譜めくりの女
「譜めくりの女」
<LA TOURNEUSE DE PAGES>/製作:2006年、フランス 85分
監督、脚本:ドゥ二・デルクール 出演:カトリーヌ・フロ、デボラ・フランソワ、パスカル・グレゴリー、グザヴィエ・ドゥ・ギュボン、クロティルド・モレ、クリスティーヌ・シティ、ジャック・ボナフェ、マルティーヌ・シュヴァリエ
2008.4.27 ミニシアター回数券¥1,330にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,330で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★
「あなたがいないと、だめになる」
ピアニストの栄光と破滅の鍵を握る【譜めくり】
女たちとピアノの間に流れるのは、愛と憎しみの戦慄。
===(チラシよりストーリー紹介)===
物静かな少女メラニーの夢は、ピアニストになること。しかし、コンセルヴァトワールの実技試験で、審査員である人気ピアニスト・アリアーヌ(カトリーヌ・フロ)が取った無神経な態度に激しく動揺し、ピアニストへの夢を封印する。十数年後、妖しいまでに美しく成長したメラニー(デヴォン・フランソワ)は、慕い、ひそかに憎しみ続けたアリアーヌに再会。そうとは知らないアリアーヌは、メラニーに演奏会の成功の鍵を握る【譜めくり】を依頼し、次第に信頼を寄せていくのだが・・・。
正直なところ、ちょっと期待し過ぎちゃったかなぁという印象を受けました。
サスペンス好きとしては、そんなにハラハラできなかったというところです。
何よりも、メラニーがアリアーヌに近づいていく理由づけが弱いと感じてしまって・・・。
冒頭、まだ少女のメラニーがピアニストのアリアーヌと接点を持つ場面が描かれているのだけれど。「まさか、それだけの理由で復讐心を燃え上がらせたりしないよね
」という考え方しかできませんでした。
そうか、この後に予想もつかないような展開が待ち受けているに違いない
とばかりに、勝手に期待を膨らませた私が悪いんですけれども。
そんなに興味深いストーリー展開でもありませんでした。ちょっと推理小説の読み過ぎなのかもしれませんけど。
例えば、メラニーという若い女性から、私の理解を超えた危険な香りでも漂ってくれば、話は別なんですがねぇ。
一見、従順で物静かで清楚な印象を受けるメラニー。例えば、ふとした表情の中に小さく悪意が見え隠れするとか。何気に笑顔が不気味に映るとか。小さくてもいいから不穏な雰囲気を感じ取っていれば、これから何かが起こるに違いないっ![]()
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と、胸が高鳴っていき。否応なしに、ワクワクできたと思います。でも、このメラニーという女性は全編に渡って無表情を貫いていた印象でした。もしかして今の顔は笑顔なのかなぁと思わせる、口の端をほんの少しだけクイッと上げる表情も見せるんだけど。私にとっては、不気味さは皆無でした。
だからこそ何を考えているのかわからないくてゾッとするという感じでもなく。ましてや、チラシの解説にあるような「アリアーヌを慕い憎む」という複雑な情も感じ取れませんでした。
用意周到に復讐計画を企てているようにも見えなかったんですよねぇぇぇ。本編の中で、周囲の人達に裏の顔を隠し通しても。映画を見ている私達には薄っすらと脅威を与えてくれた方が、サスペンスフルでより私の好みです。アリアーヌがメラニーに振り回されて人生が狂っていくという展開も、不自然で迫力に欠けるなぁと思ってしまいました。
ちょっと残念でしたねぇぇぇ。
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好きだった点もあります。クラシックに精通している訳ではありませんけど、私は弦楽器の音色が大好きなんです。
アリアーヌの演奏するピアノと、ヴァイオリンとチェロの三重奏という場面が出てくるのは嬉しかったです。
チェロ奏者の男が、メラニーにセクハラする場面があって。メラニーがチェロの先端を凶器のように扱う場面が出てきます。私は小学校時代、音楽の授業の一環でチェロを触らせてもらったことがあります。
演奏するというよりは、「ドレミファソラシドの音階はどうすれば発せられるか」という基礎を少しだけ教わった程度ですが。小学校6年生の頃は、身長は高い方でした。(中学・高校を通してどんどん追い抜かれて、今ではチビ助ですけども
) それだけの理由で、「ヴァイオリンではなくてチェロにしなさい」という雰囲気でしたが。小学校高学年であっても、チェロという楽器は大きくて重たいと感じたのを覚えています。メラニーを襲ったチェロ奏者は、チェロを片手で持たせて音楽の解説をするフリをして後ろから襲いかかります。
下の階には、アリアーヌとヴァイオリン奏者のオバサマ2人が待機しているというのに。ドアを開放したままで襲うなんてアホちゃうか、詰めが甘いねん、
というツッコミはさておき。
小柄なメラニーが、無表情のまま片手でチェロを振り下ろすという描写にも合点がいかないことも忘れて。
チェロが凶器となる。そんな描写は初めて見たので、ちょっと面白いと思いました。(実際には無理がある?
)後は、メラニーを演じたデボラ・フランソワよりも、アリアーヌを演じたカトリーヌ・フロさんが印象的だったかしら。《フランスのコメディエンヌ》という、私の勝手なイメージが先行していたので。どうなるかしらと思っていたけど、シリアスな一面を見ることができたのは新鮮でした。
演奏会の場面が2回出てきます。1回目にドレスアップしたカトリーヌ・フロさんの姿は、肩と背中が大きく開いている衣装でした。
動きによっては、なかなかの筋肉質に見えました。カトリーヌさん、今でも身体を鍛えることを忘れずに、その若さと美しさを保っているのですねぇ。
素晴らしいですー。![]()
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コメント
ドモドモ~~~ン♪
)
ここ最近となひょうさんと被る映画が無かったでするー
(・・・どれも観たい映画なのですがなかなか観に行けず。くぅ
>もしかして今の顔は笑顔なのかなぁと思わせる、口の端をほんの少しだけクイッと上げる表情


