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2008年5月17日 (土)

光州5・18

「光州5・18」 
製作:2007年、韓国 121分 PG-12指定Koshu518          
監督:キム・ジフン 出演:キム・サンギョン、イ・ヨウォン、イ・ジュンギ、アン・ソンギ、ソン・ジェホ、ナ・ムニ、パク・チョルミン、パク・ウォンサン
2008.5.17 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「今日、弟が殺された。オレの目の前で――」

世界は知らなかった。光州で散った愛の数を・・・。
1980年、韓国で起きた【光州の悲劇】を完全映画化。

【光州事件】・・・1980年5月18日、韓国・光州市。25,000余名の韓国軍と民主化を求める学生らとの間に武力衝突が起こる。軍と市民の間に起きた争いにより、数多くの人の命が奪われる。

お恥かしながら、私はこの映画がキッカケで韓国に光州という町があることを知りました。coldsweats01当時はまだ幼かったので、隣の国どころが自分の世界が中心でした。punch当然の如く、この出来事の知識は皆無です。catface catface catface 歴史の授業で習った記憶もありませんし、勉強を兼ねて本作を鑑賞することにしました。pencil何もわかっちゃいないレビューになっているかもしれませんが、そこのところは大きな心で流して頂ければ幸いです。

===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
純朴で心優しいタクシー運転手のミヌ(キム・サンギョン)は、高校生の弟ジヌ(イ・ジュンギ)のために家事の一切を担って、弟を名門のソウル大学に合格させるために尽力していた。ある日、ミヌは思いを寄せる看護師のシネ(イ・ヨウォン)、そしてジヌと映画館でコメディー映画を楽しんでいると、映画館の外では悪夢の事件が起きていた。

今回は、私目線では好きじゃなかった部分を先に記します。かなり号泣してしまった本作ですが、感情論は置いておきまして。1本の映画としてはバランスが悪いと感じました。メインで描き出すことは、悲劇的でかなりシリアスな内容。だからでしょうか、冒頭はとにかくコミカルな場面を多々挿入しているんですよね。gawk ミヌジヌが仲の良い兄弟ゲンカをしているような場面はまぁいいとして。ミヌの同僚であるおっちゃん・インボン(パク・チョルミン)と、チンピラ風の若者ヨンデ(パク・ウォンサン)のコンビが、まるでお笑い芸人のようでした。gemini happy02 演じた2人は、他の作品で見た覚えがあるし、お笑いは大好きなので魅力を感じましたが。余りにもコミカルな味を濃くしようとし過ぎていて、ちょっと鬱陶しかったです。sad 後の展開を考慮して《緊張と緩和》でバランスを取るつもりだったのは理解できるのですが。そこまで緩めなくても大丈夫でしょ。catface catface catface 私だったら、ミヌの天然っぷりだけで存分に緩和できたと思います。このミヌという男性を見ていたら、トム・ハンクスの名演技が光っていた『フォレスト・ガンプ』を思い出しました。純朴そのもので、それこそが生きる活力となっている。rockボーっとしているようで、実は逞しくて男らしいんですよね。憧れの女性シヌへのアプローチも意外と積極的だったし。heart04ミヌの存在感は、かなりツボでした。tulip

