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2009年1月31日 (土)

1月に鑑賞した映画たち

劇場公開で鑑賞した作品 合計12本でした。
1月に鑑賞した作品の中には、素晴らしく感銘を受けたものがたくさんありました。新年早々、大当たりです。敢えて挙げるなら、ベスト1は「エレジー」でしょうか。僅差で「英国王 給仕人に乾杯!」、続いて「動物農場」です。もちろん「永遠のこどもたち」も素晴らしい作品でした。今後も、素敵な作品に出逢えると嬉しいですが。ノンビリと鑑賞していきたいと思います。

「マンマ・ミーア!」   3.5★/5.0★ (一口メモはコチラ

「007/慰めの報酬」   3.5★/5.0★ (一口メモはコチラ

「ヘルライド」   3.5★/5.0★ (一口メモはコチラ

「エレジー」   4.5★/5.0★

「ザ・ムーン」   3.8★/5.0★

「ミーアキャット」   3.8★/5.0★

「チェ 28歳の革命」   3.8★/5.0★

「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」   4.3★/5.0★

「英国王 給仕人に乾杯!」   4.5★/5.0★

「動物農場」   4.5★/5.0★

「永遠のこどもたち」   4.3★/5.0★

「アンダーカヴァー」   3.8★/5.0★

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2009年1月24日 (土)

エレジー

「エレジー」
<ELEGY>/製作:2008年、アメリカ 112分Elegy      
監督:イザベル・コイシェ 原作:フィリップ・ロス 脚本:ニコラス・メイヤー 出演:ペネロペ・クルス、ベン・キングスレー、デニス・ホッパー、パトリシア・クラークソン、ピーター・サースガード、デボラ・ハリー
2009.1.24 劇場前売り鑑賞券¥1,500にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥2,500で妥当 / 評価:4.5★/5点満点★

からだから、こころから、あなたを消せない。 もう一度、愛したい。」

老いていく男と、病に冒されていく女
ふたりの感じた孤独の果てに光が・・・。

===(goo映画よりストーリー紹介)===
著名な大学教授デヴィッド(ベン・キングスレー)は、今日もテレビで自分の著書を解説している。表面的には「成功者」の彼だが、家庭はとうの昔に壊れ、息子ケニー(ピーター・サースガード)とも良い関係を築けない。また、女性には愛よりもSEXを求める日々を送っていた。そんな彼の前に美しい学生コンスエラ(ペネロペ・クルス)が現れる。娘ほど歳の離れた彼女にデヴィッドはひと目で虜になり、親密な関係になる。しかし、いつか来る「別れ」を恐れ、デヴィッドは彼女との関係に一線を引こうとする。

心に染み入る秀作。

本来、試験勉強に力を入れる為にブログ運営はお休みしている最中なのですが。sleepy 余りにも感銘を受けたので、どうしてもレビューを綴ってみたくなりました。という訳で、一瞬だけ再開。door snow

ペネロペ・クルス主演」ということになっているようだけど。私にとっては、これはデヴィッドの物語でした。コンスエラを演じたペネロペも、もちろん素晴らしかったし。デヴィッドと20年に渡って肉欲だけで繋がっている女性キャロラインを演じたパトリシア・クラークソンも印象的でした。群像劇としても受け取れる作品という気がしました。とにかく、デヴィッドを演じたベン・キングスレーが抜きん出て素晴らしかったです。━━━━(゚∀゚)━━━━!!shine

