« 再会の街で | トップページ | ペルセポリス »

2007年12月26日 (水)

ユゴ 大統領有故

「ユゴ 大統領有故」
<THE PRESIDENTS'S LAST BANG>/製作:2005年、韓国 104分 PG-12指定Yugo  
監督、脚本:イム・サンス 出演:ハン・ソッキュ、ペク・ユンシク、ソン・ジェホ、キム・ウンス、チョン・ウォンジュン、クォン・ビョンギル、チョ・サンゴン、チョ・ウンジ、キム・ユナ
2007.12.26 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「目を開け、それを信じろ。」

パク・チョンヒ大統領殺害までの真実のプロセス
あなたは今【歴史】を目撃する!

1979年10月26日 午後7時50分。ソウル、某所。それは余りにも突然だった。大統領の胸部を撃ち抜いた銃弾。鮮血が白いワイシャツを毒々しく朱に染める。女たちは悲鳴を上げ、国家の中枢を担う男たちは逃げ隠れる。発砲者は、大統領の腹心であり友人だった男。彼は、今まさに大統領のこめかみに拳銃を突きつける・・・。次の瞬間、全てが終わったかに見えた。しかしこの惨劇は、新たなる恐怖と謀略を生み出したに過ぎなかった・・・。

有故(ユゴ)とは・・・?
暗殺首謀者である韓国中央情報部(KCIA)のキム・ジェギュ部長(ペク・ユンシク)が、暗殺という事実を曖昧にする為に軍と政府に対して「大統領が有故に遭った」と説明した。有故とは、韓国語で「事故に遭う」の意味。
===(チラシより)===

韓国では、元大統領の遺族が上映禁止を訴えて裁判に発展したそうです。裁判所は、問題視された3分50秒間の映像を削除するように言い渡したそうで。《表現の自由》を巡って、かなり話題になったとのこと。韓国では、問題のシーンを真っ黒な映像で上映したそうです。そんな話題の本作が、日本では無修正完全版 で公開されました。

この事件が起こった時、私はまだ小学生でした。当時、日本で報道されていたかどうかも知りません。言い訳がましいのですが、この映画がキッカケとなり初めて知りました。鑑賞前と鑑賞後に再度、チラシ等を読んで「ふ~ん、そうだったのかぁ」と、大まかにしか理解できていません。そんな調子なので深いレビューは書けませんが、1本の映画として私なりに感じたことをツラツラと述べてみたいと思います。

韓国中央情報部(KCIA)の悩める男たち。キム・ジェギュ部長(ペク・ユンシク)チュ儀典課長(ハン・ソッキュ)ミン大佐(キム・ウンス)、そして彼らに続く忠実なる者たち。冒頭、彼らはあくまでも普段通りに過ごしていました。キム部長は、警護室長との権力争いに押され気味で疲弊しているようでした。グッタリと横になっている姿や、腸の具合が悪い描写など。闘うお父さんは疲労困憊といった感じです。チェ課長は、大統領の宴会の女性調達係という扱いに不満が蓄積していたようです。チューイングガムを手放さず、気がつくと噛んでいます。苛立つばかりの日々を送っていたんですね。何だか、普通の企業戦士と何ら変わりはないんだなぁと油断していましたが。突然、「今日、決行する」とキム部長が言い出しました。一瞬で何のことだか理解するチュ課長ミン大佐。いつの間にそんな相談をしていたのだろうと驚いてしまいました。彼らは、時おり日本語を織り交ぜた会話をしていましたが。大統領の宴の席に呼ばれた女性歌手が、日本の演歌を日本語で歌っている場面がありました。日本という国が、それ程に近い存在だという背景もあったと思うのですが。キム部長たちが日本語を取り入れて会話している場面は、【暗殺計画】 に向けて同志で士気を確かめ合っているようにも感じられました。

大胆な計画を胸に秘め、普段通りに過ごしていた男たち。2つの顔を持つ彼らが、次第に計画実行へと方向転換していく流れがスリリングでした。3人の男(キム部長、チェ課長、ミン大佐の3人でしょうか?)が、近づいて拳と拳を軽くタッチさせている場面がお気に入りです。《決行》している場面の緊張感は言うまでもなくピークでしたが、徐々に死体が増えていく映像もインパクトがありました。この後どうなる、どうするの?と、いい具合にハラハラと手に汗握って見守っておりました。嘘偽りなく正直に申しますと、【暗殺】 が実行された後の展開は、緊張感が薄まってしまった感もあります。男たちがどんな思いでやり過ごしていくのか、大統領の死が発覚した後の世間はどう変わっていくのか。そんなにドラマティックには感じられなかった気もします。もしかして、まるで何事も起きなかったかの如く静かに過ぎていくこと自体が、本当は恐ろしいことなんでしょうか。その辺は、まだまだバックボーンを理解し足りていないのかもしれないです。多分、登場人物も完璧に把握しきれていないような気もするんですよね・・・(汗)。