それでも、最終的には好きな場面が幾つもあり、知らなかった事実を教えてもらえたので好意的な感想となりました。shineお隣の国の歴史を知ることができて良かったという感想が一番なのですが。他に印象的だった場面などを振り返ってみたいと思います。
シヌに銃を向けた兵士に、ミヌが襲い掛かる場面があります。丸腰のミヌは、逆に殺されそうになりますが。シヌが咄嗟に、背後から兵士を撃ってしまいます。これって正当防衛と言えると思いますが。看護師であるシヌは、人の命を奪ってしまったことに衝撃を受けてしまいます。ガクガクと震える両手で「・・・ゴメンなさい・・・」と、か細く呟きます。白い服を返り血で真っ赤に染めたシヌの姿が、強烈に印象に残りました。coldsweats02 予告とチラシから想像がつく通り、ジヌは銃撃を浴びて命を落としてしまいます。shock成績も優秀で、かなりのシッカリ者という印象です。school 正義感も人一倍強かったようで、親友が殺された怒りそのままに。学校の生徒の中心に立って、軍に対抗しようとします。当然、教師たちは止めますが。ジヌの決意が揺らぐことはありませんでした。ミヌの目の前で銃弾に倒れるジヌ。駆け寄ったミヌの胸の中で「お腹の辺りがすごく痛いよ・・・」と呟くジヌは、幼い少年そのものでした。〈若さ〉という武器が思いもよらない結末を招いてしまったのだと、何とも痛々しく感じました。weep
ミヌ以上に印象的だったのは、シヌの父親フンスを演じたアン・ソンギさんです。lovely偶然にも、ミヌが勤めるタクシー会社の社長でした。chair フンスは、軍を引退してタクシー会社を営んでいました。訪ねてきた昔の部下が現・将軍の独裁者っぷりをぼやいた時、「上司を悪く言うもんじゃないぞ」と、それはそれは優しい口調で諭していました。japanesetea きっと、軍でも優秀だったに違いありません。セリフは少な目でも、アン・ソンギさんが語るといちいち重みがあって目が離せませんでした。eye かなり遅れて光州の悲劇が海外のメディアで取り上げられた時、市民は「これで我々の勝利は決まった」と大喜びしていましたが。フンスは、「この勝利は、冷静に考えると孤立でもある」と呟いていました。despair フンスだけが冷静に状況を判断していたようです。恐らく、暴動が起きた直後には既に。sweat01 早くから全てを見通して、達観した感じのあるフンスが、市民兵を率いる役割を買って出る。この辺は、正直なところ共感はできませんでしたが。早くから死ぬ覚悟はできていたのかもしれないですね。
そして、ラストに映し出される1枚の写真。とても意味深なものでした。映っている面々が満面の笑みを浮かべているのに対して、1人だけ表情が曇っています。この抽象的な表現こそが、本作で一番上手いと唸った場面でした。どうか、お見逃しなくsign03

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受信: 2008年6月28日 (土) 12:08

コメント

こんばんは。

おおっ、この映画、
レビューをアップしないままに、
もう始まってしまいましたか。
おっしゃるとおり、
あのコメディアンみたいなふたりが
ちょっとやりすぎ。

ぼくは、
この事件について
ある程度の前知識があったからか、
逆に、
こういうヒーローチックな描き方が
気になって仕方がありませんでした。

でも、シネが無人の町を
「私たちを忘れないで」と回るところは
いま思い出しても辛い。
胸につまるものがありました。

投稿 えい | 2008年5月17日 (土) 22:15

えいさま
コメントありがとうございます。
ご覧になっていたのですねー
10日から公開されましたよ。
8日目の初回は、3分の2の客入りで。
もっと空いているだろうと決めつけていたので、少しビックリしました。
右側に座っていた韓流大好き風のオバサマ2人は、嗚咽状態でした。crying
私も、何だカンだでボロボロ泣いてしまいましたが。
冷静にダメ出しをしたい部分も目につきました。ng

>こういうヒーローチックな描き方が
気になって仕方がありませんでした。

うーん、もしかしてこの出来事を知らないで、本作から始めてしまうのは良くない部分もあるのでしょうか。
市民兵に深く共感する人が多いと思うのですが・・・think
見方を変えて、日本では自分の国の歴史を振り返る映画が少ないような気もしたのですが。
私が見ていないだけかもしれませんが、これからも映画を通して歴史を学べたらいいなと思います。pencil

投稿 となひょう | 2008年5月18日 (日) 11:15

こんばんは。
韓国映画には、こういうテーマを比喩したエピローグ的なラストを持つ作品が多い気がします。
「トンマッコルへようこそ」や「タイフーン」もそうでした。
この作品のラストも非常に印象深いもので、やや描写過剰気味な本作の白眉でした。

投稿 ノラネコ | 2008年5月21日 (水) 23:32

ノラネコさま
訪問ありがとうございます。

>やや描写過剰気味な本作の白眉でした。

仰る通りでしたねsign03
際立たせる狙いもあって過剰な演出にしたかもしれないけれど。
個人的には、やはりもう少し抑え目の演出であって欲しかったという思いがあります。
それでも見て良かったと思える作品でしたが。

投稿 となひょう | 2008年5月22日 (木) 21:47

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