初老を迎えたというのに、《ジゴロ》を貫くデヴィッド。7年間の結婚生活に失敗した過去を持ち、女性には肉欲だけを求める日々を過ごしている。(A;´・ω・)sweat02 彼の生き方に憧れる男性もいるかもしれないけれど、私には淋し気に映りました。rain 結婚に失敗した心の傷は、本当はきっと深くて。自分が傷ついているということからも目を逸らして、逃げ続けている。run 女性と肉体関係を持つだけで肉欲は満たされても、心は空しいまま。typhoon 他人と真剣に向き合うことが怖いのかもしれない。私自身が、余り積極的な性分ではないので。ついついデヴィッドのガラスのように脆い部分にフォーカスしてしまいます。search コンスエラとの出逢いは、必然であり自己解放の旅でもありました。airplane 逢瀬を重ねるだけでは満たされない心。彼女を全てを支配したいという感情と、嫌われるのが怖いという臆病な感情。まるで初恋であるかのように、純粋にコンスエラを愛してしまう。デヴィッド自身が、自分の中にある情熱に戸惑っているように見えました。セリフ毎に、デヴィッドの心の機微を繊細に再現するベン・キングスレーが本当に素晴らしかったです。happy02 一番印象的だったのは、中盤の泣き顔。デヴィッドの臆病な振る舞いから、別れが訪れてしまう。2年後、コンスエラから再び電話が入る。telephone 「お願いがある」と言うコンスエラ。他の男と未来を築いているに違いないと、何度も留守電を聞くデヴィッド。そして、彼女が病に冒されていると聞き。少年のように泣き崩れる場面には、グッときてしまいました。crying

コンスエラを演じたペネロペ・クルスも素敵でした。控え目でいて情熱的だったり。heart 人と真っ直ぐ向き合おうとする澄んだ瞳が輝いて見えたり。eye ミステリアスな雰囲気もあって、とても魅力的な女性だと思いました。ribbon 肢体を晒したことが凄いのではなくて、コンスエラという女性のキャラクターを見事に体現していたことが凄いです。good 独身生活を謳歌しているデヴィッドと、家族の絆を何よりも大切にしているコンスエラデヴィッドにとって、コンスエラは太陽のような存在だったのかもしれません。sun 何よりも、30歳以上年上のデヴィッドを温かく包み込む母性が際立って見えました。デヴィッドにとって、コンスエラは人生観を見直させる先生のような存在でもあったかもしれません。

デヴィッドの元教え子である女性キャロライン。都合のいい時だけひょっこり現れて、一夜を共にしたら帰っていく。night そんな淡白な関係を、20年間も続けていました。何だか、キャロラインデヴィッドを本気で愛しているように見えました。彼女自身も、結婚生活に失敗しているようです。彼女なりにデヴィッドとの関係を大切にしていたのだと思います。デヴィッドが女性に求めるのは、肉体だけの淡白な関係。《都合のいい女》に徹していれば、デヴィッドとの関係を保持できる。バスルームで生理用品を発見して激怒したキャロライン。ああ、この女性も本気で恋をしているのだなぁと思いました。gawk コンスエラを愛し始めたデヴィッドの元を、何も知らずに訪れたキャロラインpresent デヴィッドの心の独白が印象的です。「彼女といると、自信家だった頃の自分を思い出す」でも、それは偽りの姿で。デヴィッドの無垢な姿を呼び覚ますのは、コンスエラの方だったのですね。think

デヴィッドの息子ケニーを演じたピーター・サースガード。『ニュースの天才』でファンになり、『フライトプラン』という好みではなかった作品でも存在感を放っていた彼ですが。今回は、どうしたことか。すっかり、しょぼくれて見えたのが淋しかったです。coldsweats02(私生活で何か苦労でもsign02)それでも、デヴィッドの親友ジョージを演じたデニス・ホッパーが印象的でした。あくまでも脇役ではあったけれど、常にデヴィッドに寄り添いアドバイスする無二の親友という感じ。gemini 〈詩人〉ということもあってか、いちいち言うことが深いです。男同士の本音トークと、核心を突いたアドバイス。とても重要なキャラクターだったと思うし。ハリウッドでは異端児扱いでアクの強いデニス・ホッパージョージを演じる。コレはコレで、なかなか重みのあるキャスティングでした。flair

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2009年1月17日 (土)

ザ・ムーン

「ザ・ムーン」
<IN THE SHADOW OF THE MOON>/製作:2007年、イギリス 100分Moon      
監督:デイヴィッド・シントン 提供:ロン・ハワード 出演:アポロ計画の宇宙飛行士たち バズ・オルドリン(11号)、マイク・コリンズ(11号)、ジム・ラヴェル(8号/13号)、デイヴ・スコット(9号/15号)、ジーン・サーナン(10号/17号)
2009.1.17 TOHOシネマズ・ポイント還元¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「それは奇跡の《宇宙》体験」

1969年から72年 12人が月に降り立った。
遥か38.4万キロの宇宙で 人類が初めて見た《奇跡》とは・・・?

