山のあなた 徳市の恋
「山のあなた 徳市の恋」
製作:2008年、日本 94分
監督、編集:石井克人 脚本:清水宏 出演:草彅剛、加瀬亮、マイコ、広田亮平、津田寛治、黒川芽衣、洞口依子、松金よね子、渡辺えり子、三浦友和、堤真一
2008.6.1 心の入浴料キャンペーン¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点
「見えない目であなたを見つめていた。」
ほのかな温かさに笑い、淡い切なさに涙する。
あなたも徳さんに会いに来てください。
余談:草彅くんの「なぎ」という字を変換できなかったので、他のブロガーさんのところからコピーして持ってきました。漢和辞書を引かんかいっ
![]()
オリジナルは、1938年清水宏監督作品『按摩と女』。『鮫肌男と桃尻女』『PARTY7』の石井克人監督が完全カバーした本作。「完全カバー」とか「REBORN」とか色々な言い方をして区別しているようですが、私は面倒くさくて全て「リメイク」と言っています。
それでもって、オリジナル作品は未見です。というより、存在すら知らない女でした。
オリジナルと比較することはできませんが、本作を見て感じたままにツラツラと述べていきたいと思います。![]()
===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
目の不自由な按摩・徳市(草彅剛)と福市(加瀬亮)が温泉場へと徒歩で向かっていると、2人の横を東京から来た三沢美千穂(マイコ)を乗せた馬車が通り過ぎていく。宿屋に呼ばれた徳市は、客が馬車の女と直感。美千穂の様子にほのかな恋心を覚えた。しかしその翌日、宿屋で宿泊客の財布が盗まれ、犯行時刻付近に宿にいた美千穂が疑われる。
《心の入浴料》だなんて、粋なキャンペーンをやってます。
誰でもいつでも¥1,000で鑑賞できるというもの。本当に、どこを取っても癒される作品だと思いました。この作品のことを初めて聞いた時は、どこかユニークなテイストなんだと思っていました。石井克人監督の過去の作品を考えれば、当然そうなるのだろうと。
でも、違っていました。最初から最後まで、どこを取っても目に優しい緑色に包まれていました。
エンディングでチラッと見たけど、撮影地は伊豆だったのかしら。新緑、温泉街、和服、そして按摩を演じた草彅剛と加瀬亮の存在感。
ビストロ・スマップに加瀬さんとマイコさんが訪れた時に、慎吾くんも言っていたけど。
草彅くんと加瀬さんて合いますよね。
初めての共演だったようだけど、一緒にいるだけで同じ空気を醸し出しているというか。前に出て目立ち過ぎることなく、観客の目を上手くさらう。そんな穏やかな表現力が、とても素敵でした。
ただ、本作はあくまでも草彅くん主演という印象。加瀬さんの出番が少な目だったことは残念でした。按摩仲間には、「あるよ」でお馴染みの田中要次の姿もあったけど。拾えなかった人も多かったかもしれないですね。
映画初出演のマイコさんは、監督からオリジナル作品を100回以上見るように言われたそうです。
草彅くんは言われなかったみたいだけど、それでも何度も何度も見ていたらしい。
按摩の演技の練習を兼ねて、空き時間にメンバー(特に吾郎ちゃん)をマッサージしていたらしく。国民的アイドルSMAPだからと言って、妥協はしない草彅くんの姿勢には感銘を受けました。
緑の木々、鳥のさえずり、川の緩やかな流れ。
ピアノの優しい旋律の相乗効果もあって、かなり癒されていったのですが。
もう1点、私が魅せられた点があります。徳さんはもちろんのこと、按摩仲間の面々の生き方にはホッコリと勇気をもらった感じです。
あくまでも自然体で「目が見えるか、見えないか」は関係ないという雰囲気があった気がします。過剰な演出をしている訳ではありませんが、見ていて自分の表情が緩んでいくのがわかりました。
『ミルコのひかり』を見た時の感覚に似ています。例えば、冒頭のシーン。徳さんと福さんが温泉宿を目指して歩いています。
聴覚、嗅覚といった視覚以外の五感を研ぎ澄ませて、美しい風景を愛でる。通り過ぎる人達がどんな人物で何人居たのかを理解する。追い抜かれたら追い抜き返すことに躍起になっている。それは楽しそうに歩く(時には走る)姿が、温泉街では「名コンビ」として有名になっていました。
按摩仲間の会話も、女の話をしたり冗談を言い合ったりして。目が見えているかどうかなんて、全く関係ないんですよね。
目が見えている人のことを「目開き<めあき>」と表現するのは初めて聞きましたがね。![]()
この日は2本の映画を鑑賞したし、この作品には癒されまくりだったしで。面白くない訳ではなくて、眠気に襲われた部分も少しだけありまして・・・。
温泉街を騒がせた盗難事件の結末はキッチリと描かれていたかどうかわかりませんでした。
最後に真犯人らしき人物の顔がハッキリと見えなかったような・・・。そこは重要じゃないのかもしれませんが、ちょっと気になっています。脇役に目がいく私でも、メインのキャスト以外は余り拾えませんでしたが。宿で働く人の中に、津田寛治や渡辺えり子といったよく知る人の顔も確認できました。えり子さんは、声ですぐわかりました。
堤真一よりも印象的だったのが、甥っ子を演じた広田亮平くん。『あの空をおぼえてる』でも良かったけど、今回もとても良かった。亮平くんが「ちえっ」と言う度に、前方で見ていた年配のオバサマ達から「上手いわね~」という感激の声が上がっておりました。
本作は、何と言っても草彅くんが良かったのですが。マイコさんとの場面が多いのは仕方がありませんが、加瀬さんとの場面が少ないことが残念だったので。是非また草彅くんと加瀬さんの共演作品が見たいなぁと思いました。![]()
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コメント
おおっ。
となひょうさん、洞口依子について触れていない。
彼女の久しぶりの登場は、
(若い頃の彼女はあまり好きではなかったにも関わらず)
やはり嬉しかったです。
ついに大病を克服されての本格的カムバック!
個性派としてこれからも頑張ってほしいものです。
投稿: えい | 2008年6月 3日 (火) 22:05
えいさま
TB&コメントありがとうございます。
>となひょうさん、洞口依子について触れていない。
私なら触れそうでしたか



実は、マイコさん以外の女性キャラの区別がつかなかったんですよねー (っと、えり子さんは別)
カムバックしたということで、これからも楽しみですね。
私は洞口依子の出演作で真っ先に思いついたのが『CURE』でした。
投稿: となひょう | 2008年6月 4日 (水) 22:41