも・・・」

邪悪な魔女、空飛ぶ海賊、亡霊の王子たち――
流れ星が恋に落ちたとき、運命が動き始める

もう観に行けないかと諦めかけていたんだけど、何とか間に合いました。ファンタジーということで軽い気持ちで見ていると、意外と複雑に入り組んでるストーリーという印象を受けるかも。私には、誰が何を狙っているのか、シッカリと整理しながら見ないと楽しさ半減な1本でした。アメリカ=イギリスと合作映画のようですが、どちらかと言うとイギリス寄りな味わいだと思います。コミカルな場面は、『サタデーナイト・ライヴ』というよりは『モンティ・パイソン』タッチだった気がしたもので。何とも豪華な出演陣が嬉々として楽しんで演じているので、その辺りも存分に楽しむことをおススメします。

ウォール村に建てられた壁の向こうには【ストームホールド】というファンタジックな王国があった。ウォール村の若者トリスタン(チャーリー・コックス)は、憧れのヴィクトリア(シエナ・ミラー)に愛を告白しようとしていた。その時、流れ星が・・・。「あの流れ星を私にくれたら結婚してもいいわ」という無茶な言葉を真に受けて、トリスタンは現場へ向かう。そこは、壁の向こうの【ストームホールド】だった!そこにはイヴェイン(クレア・デインズ)という女性の姿があった。「私が流れ星よ」というイヴェインの首には、ストームホールドの王位の証であるルビーの首飾りが。王位継承の為にイヴェインの首飾りを狙う王子たち、永遠の若さを求めて流れ星であるイヴェインの命を狙う邪悪な魔女ラミア(ミシェル・ファイファー)トリスタンイヴェインの冒険の旅が幕を開けた!

とまぁ、私にとっては簡単にまとめられない複雑なストーリーでありました。星なのに、人の姿で生き続けられるの?細かい突っ込みはしないでおきましょう。これはもう、ファンタジックな雰囲気をひたすら楽しむ方がお得だと思います。ストームホールド王国で見る現象やアイテムやキャラクターは楽しいったらありません。 魔女が繰り出す魔法もワクワクするし、店で売られているアイテムも変テコだったりロマンティックだったりします。イヴェインが地上に落ちたと知り、ユニコーンが助けに来てくれました。姿の美しさのみならず、聡明で頼もしいんだ。トリスタンが毒を飲まされそうになった時も助けてくれたっけ。それなのに、簡単に消しやがってよー、おバカっ。私は、もう少しユニコーンの活躍が見たかったな。

最初は、坊ちゃん刈りで頼りなかったトリスタンヴィクトリア?あんな嫌な女に夢中になるなんて、バッカじゃないの!!!と、最初は怒りマークで見ていた私でした(苦笑)。しかし、この奇抜な旅を通して少しずつ頼もしくなっていきます。人を愛する事の意味も知ったのか、人を見る目が養われていくのが嬉しかったですね。トリスタンに一番影響を与えたのは、謎の海賊団のキャプテン・シェイクスピア(ロバート・デ・ニーロ)だったかもしれません。凛々しい場面もお馬鹿な場面も余裕の存在感で楽しんで演じてくれたデ・ニーロさんに、心からお礼を言いたいと思います。思えば、トリスタンが立派に見えてきたのは、キャプテンが散髪を施してからでした。「散髪する」と言っているのに、髪が伸びていましたけどねぇ(笑)。もう1人素晴らしかったのは、邪悪な魔女を嬉々として演じてくれたミシェル・ファイファー。醜悪なメイクも全て自分で演じているようでした。ほんの短い間だけ魔法で若さを取り戻した時に、全裸で鏡に自分を映してウフッと見とれるポーズを取るシーンが本当に可愛かった!『ヘアスプレー』でも悪役を軽やかに楽しんで演じていた姿には好感を持ちました。やっぱり素敵な女優さんだなぁ。

肝心の流れ星イヴェインですが。クレア・デインズは、とっても可愛い女優さんだと思うんだけど、個人的にはもう少しキャリアの浅い新人さんを起用して欲しかったな。クレア・デインズは割とベテラン寄りの印象があるし、オデコや眉間の皺が少し気になりました。でも、イヴェイントリスタンに恋心を抱いていくにつれ輝きを増していくという描写は良かったな。何てったって、《星》ですもんね。女性は素敵な恋をすると輝いて見えるもんだと言いたかったのかなぁ。うーん、私も輝いてみたいところです。Stardust2それでもって、本作のストーリーで一番面白いと思ったのが王位を争う王子たち。冒頭では、7人兄弟の3人が既に死んでいるという設定。誰が王位を継ぐか突き止めるまでは成仏できないらしいです。あくまでもコミカルなタッチだったけど、自分が王になる日を夢見る余り、兄弟同士で出し抜きあっている。どうやら、血の繋がった兄弟をヒッソリと殺害した輩もいるらしく。いやぁ、男社会の恐怖だなぁと思ってしまいました。それでも、その頂点にいるストームホールド王を演じたピーター・オトゥールの存在感は、僅かな出番ながらにさすがでございました。