勉強不足の分際で何ですが、最後に本編のレビューとしては必要ないかもしれない私の感想を付け加えさせて頂きます。チェ課長を演じたハン・ソッキュは、紳助兄やんに似ているなぁと思いました。終始、スーツ姿に身を包んでいたから尚更です。キム部長を演じたペク・ユンシクは、角度によっては菅直人さんに似ていると思ってしまって。そんなことにも気を取られてしまいました。真剣味に欠ける感想で申し訳ありませんー。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/144633/17452600

この記事へのトラックバック一覧です: ユゴ 大統領有故:

» 『ユゴ〜大統領有故〜』 [ラムの大通り]
(英題:The President's Last Bang) -----ハン・ソッキュが、ニャにやらひそひそ話をしているけど、 これって謀略もの? 「うん、そうだね。 韓国で長年にわたって独裁政権に君臨した朴正煕大統領が暗殺された 歴史的な一日を描いたものなんだ。 この事件は、大統領ファミリーの一人、 中央情報部長(KCIA長官)キム・ジェギュ(ペク・ユンシク)が 晩餐を楽しむ大統領(ソン・ジェホ)を殺害したわけだけど、 ハン・ソッキュの役はその部下のチュ課長役」 ----ということは、耳打ちされ... [続きを読む]

受信: 2007年12月29日 (土) 21:43

» 『ユゴ〜大統領有故(YUGO)〜』みましたぁ! [韓ドラのたまり場]
『ユゴ〜大統領有故(YUGO)〜』...2005年作品 韓題... (その時、その人々) 英題...The President's Last Bang ハンソッキュ/ペクユンシク他出演 junsanga的評価 ★★★★☆(4つは辛め?) 【1】ともかくいろ...... [続きを読む]

受信: 2008年1月 3日 (木) 21:58

» 人は匂いを撒き散らして生きてるんです [CINECHANの映画感想]
1「ユゴ 大統領有故」(韓国)  韓国中央情報部のチュ課長は、大統領に女性の手配をしたり、その尻拭いをすることに嫌気がさしていた。それでも中央情報部のトップであるキム部長の信頼も厚く、そうしたジレンマに悩んでいた。  1979年10月29日、宮井洞で大統領を含めキム部長、ヤン秘書室長、チャ大統領警護室長の4人の宴会が開かれる。チュ課長は女性を二人手配し、自分も宮井洞で待機していた。  宴会の席で、チャ室長はキム部長の最近の仕事振りを罵倒する。いたたまれなくなったキム部長はかねてから考...... [続きを読む]

受信: 2008年1月14日 (月) 23:08

コメント

ぼくが観たのは完全版じゃないんです。(涙)
冒頭の部分がカット、黒く塗られている感じでした。
なにがスクリーンに映っていたんだろう?

投稿 えい | 2007年12月29日 (土) 21:43

えいさま
TB&コメントありがとうございます。
一般公開時にようやく解禁されたんですかー
音声はどうしたんだろう・・・

投稿 隣の評論家 | 2007年12月30日 (日) 10:56

毎度、どうも~
TB・コメントありがとうございます。

正直隣国で起こった事件ということもあり、
作品への興味度は意外と高かった私です。
でも、やっぱりもっと事情を知っていないとわかりにくいですね。
この暗殺事件をきっかけに表舞台に登場したのが
全斗煥らしいですね。このあたりも説明はなかったと思うので、作品中はわかりませんでしたが。

暗殺後の展開は確かにダレてきたような感じで、
それが全体の緊迫感を薄めてしまった印象です。

投稿 CINECHAN | 2008年1月14日 (月) 23:07

CINECHANさま
TB&コメントありがとうございます。
そうですよね。
隣の国の歴史にしては、余りよく知らないものだから。
興味は湧きますよね。

>この暗殺事件をきっかけに表舞台に登場したのが
全斗煥らしいですね

この辺も、もっと説明してくれればいいのに。
終盤に向けて盛り上がりに欠けてきたように感じたのは、予備知識の足りなさだったのかもしれないです。。。

投稿 隣の評論家 | 2008年1月15日 (火) 20:59

コメントを書く