軍鶏 Shamo
「軍鶏 Shamo」
製作:2007年、香港=日本 105分 PG-12指定
監督:ソイ・チェン 原作、脚本:橋本以蔵 出演:ショーン・ユー、ディラン・クォ、魔裟斗、石橋凌、フランシス・ン、ブルース・リャン、アニー・リュウ、テリー・クァン、ペイペイ、中島宏海
2008.5.3 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★
「地獄を知る覚悟はあるか」
なぜ少年は両親を殺したのか。全てを失った今、何のために闘い続けるのか・・・。
生きろ。ふり向かずに――。
〈オリジナル音声日本語字幕〉での上映にこだわって、シアターイメージフォーラムに観に行きました。初日の初回で、受付番号は何と1番でした。
小さな劇場にも関わらず、客入りは3分の2程度。・・・まぁ、こんなもんよね・・・
と、微笑していたら、受付で職場の人とバッタリ会ってビックリ
私が驚いた以上に驚かせてしまったようですが。
《映画大好き女》としては、知名度の高くないミニシアター作品の劇場で知人に遭遇できるというのは、とても嬉しいことです。プチ・ハッピーな1日でございました。
原作は、日本のコミックなんですね。原作者の橋本以蔵氏が脚本も手がけているようです。
実は、原作の存在すらも知らないし。魔裟斗も出演しているのに、格闘技のイロハもわかりません。
そんな状態で、この映画を見て私なりに感じた事をツラツラと並べていきます。妙な事を述べていても、広い心で流してくださいますようお願い致します。![]()
===(チラシよりストーリー紹介)===
成嶋亮(ショーン・ユー)、16歳。裕福な家庭に育ち、進学高校に通う彼の将来は約束されていたはずだった。そんな少年が両親を殺害。事件は瞬く間に大きなニュースとなった。世間の批判を浴びながら少年院に送られた亮を待っていたのは、地獄のような日々。身も心もボロボロになった亮がその命を絶とうとした時、伝説の空手家・黒川健児(フランシス・ン)に助けられる。全てを失った亮だったが、彼の中の何かが生き延びる術を求めていた。自己防衛本能を剥き出しにした亮は、自らを鍛えることで毎日を生き抜いていく。
主人公の成嶋亮は、《アンチ・ヒーロー》と呼ぶのも躊躇してしまうくらいに破壊的なキャラクターでした。
嫌悪感や恐怖が残るばかりで、共感できない人が多いと思います。1本の映画としてのクオリティが高いと言えない作品かもしれないけれど、私は好きでした。ソイ・チェン監督の世界観とは、相性が良いのかもしれません。エディソン・チャンの怪演が光った『ドッグ・バイト・ドッグ』では、黄色を基調としているかのような色合いが印象的でしたが。本作では、やたらと赤い色が視界に入ってきました。
チラシの文字も赤、格闘技大会で負傷したらしき亮の左眼も真っ赤。格闘リングのロープやグローブが赤いのは常識なのかもしれないけれど。大暴れした亮が、ズボンを下ろされ赤いパンツを覗かせたり。ファイターを目指す亮を手伝う小太りの友人は、赤いジャージを着て赤いタオルを頭に巻いていたり。そう言えば、少年院にいる亮を訪ねてきた妹・夏美(ペイペイ)も赤い服装だったし。少年院で出逢った黒川も、赤い囚人服に身を包んでいました。赤という色には 「情熱」 「迫力」 「力」 といったエネルギッシュなイメージがあります。ソイ・チェン監督の色にこだわる演出は、私にとってはストライク・ゾーンです。
共感しにくい人物像ながらに、倒れても立ち上がる亮には引き込まれていきました。それもこれも、ショーン・ユーの渾身の演技が光っていたからです。
前作『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』のアクションで驚いている場合ではありませんでした。![]()
少年院の院長を意地悪く演じた石橋凌の怪演も嬉しかったけど。私は、黒川健児を演じたフランシス・ンに痺れました。
亮に昔の自分を見出したのか、地獄から救い出そうとします。それも、全く関心のないような振る舞いを見せながら、亮のことを見守っていました。さり気ないアドバイスで亮が自分に食らいつくように誘導し、最強の武術を叩き込む。腕力だけではない芯の強さを感じました。
黒川と亮は、出会うべくして出会った運命の同志という感じがしました。
少年院を出た後に、妹を探す亮が出会った1人の女性。(いかんせん、パンフレットを購入しなかったので名前を忘れたままの記録です。ゴメンなさい
)5年前に家出したけど、誰も自分を探しに来ない。妹を探して躍起になっている亮の姿に魅了され、そのまま恋仲になる2人。酷い目に遭っても亮を見捨てるどころか、隠れて妹の夏美を探していました。決して他人を寄せ付けない亮にも、心の支えとなる人物がいたのは素敵な事です。![]()
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』で、ダニエル・デイ=ルイスが演じた〈怪物〉のような人物にも引き込まれた私ですもの。成嶋亮は感情移入しにくいキャラクターですが。それでも、私なりに観察せずにはいられませんでした。
親を殺すという衝撃的な行動と、少年院に入ったばかりの頃の怯えた様子が繋がりません。格闘技大会で対戦する花形スター菅原直人(魔裟斗)は、冨や名声に貪欲なタイプに見えましたが。
亮は、どちらかと言うと欲が無いタイプに見えました。「もう誰にも見下されたくない」 という思いのみが、亮を闘いへと駆り立てる。わかりにくいながらに、純粋な少年の眼差しを垣間見た気がしました。ネタバレは避けますが、亮が妹を守ろうとした思いは本物の人間味だと思いました。事件が起こる前の家族の場面は全くありませんが。裕福ながらに成嶋家にはある種の【闇】があったのではないでしょうか。亮は、家族の秘密は墓場まで持っていく覚悟をしていたのではないかと思って。それには、誰にも心を開かずに独りで生きていくしかなかった。そんな淋しい部分があったのではないかと、邪推が止まりませんでした。
原作の存在すら知らなかったとは言え、映画化に伴い「小説 軍鶏」も発売されたそうなので。
機会があったら、読んでみたいと思います。
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» 軍鶏shamo(シャモ) [Aのムビりまっ!!!(映画って最高☆)]
地獄を知る覚悟はあるか!って、、、できたら知りたくないけど、でも知ってみたいっす!かっ、かかってこんか〜いっ(アセアセ)!
評価:★8点(満点10点) 2006年 105....... [続きを読む]
受信: 2008年5月 6日 (火) 17:52
» 軍鶏 Shamoの前評判 [さとちんの黙々と調べ物]
軍鶏 Shamoの前評判を調べて見ました。 [続きを読む]
受信: 2008年5月 6日 (火) 19:49
» 軍鶏 シャモ(字幕版) [パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ]
地獄を知る覚悟はあるか!__なぜ少年は両親を殺したのか。全てを失った今、何のために闘い続けるのか・・・。
両親殺しの罪で少年院送りとなった成嶋亮(余文樂=ショーン・ユー)。16歳の名門私立校生が引き起こした残忍な事件を、マスコミは実名・顔写真入りでセンセ....... [続きを読む]
受信: 2008年5月10日 (土) 23:36
» 相手が死ぬまで闘い続ける [CINECHANの映画感想]
117「軍鶏 Shamo」(香港・日本)
裕福な家庭に育ち、名門私立高校に通う16歳の少年、成嶋亮。彼はある日、ナイフで両親を惨殺する事件を起こし、少年院へと送られる。院内でも親殺し犯として軽蔑され、集団リンチにあう亮。そんな時、首相暗殺で終身刑となった伝説の空手家、黒川と亮は出会う。亮は黒川に師事し、自らを守るため空手の過酷な鍛錬を積んでいく。
2年の刑期を終え、出所した亮は総合格闘技大会〝リーサル・ファイト〟で活躍する最強の男、菅原直人の存在を知る。ショー・アップされた闘いの中...... [続きを読む]
受信: 2008年5月11日 (日) 15:14
» 軍鶏 Shamo(舞台挨拶付き) [カリスマ映画論]
【映画的カリスマ指数】★★★☆☆
身につけた戦う術、どこにある闘う意味
[続きを読む]
受信: 2008年5月11日 (日) 23:20