===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
アメリカ合衆国が宇宙計画でソビエト連邦に後(おく)れを取っていた1960年代。ケネディ大統領の強い意志のもと、人類初の月面着陸を目指してアポロ計画が発動。全世界が注目する中、1972年までに9機のロケットが月へと飛び立ち、12人が月面を歩く結果となったが、そんな当時の状況をアポロ計画に参加した宇宙飛行士たちが振り返る。

2007年 サンダンス映画祭 ワールド・フィルム部門 観客賞受賞

他にも、たくさんの受賞歴があるようです。crown それでもって、文部科学省のお墨付き。
確かに、とても勉強になる作品でした。この時代になると、学校の授業では習いませんでした。school テレビのニュース映像や、特集番組などを見て知った出来事です。tv
とても見応えのある作品ではありますが。レビューをどうまとめたらいいのか、ちょっと迷い気味です。読み応えはないかもしれませんが、ご了承ください。

先日見た『ミーアキャット』は、野生の動物を描くというだけあって。厳密に言うと、虚構が入り混じったドキュメンタリー作品という印象でした。本作は、実際に起きた出来事を振り返って展開していく作品なので。フェイク一切なしのリアルさに溢れていました。fuji ドキュメンタリー作品には興味があるけれど、まだそんなにたくさん鑑賞できていません。「ドキュメンタリー作品は、こうあるべき」というこだわりがある訳でもないのですが。編集上、多少のフィクションが入るのは仕方ないとは理解しつつも。ドキュメンタリーには、やっぱり《リアル感》を求めたいなぁと思いました。snow マイケル・ムーア作品で言うと。『ボーリング・フォー・コロンバイン』は面白かったけれど、『華氏911』は何故だかいま一つでした。後者は、編集の仕方に工夫を凝らしただけで、ドキュメンタリーとしてはどうなんだろうと思ってしまったのですよね。bearing モキュメンタリーですが、『大統領暗殺』もイマイチのれませんでした。down これからドキュメンタリー作品を見る際に、どういう角度から捉えていくのか。その部分でも参考になりました。

本作に尽力したらしいロン・ハワード。彼の監督作品『アポロ13』は、それなりに楽しめたのと同時に。どこか物足りなかった印象もありました。(単に期待しすぎちゃっただけかも)本作の方が面白かったです。good 宇宙が舞台ともなると、映画としてではなく実際の映像の方が何倍も迫るものがあるのかもしれません。wave

それでは、本作で印象に残った部分を振り返ってみたいと思います。
アポロが月に向けて飛び立つ瞬間にも興奮しますが。次第に周りが暗くなり、やがて地球の青が姿を現したり。night 黄色いイメージの月が白くなり、クレーターが顕わになったりと。fullmoon CGではない宇宙の美しさを目にしただけで、感動してしまいました。happy01
同時に、思いました。本作で映し出された、人類が初めて外側から見た地球。現在の地球を外側から見ると、同じような姿をしているのでしょうか。coldsweats02 オゾン層の破壊、地球温暖化。氷が溶けて白い部分が少なくなっても、青の美しさは減少してしまっているのではsign02そこには、悲しい現実が待ち構えていそうな気がします。sad 地球を外側から見てどう感じたか、インタビューに答える宇宙飛行士たち。「地球はもろく見えた」と答えている人がいました。なんだか予言のようで、ちょっと印象に残りました。
『地球が静止する日』の1シーンを思い出します。地球を "our planet" と表現する人類に対して、宇宙からの使者クラトゥが言います。"Your planet?" No, it's not. 地球人が月へと飛び立つチャレンジは、エキサイティング。だけど、それは地球人が宇宙を征服するという意味ではありませんものね。think いつか火星に到達できる日も訪れるのでしょうか。宇宙を知ることができるのは嬉しいけれど。宇宙に飛び出す前に地球をもっと愛していく必要もある気が少ししました。club
また、月面を初めて見てどう感じたかというインタビューもありました。「恐怖を感じた」と答えた人がいました。静か過ぎて不気味ですよね。newmoon 惑星と恒星。月は地球人の所有物という訳でもないと思いますので、これからも愛に溢れた研究を宜しくお願い致します。heart01

