王妃の紋章
「王妃の紋章」
<満城尽帯黄金甲 / CURSE OF THE GOLDEN FLOWER>/製作:2007年、香港=中国 114分
監督、脚本:チャン・イーモウ 出演:チョウ・ユンファ、コン・リー、ジェイ・チョウ、リウ・イェ、チン・ジュンジェ、チェン・ジン、リー・マン、ニー・ターホン
2008.4.20 MOVIXデイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★
「外は黄金、中は毒。」
中国史上、最も栄華を極めた唐王朝後の時代、黄金の一族のウラに隠された恐るべき真実。
まずは、MOVIXさんにお礼を言わなくちゃ。10周年記念キャンペーンとして実施していた「毎月20日は¥1,000」というサービスは、3月で終わる予定だったのに。これからも継続してくれるとのこと。MOVIXさん、どうもありがとう![]()
今月は日曜日というだけあって、もの凄く混雑していました。(コナン君が大人気
) 私もできる限り利用させてもらうので、なるべく長く続けてくれると嬉しいな。
金の円柱600本!シルクの絨毯1,000m!蹴散らす菊の花300万本!
アジアの巨匠チャン・イーモウ監督が放つ、製作費50億円の超スケール
と、チラシにもありますように。美術に、衣装に、目を奪われっ放しでございました。
興味のある方は、なるべく劇場のスクリーンで堪能することをおススメします。
===(チラシよりストーリー紹介)===
紀元前928年、中国史上最も贅を尽くした【唐王朝】滅亡後の時代――栄華の頂点に君臨するのは、まばゆばかりの「黄金の一族」。心優しき王は、病弱な王妃のために「特別な薬」を自ら調合する。王妃は、それを毎日決められた同じ時間に飲み続ける。しかし、彼女は知っていた。それが毒薬であることを・・・。
宮廷に仕える人の数もビックリするくらいに多いけれど、クライマックスに登場するエキストラの数も桁外れのものでした。
これってCGなしでの撮影なのかしら。尋常じゃない数の人が登場している作品ではありながらも。本作の要は、王族の人間模様にあると言えるでしょう。国王(チョウ・ユンファ)、王妃(コン・リー)、長男・祥王子(リウ・イェ)、次男・傑王子(ジェイ・チョウ)、三男・成王子(チン・ジュンジェ)。この王族に、少しずつ他の人物が絡んでくるのですが。本編の基本は、この王族の愛憎劇。
長男は、前の王妃の息子であり。国王と冷え切った関係にある王妃は、長男と不倫の関係にあったようです。
国王は、王妃を殺そうとしているし。王妃は、それに気づきながらも騙されたフリをし続けています。王妃は次男を寵愛していました。宮廷は、こんなに広いのに。王族の人間関係はベットリと濃い血で結ばれ、それはそれは狭いものだったのです。
中国の歴史ものには飽き飽きだという方もいらっしゃるんでしょうか。私は、個人的には大好きなジャンルの1つですし。チャン・イーモウ監督と言えば、とにかく『HERO 英雄』が大好きなんですよね。続く『LOVERS』でもワイヤーアクション満載でしたから。本作にも、否応なしに目を見張るアクションシーンの連続を期待しておりました。
し過ぎちゃったかな、というのが率直な感想でもあって。
前半から中盤にかけて、豪華な美術と衣装で魅了することに終始しています。あとは、王族の人間関係をネットリと描くことに力を入れている印象でした。クライマックスと思われる場面まで、ちょっと長く感じてしまったりもしたのですが。
クライマックスは、最初に感じた長さを吹き飛ばす程の魅力に溢れておりました。不朽の名作『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』を思い出させる興奮がありました。
私は、映画に目新しさを求めない性質でして。その時に魅了されれば、それで良しとしております。
キャストも豪華で楽しかったです。チラシには「心優しき王は・・・」という一文が載っておりますが。私に言わせれば、冷酷無比な独裁者にしか見えませんでした。
国王の座を狙っていた頃から変わらない野望、それこそが生きる糧なのかと思わせる近寄り難いオーラに溢れております。何てったって《国王》ですから、近寄れる訳がないんですが。
演じているのが懐深そうなチョウ・ユンファだからこそ、どこかチャーミングに見える魔法にかかっていたのかもしれません。コン・リー姐さんは《王妃》という役どころが本当によく似合っていました。美貌だけではない、毅然とした表情や仕草に至って、全てが《王妃》然としています。
少しずつ毒が回って、時々手が震えたり。
人前では体調の悪さを隠し通す意志の強さも凄いし。王への憎しみに満ちた表情も、次男の前では息子が愛おしくて仕方ない優しい表情に変わるります。次男こそが、王妃の精神安定剤のようでした。『PROMISE』で出番が少なくても印象的だったリウ・イェが長男というメインの役どころで出ていますが。彼は、何か「軟弱王子」だったので少し残念でした。
また違う作品で出逢えたら嬉しいです。その反面、とりたてて私の好みではない〈サッパリおしょう油顔〉のジェイ・チョウが印象的でした。王妃を気遣っていたのは、次男だけでした。クライマックスの合戦シーンでも、甲冑をまとい華麗なアクションを披露してくれます。
王族の中で、唯一「憎悪」 「不信」 「軽蔑」 「嫉妬」といったマイナスオーラに溢れる感情を持ち合せていなかった人物と言えるかもしれません。それは、兄弟の中でも彼だけが遠征などで外に出ていたからでしょうか。この豪勢な宮廷には、何か不穏な空気が伝染しているようにも思えてしまいました。![]()
最初に申しましたように、美術と衣装の豪華さには目を見張りました。「黄金の一族」と呼ばれるだけあって、金色の衣装や装飾品に満ち溢れております。王族の衣装だけに留まらず、宮廷に使える人達の衣装も印象的でした。冒頭、宮廷に仕える女たちが揃った動きで衣装をまとう場面があります。一列に並んでピッタリと動きが合っているので、まるで新しいジャンルの踊りみたいでした。どの女性も、過度に胸を締め付けている衣装です。「胸元は見せてナンボ」という風潮があったのかもしれませんね。かなり寄せて上げているようでした。ちょっと痛そうなくらいに、クッキリと胸の谷間が美しく出来上がっています。それでも、動きの1つ1つにルールがあるようなので、何をしていても優雅に見えたんですよ。男性も喜ぶオープニングかもしれませんが、同じ女性から見ても美しさに圧倒されたシーンでした。
| 固定リンク
« ヒットマン | トップページ | パラノイドパーク »


