ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた
「ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた」
<WAITRESS>/製作:2006年、アメリカ 108分
監督、脚本:エイドリアン・シェリー 出演:ケリー・ラッセル、ネイサン・フィリオン、シェリル・ハインズ、エイドリアン・シェリー、エディ・ジェミソン、ジェレミーシスト、アンディ・グリフィス
2007.12.1 映画サービス・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点
「彼女は、世界一のパイを焼くふしあわせな女性。」
ジェンナはパイ作りの天才。彼女の夢はいつかこのパイが人生を変えてくれること――。
鑑賞前は、オシャレでハートフルな作品なのかとイメージしていました。主人公が作るオリジナルのパイが完成していく映像が、何だか魅力的で。実際に観てみて、オシャレで軽快な会話が楽しくて、割とイメージ通りの印象でしたが。ブログに何を書こうかと描いていく内に、何だか結構考えさせられる部分も多々ありました。まずは、男性と女性で受け取り方が違うと思いますけど。母である女性、妻である女性、独身の女性によって更に受け取り方が変わってくるんじゃないかと真面目に考え出してしまいました。
ダイナーでウェイトレスとして働くジェンナ(ケリー・ラッセル)は、パイ作りの天才。いつかパイ・コンテストに出場するのが夢。しかし、ジェンナの夫アール(ジェレミーシスト)は嫉妬深くて独占欲が強い男で、ジェンナを縛り付けて自由にしてくれない。そんなある日、アールの子供を妊娠していることがわかる。アールの横暴から逃げ出したいと願うジェンナは、絶望の淵に立たされる。さらに、産婦人科医のポマター先生(ネイサン・フィリオン)と気がつくと不倫の関係に。様々な日常から独創的なパイのアイディアを生み出しながら、ジェンナが辿った道をユーモラスに描いていく。
とにかく会話と展開がオシャレで、結構笑ってしまいます。ダイナーのオーナーと思しきジョーというおじいさんのキャラクターは絶妙で。偏屈なおじいさんなんだけど、客として訪れたダイナーでジェンナと交わす会話が可笑しいです。妊娠や不倫など、ジェンナが秘密にしている部分を鋭く見抜いていくおじいちゃん。何か憎めなくて愛らしかったです。ジェンナの同僚、ベッキー(シェリル・ハインズ)とドーン(エイドリアン・シェリー)のコンビも可愛らしかったし。アールという男は最低なんだけど、演じたジェレミー・シストの独特の存在感は光っていたと思います。高い身長と髭の濃そうな顎のライン、そして低い声が印象的でした。昨年見た『unknown/アンノウン』やB級ホラー『クライモリ』でも僅かな出番ながらに存在感を発揮していました。私は、二枚目キャラよりもこういう独特な存在感がある俳優さんの方が重宝すると思っています。なので、今後の彼に注目したいと思います。
あとは、ついつい真剣に考えてしまったことを書いてみたいと思います。ケリー・ラッセルは魅力的だったけど、ジェンナの生き方には余り共感できませんでした。まだ結婚すらしていない女のたわ言ですので、甘ちゃんな意見かもしれないけれど。思った通りに書いてみますので悪しからず。夫の横暴、望まない妊娠、成り行きで不倫。全て、自分次第で回避できた部分はないのかしら。ジェンナって頼まれたら嫌と言えないお人好しの印象を受けたのですが。何と言うか、自分をシッカリと持っていないから流されてしまうようにも見えてしまって。妊娠中に不倫するというのは賛同できないなぁ。夫の横暴に耐えられないのなら、もう少し早くにキッパリと別れを告げられなかったのかなぁ。お腹に生命が宿っている間中、ジェンナはウダウダと彷徨っているようでしたが。新しい命を産んだ瞬間に、いきなりキッパリと自分の進む道を決めてしまう逞しい女性に変身。嗚呼、女ってやっぱり強いんだなぁとシミジミ感じました。アールもポマター先生も、最終的には幼い少年にしか見えなかったし。女性が作った映画という感じです。
個人的に思い出したことも。パイ作りの天才であるジェンナがポマター先生と恋に落ちる姿を見ていて、先日の婚約会見のKさんの発言を思い出しました。「男は餌付けが肝心ですから」あの人が言うと、賢く振舞っても品が無いように感じますが。男性は、家庭的な空気で落ち着きたいものなんだろうなと小さく思いました。それと、先日久し振りに同級生と集まった時のことを思い出しました。女ばかりのメンバーで、未婚者は私だけでした。その中で1人出産して2人目を妊娠中の友人がいたのですが。「何かコイバナ(恋の話)は無いの~?」と聞かれて、一瞬「コイバナって何?」と固まってしまった私。いつまでも若くてフレッシュな気持ちを持ち続けている彼女と、年をとって落ち着いていくことに嫌悪感の無い私では、本作の感想が全然違うんだろうなと何だか寂寞感に襲われてしまいました。
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コメント
となひょうさん、お邪魔します。
実はこの映画、見に行こうと決めたのは、となひょうさんのところで「1800円で妥当」っていうのを読んでだったのです♪
