シスターズ
「シスターズ」
<SISTERS>/製作:2006年、アメリカ 91分 R-18指定
監督:ダグラス・バック 出演:クロエ・セヴィニー、スティーヴン・レイ、ルー・ドワイヨン、ウィリアム・B・デイヴィス、ダグラス・ロバーツ
2008.3.1 映画サービス・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点
「さようなら、もう一人の私」
心に傷を負った ふたりの女が出会った時、悲劇が連鎖する――
美しい狂気に満ちた衝撃のサスペンス・スリラー
本作は、ブライアン・デ・パルマ監督の初期の傑作『悪魔のシスター』(73)を新たな解釈で描いたリメイク作品とのことです。ブライアン・デ・パルマ監督というと、『アンタッチャブル』が一番有名なのかしら。
私も大好きな作品です。
デ・パルマ監督の初期の作品って未見のものも多々ありますけど、見たものは殆ど気に入っています。ベストは『殺しのドレス』かな。
カルト作品と名高い『ファントム・オブ・パラダイス』も面白かったし。『愛のメモリー』と『悪魔のシスター』もビデオ鑑賞しました。本作は、『悪魔のシスター』のリメイクということですが。「新たな解釈で」というだけあって、余り同じ題材に感じられなかったかな。同じなのは、《双子の姉妹》
が登場するという点だけのような気も・・・。なので、別物として感じたことをまとめてみたいと思います。
ジャーナリストのグレース(クロエ・セヴィニー)は、ある診療所のラカン医師(スティーヴン・レイ)に不審を抱き、調査をしていた。ラカンの助手で、元妻でもあるアンジェリーク(ルー・ドワイヨン)という女性の存在を知る。ある日、ラカンのオフィスに不法侵入した時、ラカンのパソコンに妙な映像が映し出されているのを目撃する。そこは、ある部屋だった。セクシーな女性の側には一人の男性の姿があり、気がつくと女性が男性をメッタ刺しにしていた!ふと窓から外を見ると、向かいのアパートの窓から刺された男性が助けを求めていた。慌てて警察に通報するも、目撃したのが不法侵入した部屋なので細かい事情を説明できない。結果、まともに相手にはしてもらえない。しかし、次第にラカン医師とアンジェリークの謎に包まれた過去へと誘われてしまい・・・。
音楽は、とても好みでした。
チェロが奏でる悲しげなメロディも抜群に効いてるし、「♪ラン、ラララ~ン♪」という女性の歌声
も耳に残ります。
「新しい解釈で」ということだけど、雰囲気はオリジナルのデ・パルマ監督作品を意識して作られているような気がします。アンジェリークを演じたルー・ドワイヨンは、ジェーン・バーキンの愛娘という触れ込みですが。映画出演は、本作が始めてなのかな。「intoducing ルー・ドワイヨン」 というタイトルバックでした。なかなか雰囲気が出ていたと思います。アンジェリークの話し方は、純粋であどけない印象もあるのですが。手足が長くて肢体は妖艶でした。口が大きいので、白い歯を見せる斜めの視線はインパクトがありました。何を考えているのか読めない表情という感じ。
ラカン医師を演じたのは、スティーブン・レイ。まだそんなに出演作をチェックできていませんが、最近だと『V フォー・ヴェンデッタ』で拝見しました。彼の代表作と言えば、思いつくのは『クライング・ゲーム』かしら。スティーブン・レイに本作の役は勿体ない気がしてしまったけど。
演じてくれてありがとうと思いました。グレースを演じたクロエ・セヴィニーも、何か勿体なかった気がするんだけど・・・。
そんなに個性が強く見えないのに、さり気なく演じて印象に残る女優さんというイメージがあります。最近だと『ゾディアック』で会いましたが。一番印象的なのは、ヒラリー・スワンクが初めてアカデミー賞を受賞した『ボーイズ・ドント・クライ』です。演じるにあたってはヒラリーが演じた役の方が難しいと思うけど、相手役の女性をさり気なく懐広く演じていました。寧ろ、ヒラリーよりも印象的だったんですよ。
この作品の見どころは、とにもかくにもルー・ドワイヨンなのかもしれないです。![]()
この作品が「R-18指定」というのも、何だか納得いかないな。
エロス満開なのかと思って内心ドキドキしていたんだけど、肩透かしー
(すんません、私オープンではなく「むっつりスケベ」です
)残酷描写は、『ホステル』の足元にも及ばないし。「R-15指定」だった『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の殺人シーンの方が何倍も残酷だと思ったのねん。
映倫さん、何で本作は「R-18指定」なの? と問うと、どんな答えが返ってくるんだろー
ルー・ドワイヨンの怪しい存在感
に屈するものか
という抵抗を「R-18指定」で表現してみたの
うへぇ、頭固いでやんの
という訳で、本作をみて映倫の基準というのもよくわからないよなぁと改めて思いました。結局は、映画をどう捉えるかはその人次第だと思うしねー。私は、映倫の指定に気を取られることなく映画鑑賞していこうと思います。![]()
91分という尺は、短くて理想的だと思います。個人的には、本作はもう少しエピソードを増やしたり深く描写したりしても良かった気がします。ラストの展開なんて、人によっては訳がわからない印象になってしまうんじゃないかな。
私は、自分なりに解釈してみたのですが。それについて詳しく書くのはやめておきますねー、完全なネタバレになるので。
ラカン医師とアンジェリークの繋がりをもう少し長く丁寧に描いた方が面白くないですか?グレースの過去もチラッと映像がありましたが。もう少し深く描いても良かったかも。一応セリフで説明してるけど、いまいちインパクトが弱かった気がしました。
尺が短い場合は、濃密にまとまっていないと意味がないのかもしれません。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/144633/40314223
この記事へのトラックバック一覧です: シスターズ:
» シスターズ [江戸っ子風情♪の蹴球二日制に映画道楽]
アメリカ
ホラー&サスペンス
監督:ダグラス・バック
出演:クロエ・セヴィニー
スティーヴン・レイ
ルー・ドワイヨン
ウィリアム・B・デイヴィス
【物語】
ジャーナリストのグレースは、小児病院で起きた不審死を調べるため...... [続きを読む]
受信: 2008年3月 3日 (月) 13:45
» カルト 新解釈リメイク「シスターズ」 [夢を伝える紳士bobby`s☆hiroのシネプラザ]
東京・大阪・札幌限定3館公開の
「シスターズ」
本作はブライアン・デ・パルマ監督の
初期作品『悪魔のシスター』のリメイク。
大体は同じなのですが
終盤に新解釈が挿入されて
意外な展開に・・・
ホラーというよりスリラーですがね。
さすがに原案がブライアン・デ・バルマ
新解釈にいくまでの流れは
彼のオリジナル性が残っていたけど
新解釈になったとたん
「ポカーン」となってしまい
後味の悪い作品となってしまった。
ヒットするリメイク
面白くなるリメイク
色々ありますが
この作品はどうでしょうね?... [続きを読む]
受信: 2008年3月 3日 (月) 19:50
» もう一人の自分との再会 [CINECHANの映画感想]
69「sisters シスターズ」(アメリカ)
ジャーナリストのグレース・コリエは、小児病院で起こった不審死を調べるため、潜入取材を敢行し、フィリップ・ラカン医師に近づく。同じ日、ボランティアとして来ていたウォレス医師は、ラカンの助手であり元妻のアンジェリークと知り合う。ウォレスを自宅へと誘ったアンジェリークは、姉のアナベルと同居していることを告げる。
その頃、ラカン医師のオフィスに侵入したグレースは、監視カメラのモニターで、ウォレスが女性に殺害される現場を目撃する。警察に通報する...... [続きを読む]
受信: 2008年3月23日 (日) 01:54