コメント
となひょうさん、こんばんは。
>胸元は見せてナンボ
中世の女性もコルセットでガンガン締め付けて「ボンキュっポン」にしていましたし、
いつの時代も胸は女性のアピールすべきセックスシンボルなのですね。
欧州の女性は宗教的観念から肌の露出を避けていたのに対し、
この作品ではかなり露出していたのが印象的です。
ともかく、かなりドロドロの内容でしたねぇ~
王室というかなり狭い空間だとやはりああなってしまうのは仕方がないのでしょうか・・・
投稿: swallow tail | 2008年4月20日 (日) 23:00
swallow tail さま
いらっしゃいませ、訪問ありがとうございます。
>「ボンキュっポン」
ちょっと痛そうでした・・・


成人式の和服でのた打ち回ってた私にはキツイです。
胸元もポイントですが、私はメイクにも目がいっちゃいました。
コン・リー姐さんの口紅とか、眉のラインも気になったりなんかして。
内容も、期待していた以上にドロドロしていました。
知らないで見ると、疲れちゃう人もいるかもしれないですね。
あんなに怖いチョウ・ユンファは初めて見ました
オーラのある俳優さんなだけに、ちょっと泣きそうでしたわ。
投稿: となひょう | 2008年4月21日 (月) 21:28
こんにちは♪
>「HERO 英雄』が大好き
この一文、思わずウレシクなちゃっいましたよ~。
ボクもこの作品、大好きなんですよ!
本作はサスペンス要素が強いだけに、アクションに
はあまり期待してはいなかったのですが、それでも
やっぱり過去2作品で魅せられただけに、それなり
のものをと思ったんですが、残念ながら今回はいま
いちでした。
今回もご贔屓女優さんの一人であるG・リー様の目
の演技と谷間に魅せられました♪ (゚▽゚)v
投稿: 風情♪ | 2008年4月28日 (月) 11:52
風情♪さま


TB&コメントありがとうございます。
そうなんですよね。
私もついついアクションに期待を膨らませてしまって。
そういう構えで見ると、少し物足りない感じになってしまいますよね。
まぁ、ドロドロのドラマ部分は面白かったかな。
コン・リー姐さんが演じるとあらば、それだけで迫力が伝わりますよね。
素晴らしかったと思います。
胸の谷間も、見事でしたね・・・
投稿: となひょう | 2008年4月29日 (火) 11:40
コチラ本当に豪華絢爛でそこは素晴らしかったですよね~
おっしゃるとおり 女性がみな美しくて 胸の谷間くっきりみえているのに燐とした格好よさもあり綺麗でしたよね~
でも、チャン・イーモウ監督にしては深さがなく、脚本も微妙でしたよね。
映像の力があり役者陣も良かったたけにそこがもったいなかったです。
投稿: コブタです | 2008年4月29日 (火) 23:28
となひょうさん、こんばんは。
明日はメーデーなので会社は休みです。
そういうわけで、2日も休みをとりました。
ということは○連休!
映画堪能します。
私もワイヤー・アクションを楽しみしてましたが、
最近ワイヤーも飽きられ気味だったので、
これぐらいがいいスパイスになって良かったのかな、
なんて思います。
王族内の狭い範囲での愛憎劇でしたが、
それぞれの役者が非情に印象的な演技で、
ストーリーを引っ張っていたように感じます。
リウ・イェ良かったですよ。
投稿: CINECHAN | 2008年4月30日 (水) 23:48
TB&コメントありがとうございます。
★コブタさま


そうですね、ちょっと物足りない部分もありました。
目で見る豪華さは、本当に素晴らしかったですよね。
女性陣のセクシーな衣装も、同じ女性から見ても嫌らしいどころか引き込まれましたです。
コン・リー姐さんは、さすがの存在感でしたね。
投稿: となひょう | 2008年5月 2日 (金) 00:09
★CINECHANさま



あ、リウ・イェは私も良かったと思いました。
あの王子のキャラとは違った役柄で、またお会いしたいなと。
ワイヤー・アクションを多用した中国の映画が多かったから。
似ていると言えば、何か似ている感じになってますもんね。
本作は、アクションよりもドロドロ内幕の方が印象的でしたね。
あんなに広い建物の中で、狭い骨肉の争いが。
狭い我が家で十分満足です。
投稿: となひょう | 2008年5月 2日 (金) 21:18