コメント
こんばんわ。
赤といえば、亮の目も真っ赤になってましたね。
あれは一体何故ああなったんだろう?・・・・疑問です。
私は少しこの原作コミックをかじっているのですが、
原作の亮はもっともっともっとキ○ガイです。
もっと狂気で、もっと破壊的で破滅的です。
そのイメージが残っているせいか、私にはやっぱりどうも
映画の亮は中途ハンパな印象が残っちゃったのかもしれません。
黒川のキャラはとてもドツボでございました♪
亮の彼女を演じた女優さんもとっても美人さんでしたわー!
投稿 睦月 | 2008年5月 7日 (水) 23:22
うーん。ダメでしたか。
僕もダメでした。
投稿 | 2008年5月 9日 (金) 20:30
睦月さま
コメントありがとうございます。
すみません、お返事が遅くなってしまいました。
ようやくPCを開く時間が持てましたが、レビューも溜まっていたりして。この頃は、どうしても無理な場合はレビューもお休みするようにしています。更新したい気持ちはあっても、物理的に無理な場合もありますしね。
とまぁ、ブロガー同士の呟きはさておき。
亮の真っ赤な左眼。



予告で見た時は、出血だと思ってたんですけど。
そういう展開というよりは、倒れても立ち上がる亮くんという感じでしたね。
個人的には、やっぱり色に意味を込めたのかなぁと思いました。万人受けする描写ではないかもしれませんけどね。
それと、レビューには絶対に載せようと思っていたのに忘れた感想もあります。
私は、本作のラスト、かなり好きです。
「ココで終わるんかいっっっ!」というラストでしたが、どちらかと言うと亮の不屈の精神を描いているように見えたりなんかして。
黒川氏はカッコ良かったですよね。
どうやら病を患っているようでした・・・。死期が迫っているからこそ、亮に何かを託したくなったのかなぁと、これまた深読みする程に魅せられたキャラクターでした。
亮の彼女も、「何が何でも私は亮についていく」という感じの心意気が素敵に見えたりなんかして。
原作コミックの亮に比べると、幾らか繊細なキャラという感じなのでしょうか。

コミックは凄そうですね。
小説版、いつか読んでみたいと思っているのですが。
読みたい本が多過ぎちゃって、なかなか追いつきませんです。
投稿 となひょう | 2008年5月10日 (土) 15:42
となひょうさん、コメントありがとうございました。
とことん亮はダーティなイメージで突っ走ってましたね。
確かに共感し辛いキャラだったなぁ。
投稿 CINECHAN | 2008年5月11日 (日) 15:19
CINECHANさま

TB&コメントありがとうございます。
共感し易くはないですよね。
私は、ショーン・ユーの気合が凄いと思いました。
原作とは違うイメージのようですけど。
ちょっと興味あります。
投稿 となひょう | 2008年5月11日 (日) 19:29