コメント
こんにちは♪
物語の妖しげな雰囲気もそうなんですが
何より、ご贔屓俳優さんのS・レイの扱い
がいつもよりイイので観に行ったのです
が、ラストの後味の悪さ等でシックリと
来なかったです。
まぁそれでもS・レイを十分に堪能したん
でそれだけでOKってぇところです。
>スティーブン・レイに本作の役は勿体ない
気がしてしまったけど。
演じてくれてありがとうと思いました。
お褒めのお言葉、ウレシク思います。
でも、彼としてはこんなもんですよ。
「クライング・ゲーム」は盟友のN・ジョー
ダン監督だっただけだと思うし…r(^^;)
投稿 風情♪ | 2008年3月 3日 (月) 13:52
風情♪さま
TB&コメントありがとうございます。
わぁぁぁ、TB貼り逃げしてきちゃいましたー
コメントを入れて頂きまして、ありがとうございます。
>お褒めのお言葉、ウレシク思います。
でも、彼としてはこんなもんですよ。
あっ、そうですか

風情♪さんがそんな風に仰るんだったら、良しとしようかな。
何かラストは、あんな風にまとまるとは思ってませんでした。
双子の少女が寄り添って歩いている後ろ姿は、何か不思議なムードをかもし出していて結構好きかもです。
投稿 隣の評論家 | 2008年3月 3日 (月) 23:18
これって、R-18指定だったんですか!?
確かにどこをとってそういうレイティングにしたんでしょうね?
私も雰囲気は好きでしたが、グレースの過去をもう少し深く描いてもよかったのでは、と思うし、
それ故ラストの展開もわかり辛くなっていると思います。
衝撃的だったのは、あの二人の後ろ姿。てっきり小さい頃のアンジェリークとアナベルだと思っていたので、実は・・・
というのはある意味驚きました。
投稿 CINECHAN | 2008年3月23日 (日) 02:02
CINECHANさま
TB&コメントありがとうございます。
>これって、R-18指定だったんですか!?
確かにどこをとってそういうレイティングにしたんでしょうね?
そうなんですよねー。

私は記事を作る時に情報の1つとして映倫の指定も記してるんですけど。
最近は、解せないものばかりなので、もう記すの止めようかなーという気持ちにすらなってきています。
グレースの過去をもう少し丁寧に描いていたら、もっともっと面白かったかもしれないですね。
この尺だったら、少々増やしても大丈夫かなーなんて。
投稿 隣の評論家 | 2008年3月23日 (日) 20:40