でも、下のレビューはネタバレになりそうだったので、映画を見てから、と思ってました。
なので今頃お邪魔してごめんなさい。
それで「母である女性、妻である女性、独身の女性によって更に受け取り方が変わってくるんじゃないか」っていうとなひょうさんはすごく鋭いな、と思いました。
というのは、私はなんか映画を見てちょっと落ち込んだんですよね。それで、『ハートウォーミングという触れ込みの映画なのに、こんなくらい感想を人様のブログに書くのも申し訳ないか』などと思って、よそにいくのを自主規制(爆)しておりました。
「妻として、母として」この映画を見ると、自分的には「妻として」の部分でかなり痛い部分があって。
となひょうさんのいうとおり、「自分をシッカリと持っていないから流されてしまう」ジェンナになんか自分が重なるのですね・・・。
そんなこと、夢多き独身女性に語るのは気が引けるのですが、もしかしたら同じことを感じた私と同じぐらいの年代の方もいらしたかもしれません。
そしてその解決が「母になる」ことで解決するっていうのも真実をついてまして・・・・
その辺が落ち込んだ原因だったように思われます。
いやだなと思うことをそういわずににこにこ「そうね」って聞くのって、その場を丸く収めはするけれど、自分の心は傷つけちゃうんですよね・・・・そういう傷は人間関係に影を残しますだ。
なんてことをぐだぐだとここで書いても仕方ないので、引き上げますね。(すごすご)
あ、そうだ、デビッド・ウエナムさんの「コメディ演技」については、うちのコメント欄のほうにお返事しましたです。
それと、猫ブログ(そうだったのか??)のほうに少し書いたんですけど、NHKのドラマで正岡子規の役を香川照之さんがやるそうです~迫力ありそう!
投稿: jester | 2007年12月17日 (月) 09:01
jesterさま
訪問ありがとうございます。
おおお、見るキッカケになっていたとですか。
それは嬉しいです、でも何か落ち込ませるようなことも書いてしまったのかと少し気になったりして・・・
何つーか、自分の意志を押し通してしまうと、上手くいくものも上手くいかないと思うんですけど。
>その場を丸く収めはするけれど、自分の心は傷つけちゃうんですよね・・・・そういう傷は人間関係に影を残しますだ。
こういう部分もあるんでしょうねー
という感じで、かなり真面目に考えていたんですけど。
後になって、本作は軽妙なタッチを楽しんどけって感じなのかと思い直したりもしましたです。
香川さん情報、ありがとーございます。
楽しみー NHKというところがまた、さすがです。
来年は、ポン・ジュノ監督とタッグを組むオムニバス作品も公開されるし。やっぱり香川さんは日本一ですっ
投稿: 隣の評論家 | 2007年12月17日 (月) 20:39
となひょうさん!
>でも何か落ち込ませるようなことも書いてしまったのかと少し気になったりして・・・
そんなことは全くないですよ!気にしないでくださいませ。
ネタバレしないように初めの1800円で妥当、というところを見て見に行く決心をしたのでした。
だからその後のレビューは鑑賞後に読んだので全然大丈夫。
落ち込んだのは、自分自身が感じたことで、です。
なので、となひょうさんの書かれていることを読んで、同じように感じられた方がいらしたのね~と嬉しかったです。
同じ映画を見ても、人それぞれの経験で、別なことを感じたりするからまた他の方の感想を読むのも嬉しいですよね♪
もちろんもし同じことを感じていたら、それはものすごくHappyであります。
これからもよろしくお願いいたしますです!
投稿: jester | 2007年12月18日 (火) 08:52
jesterさま
わぁ、わざわざコメントありがとうございます。
あ、良かったです。
どんな映画でも、人によって感じ方が違いますもんね。
私も、「あっ、おんなじだー」と思えた時の感動は大きいです。
この作品って、描き方によってはコッテコテのメロドラマになってしまうのに。(昼ドラのように)
敢えて軽妙でアッサリと描いていたのは良かったかもしれないですね。
どうしても私は真剣にツッコミを入れてしまいたくなる主人公ではありましたけど(苦笑)、まぁとにかく楽しく鑑賞できたかと思います。
こちらこそ、今後もどうぞヨロシクお願い致します。
ネコさんブログ?の方にもお邪魔いたしますので♪
投稿: 隣の評論家 | 2007年12月18日 (火) 19:41
あの~しつこく何度もすみません。
昨日からTBを何回も送っているのだけれど、今回は送れないみたい・・・・
もともとココログさんにはうまくTBがつかないことが多いのですけれど、となひょうさんのところは割りとつくなあ・・・と思っていたのですが・・・・
また送ってみますが、もしかして送れなかったらごめんなさいね~
(このコメント、レスは必要なしです♪)
投稿: jester | 2007年12月19日 (水) 07:26
jesterさま
くぉ~~~っ、管理人自身も各ブログさんへTBが送れなくなっている今日この頃です。
本当に頭にきます。
どーにかしてよ、ココログさん!!!!!
こちらからも何度も遊びに伺いますので、何卒ヨロシクです。
投稿: 隣の評論家 | 2007年12月20日 (木) 20:36