ヒットマン
「ヒットマン」
<HITMAN>/製作:2007年、アメリカ 93分 PG-12指定
監督:ザヴィエ・ジャン 出演:ティモシー・オリファント、ダグレイ・スコット、オルガ・キュリレンコ、ロバート・ネッパー、ウルリク・トムセン、ヘンリー・イアン・キュージック、マイケル・オフェイ
2008.4.16 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★
「彼女の涙が 彼の閉ざされた心を開く」
多くの者が彼の存在そのものが原罪だという。
===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
優雅なスタイルと確かなテクニックのプロの殺し屋(ティモシー・オリファント)は、首の後ろのバーコードの刺青から《エージェント47》という名前で知られていた。淡々と殺しを重ねる《47》の前に、ある日ロシア人の売春婦ニカ(オルガ・キュリレンコ)が現れる。
人気ゲームの映画化だそうですが。
私は、ゲームを全くしませんので。この映画を見て感じたことを、私なりにツラツラとまとめていきます。ゲームファンの方にとっては、何もわかっちゃいない感想になるかもしれませんが。何卒、温かい眼差しで流して頂きますようお願い致します。![]()
予告編で「アベマリア」
がBGMに使われているのが印象的でした。しかも、レコードの針が詰まって曲の一部が連続して流れるという手法がツボで。本編中も音楽が印象深いに違いないと、否応なしに期待しておりました。実際に「アベマリア」
が流れるのは冒頭の部分のみです。頭髪を剃られ、後頭部にバーコードの刺青を入れられる。逃亡しようとすると、アッと言う間に射殺されてしまう。ショッキングとも言える映像を、透明感溢れる女性の歌声で静かに盛り上げていました。以降は、激しいアクションにしっくりくるダイナミックな音楽が使われています。![]()
全体的に、なかなか好みの雰囲気で進行していきました。青みがかった照明を使っている点も良いし、《47》の華麗なアクションにも魅せられるし。冷静沈着で、完璧に仕事をこなす敏腕っぷりと逞しさがセクシーです。
ティモシー・オリファントを『ダイ・ハード4.0』で見た時は、まさかここまで魅力的な俳優さんだとは思っていませんでした。(ファンの方、ゴメンなさい
) 謎の暗殺者の逮捕に燃えるインターポール捜査官にダグレイ・スコットが扮しています。お顔に年輪が刻まれてきた印象を受けましたが、『M:I:Ⅱ』での中途半端な悪役よりも、本作の方が素敵だったな。
捜査官は、《47》の逮捕に躍起になるのと同時に。犯罪者とは言え、どこかで彼に敬意を抱いているようにも見えました。「俺の獲物 (my boy) は決して外さない」と、《47》の射撃の腕前に一目置いているかのようなセリフが印象的でした。ヒロインのニカですが、演じたオルガ・キュリレンコは〈ボンドガール〉に抜擢されるのも納得できる抜群のプロポーションでしたけど。
私は、いまいちニカという女性には魅せられなかったんだよな。
信じられないくらいにストイックな《47》の前で、ポンポンと裸になり過ぎなんだもん。
故意に見せている感じだったので、何ともサディスティックな女性だなぁと思いました。一見、ビッチだけれど中身は繊細な女性なのかと思わせるキャッチコピーがしっくりきません。まぁ、オルガ・キュリレンコ自身が女優としてキャリア・アップするには、ヌードになる勇気を称えてナンボだと思うんだけどねぇ。
私が男だったら、露出狂とも取れるニカという女性には絶対に惚れないと思うよ。
チラリズムで勝負する女性の方が、男性はそそられるものじゃないのかしら。
個人差はあると思うけど、あんな簡単に脱ぎまくる女性は、すぐに飽きられてしまいそうなイメージがありんす。![]()
そんな個人的な意見はさておき、私が好きだった場面を振り返ってみたいと思います。インターポール捜査官と《47》の関係が、何と言うか男同士ならではのものという感じがして素敵でした。女同士だったら、「ライバルはライバル」という雰囲気になりがちなんじゃないかと思って。その分、嫉妬に怒り狂う男性は、女性より怖いかもしれないけど。またしても「男っていいな」と思わせる描写に遭遇しました。
もう1つは、数々の華麗なアクション・シーンの中で、特に気に入っている場面を挙げます。組織からも命を狙われるようになった《47》が、他のエージェント達と対決する場面が好きです。揃いも揃って後頭部にバーコードを刺青したスキンヘッドの4人衆が、円陣を組みます。地下鉄の奥深くだったかしら、
とにかく狭いスペースでの戦いとなってしまいます。屈強そうな大きい銃を向け合いつつ、「真剣勝負しようぜ」と提案して。4人同時に銃を捨てて、服の下に隠していた剣を抜きます。もの凄く狭いスペースで、〈剣の舞〉だけでは留まらない肉弾戦が繰り広げられます。
ホテルの部屋の窓から、外の川へ華麗に飛び込む場面なんかも魅力的なんですが。私は、限られたスペースでの基本に忠実な格闘シーンがお気に入りでした。![]()
全体的には好きだったのですが、少し残念に思うこともあります。色んな部分で、もう少しバックボーンを丁寧に描いてくれた方が嬉しかったです。尺も短いんだし、もう少し長い作品であっても大丈夫でしたよ。エージェント達の苦しい過去、ニカの辿ってきた辛い過去。エージェントを育てる謎の組織の正体とか、その組織と癒着している悪い奴らの素顔とか。〈1枚の画〉程度しか挿入されていないのは残念でした。観客に解釈を委ねるというタイプの作品でもない訳だし、最後もハッピーエンドなのか何なのか具体的には理解できなかったです。ニカの笑顔から察するに、ハッピーであることは間違いないとは思いつつ。少々、尻切れトンボな印象も残ってしまいました。
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