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やじきた道中 てれすこ

「やじきた道中 てれすこ」
製作:2007年、日本 108分Teresuko    
監督:平山秀幸 出演:中村勘三郎、柄本明、小泉今日子、ラサール石井、笑福亭松之助、淡路恵子、間寛平、松重豊、山本浩司、吉川晃司、鈴木蘭々、藤山直美、國村隼、笹野高史
2007.11.20 MOVIX10周年ありがとうキャンペーン¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「花のお江戸は毎日が愉快で大騒ぎ!」

ご存知《弥次喜多コンビ》と《売れっ子花魁》が繰り広げる笑いと涙の珍道中

この場を借りて、ちょっと主張したいことがあります。予告編の上映中ならまだしも、本編が始まってから暗闇の中を無遠慮に客席を掻き分けて入ってくるのは絶対にやめましょう!他のお客様のご迷惑になります。劇場でも厳しく制限してくれないのかぁ。 しないか、大事な金づるだもんなぁ。いやぁ、今日は年配の方が多くてですね。本編が始まってから入って来たおじいちゃんが、各列の椅子に掴まりながら階段を登って来たんですよ。通路側に座っていた私は、肩をギュッと掴まれちゃって。何するのよっ とばかりにおじいちゃんを振り払ってしまいました。椅子と同化しないような明るい色のシャツ着てたんだからさ、人間だって気づけよな、全くぅ(ムカムカムカ)。

Teresuko2時は太平。大阪で【てれすこ】と呼ばれる謎の生物が捕獲されて話題になっていた。江戸は品川の遊郭で売れっ子の花魁・お喜乃(小泉今日子)は、旧知の仲である新粉細工職人の弥次郎兵衛(中村勘三郎)をそそのかして《足抜け》計画を実行しようとする。ちょうどその時、外では大失態を演じた歌舞伎役者の喜多八(柄本明)が首をくくろうとしていた。弥次さん喜多さんは幼馴染み。成り行きで、お喜乃と旅立つこととなる。そんな3人の珍道中を、まったりと温かく紡いでいく。

特に激しい起伏もない作品なんだけど。全体的にのほほ~ん としたムードが何だか心地良くて好みでした。思わずクスリとさせられる温かいムードに癒されて・・・。あんまり起伏がないので、お好きじゃない人もいるかもしれませんが。『東海道中膝栗毛』でお馴染みの《弥次さん・喜多さん》という部分も実はよく知らないし。落語の演目で『てれすこ』があることすら全然知らない私ではありましたが。乗れないという感じではなく、寧ろ興味を持ちました。よく考えてみると、何のことだかわからない単語も割と出てきていた気もします。でも、こういう《ゆるり旅》ってしてみたいなぁなんて、ちょっとだけ思いました。今日もですが、最近は1日お休みをして映画館で過ごしてばかりいるんですよね。また連続休暇を取って、どこかに旅したいなぁとしみじみ思わせてくれました。

好きだった点をば。弥次さんを演じた中村勘三郎が良かったなぁ。特に無意識なんだけど、歌舞伎界や狂言界の方が時代劇に出演すると、不思議と作品が締まる気がしてなりません。『陰陽師』の野村萬斎が、決して身長が高くないのにピーンと伸びた背筋のせいか大きく見えたり。『阿修羅城の瞳』では、市川染五郎が華麗な存在感を放っているように見えたり。やはり、伝統芸能の世界で生きている方には、持って生まれた華があると思うんですよね。本作はコメディタッチなんだけど。中村勘三郎のセリフ回しは職人技に見えました。喜多さんを演じた怪優・柄本明とのコンビネーションもバッチリで楽しかった。その分、お喜乃を演じたキョンキョンは初々し過ぎちゃったかな。私にとってはだけど、余りにも愛らし過ぎて男を翻弄する狡猾さが覗けなかったというか。弥次さんに愛情タップリに投げる暴言も、全然似合ってなかったかなと。花魁というよりは《あんみつ姫》のまんまの魅力でした。今でもこんなに愛らしくて魅力的なのは、同じ女性としてとても羨ましく思います(泣)。

弥次さん喜多さんお喜乃さん。この3人以外のキャラクターを演じている俳優さんも、豪華な顔ぶれでとても楽しませて頂きました。大阪のお奉行さまに扮しているのが間寛平だし。(そう言えば寛平兄ヤン平山秀幸監督の『OUT』では荒々しい役で異彩を放っていたよな) 旅先で3人が宿で遭遇する怪しいお侍さん風の男に吉川晃司が扮して、生真面目に笑いを誘うし。(あっ『レディ・ジョーカー』に出てた!)そうか、平山監督の過去の作品にも出演している俳優さんが、こぞって顔を出しているのか。お喜乃を捕まえようと追いかけてくる2人組を演じた松重豊山本浩司が凸凹コンビっぷりを楽しく演じて印象的だったし。(松重豊と言えば『しゃべれども しゃべれども』で見事な存在感を発揮していたねぇ)けれど、個人的には《子タヌキ》ちゃん茶トラのにゃんこが一番のお気に入り~♪特に、茶トラにゃんこの役回りが最高に面白かったです。

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2007年11月17日 (土)

4分間のピアニスト

「4分間のピアニスト」 
<VIER MINUTEN/FOUR MINUTES>/製作:2006年、ドイツ 115分4minutes_pianist