うふふふふ!確かに!
最初から最後まで能面っぽい顔でしたね。
無表情さの中にうっすらと笑いを浮かべたり横目で見つめたり。
もしかしたら全編通して殆ど同じ表情だったかも知れませんネ。
フロさんね!
わたしも彼女は“普通のお茶目な奥さん”てなイメージが強いです。
なので、今回のようなシリアスな心理サスペンスはどうなのかなー
なんて思ったのですが、いやはや素晴らしい演技を見せて貰いましたね。
(・・・実は観る前はシャーロット・ランプリングの方が合うんじゃないかなー、と思ったのですが、彼女だとあまりにはまり過ぎるかな!?それに痩せ過ぎていてピアニストぽくないかも・・・エへへ)
投稿: Puff | 2008年4月28日 (月) 22:09
Puffさま
訪問ありがとうございます。
どうもですー
そうですね、ようやく共通の作品を見て参りましたよ~
この復讐劇は、復讐者に寄り添って観賞ができなかったのですが。


その代わりと言っては何ですが、フロさんには注目しましたよ~
コメディエンヌとして人気があるのかと勝手に思い込んでおりましたが。
シリアス路線でも大女優らしくオーラを発揮していましたねぇぇぇ。
でも、またコミカルなフロさんが見たいなぁなんて思いもしましたよ。
>シャーロット・ランプリング
おおおおお 復讐劇には相応しい大女優ですねん。
彼女だったら、メラニーなんかに負けやしないって感じですよね。フ
投稿: となひょう | 2008年4月29日 (火) 20:41
こんにちはー。
またしてもご無沙汰です;
シャーロットさんに反応。笑
確かにカトリーヌ・フロよりサスペンスちっく。
火サスっぽくなって良いかも爆
・・・確かに何かもっとあるのか??って思わせぶりな雰囲気はあったかもしれません;突っ込みたいところもいっぱいあるし・・・でもそういうはっきりとした輪郭がない映画が好きな私には結構はまりましたですよ~
それにチラシとかの解説って、どうもあてには出来ませんよねっ。となひょうさんとは少し違うけれど、やっぱり予備知識は私は入れないで見たほうが映画は楽しめるかもって思いましたです。で
投稿: シャーロット | 2008年5月 1日 (木) 16:50
シャーロットさま

おおおおお、お久し振りです
わざわざお越し頂き、ありがとうございます。
とても喜んでいるのに、お返事が遅くなって申し訳ありません。
シャーロットさんが演じたら、全く違う作品に仕上がっていたんでしょうね。


それはそれで見たい気もします。
本作は、やっぱりシリアスなフロさんが新鮮でした。
チラシの解説って、自分が見た印象と重ならないことがありますね。
割と視点がズレる私なんかは、強くそう思います。
予告編映像も、見せ過ぎは禁物だと思うし。
そうは言っても、歴史ものなんかを見ると予備知識が必要だと感じる場合もあるし。
もう、マイッチング
投稿: となひょう | 2008年5月 3日 (土) 22:06
となひょうさん、こんにちは~
ああぁ、G.W.も終わりですねぇ。
空いてそうな作品ばかりを狙って観てたので、
G.W.映画! というのはまだまだこれから鑑賞です。
この作品私もちょっと期待しすぎたかな。
もっとサスペンスフルに、衝撃的、ドロドロした感じを期待しました。
アリアーヌの感情なんて、計画して思い通りにいくものでもないと思うんですけどね。
投稿: CINECHAN | 2008年5月 6日 (火) 13:36
CINECHANさま
TB&コメントありがとうございます。
>もっとサスペンスフルに、衝撃的、ドロドロした感じを期待しました。
そうなんですよねー、私も色々と期待してしまいました。

コレはコレでハラハラするタッチなのかもしれないけれど、私としては物足りず。
そうそう、メラニーは綿密に計画しているという感じはしませんでした。
それでも、あんなにアリアーヌを翻弄してしまうなんて。
それに足りる不穏なオーラもメラニーには感じられなかった気がして。
私の好みとは、ちょっと違いました。
投稿: となひょう | 2008年5月 6日 (火) 19:51
こんなに下の記事にコメントしてすみませぬ。
わたしも5月の初めに見たのに、いまごろやっとレビュー書きました。
結構楽しんでみた割に、書きたいという意欲がでなくて・・・
>アリアーヌがメラニーに振り回されて人生が狂っていくという展開も、不自然で
そうそう、その辺がなんか納得行かなかったですね。
メラニーの復讐心があそこまで続くのも共感できなくて。
でもフロさん、綺麗でした。
体も引き締まってるし、エレガントで。
チェロでぐさ!!は恐かったですね~~
投稿: jester | 2008年6月 4日 (水) 11:11
jesterさま

TB&コメントありがとうございます。
おおおおお、ご覧になっていたのですね。
古い記事でも、お越しい頂けるのはとても嬉しいですよ~
そうなんですよね。
メラニーの復讐心は、形がよく見えないというか、何か不透明でした。
ミステリー好きなので、そこはネットリと描いてくれることを期待してしまったのですわ。
>チェロでぐさ!!
これは思いつきもしませんでした。
ビックリしましたねぇぇぇ
投稿: となひょう | 2008年6月 5日 (木) 21:21