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2009年1月14日 (水)

ミーアキャット

「ミーアキャット」
<THE MEERKATS>/製作:2008年、イギリス 83分Meerkats    
監督:ジェームズ・ハニーボーン 製作:ジョー・オッペンハイマー 撮影:バリー・ブリットン、マーク・ペイン・ベル ナレーション:ポール・ニューマン 吹替版ナレーション:三谷幸喜
2009.1.14 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「立ち向かえ、地上30センチの勇者たち。」

アフリカ・カラハリ砂漠の小さなヒーロー、ミーアキャット。
大きな敵にも家族の絆で立ち向かう驚きと感動の物語。

===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
熱く乾燥したアフリカの砂漠地帯に生息するミーアキャットたち。暖かい日には後ろ足と尾で立ち、お腹を温めて日光浴をする彼らは、あまりの気持ち良さについつい寝てしまうようなことも。その姿はどこかのんきで、時に人間を思わせるようでもあるが、そんな彼らは危険と隣り合わせの砂漠でどのように生きているのだろうか……。

ポール・ニューマンの渋い声と、三谷幸喜さんの穏やかな口調では、作品の雰囲気が全然変わりそうですよね。karaoke ユーモアのセンスが抜群で、頭の回転の早いイメージが強い三谷さんのナレーションが気になったのと。字幕での鑑賞だと、映像への集中力も薄れてしまいそうな気がして。ear 最初から吹替版での上映劇場に的を絞って、吹替版を鑑賞してきました。sagittarius 三谷さんのナレーションは、おふざけなしのシリアス・モードでしたが。(当たり前だって!)落ち着いてゆったりとした口調と、少し高めの声が心地良かったです。happy01

肝心の内容ですが。本作は、幼い1匹のミーアキャット《コロ》の成長を追いかけていくというものでした。snail 《コロ》を主語にして、様々な生態が描かれるのですが。これって、本当にコロだけをじっくりと撮影している訳ではないのですよねsign02インパクトのある映像を繋いで、コロの物語をフィクションとして生み出しているのよねsign02だとしたら、別にそんなスタイルにしなくても良いのではないかと。《コロ》という特定のミーアキャットを示さなくても、普通に解説を入れるだけでいいのになと思いました。catface 無粋な突っ込みで申し訳ありません。m(. ̄  ̄.)mpig でも、こんなタイプのドキュメンタリー作品って見たことがなかったので。「ふーん」と、その部分は少し冷静になっておりました。rain

Meerkats3 でもまぁ、映像そのものは申し分なしです。ミーアキャット達が姿を現す前の映像から、魅了されまくりでした。カラハリ砂漠の美しい自然。乾いた大地と、真っ青な空。流れる雲、沈む夕日、昇る朝日。cloudsunfuji 移りゆく空の姿を、早送りで流す映像の迫力に深く感動しました。ヽ(´▽`)/diamond 星の動きの早送り映像もありました。小学校の理科の授業で、プラネタリウムに通いましたが。school あれは現実のものだったのかと思うと、熱い思いが込み上げてきました。happy02 またプラネタリウムに行きたくなりました) 他にも、大きな木の上には鷲の巣があったり。house 岩かと思ったら、大きな動物の骸骨だったり。shock アフリカならではの圧倒的な映像に魅了されまくりでした。やはり、こういった映像は、映画館の大きな画面で満喫して正解でした。

ミーアキャットと言えば、ディズニー・アニメ『ライオン・キング』のティモンを思い出します。ティモンの相棒プンバは、イボイノシシでしたっけsign02カラハリ砂漠には、プンバのモデルらしき動物の姿もありました。Meerkats2 ミーアキャットって、マングース科の動物なのですね。本編中、何度もコブラに襲われそうになります。danger(そのコブラも、猛毒を持っている割には細くてきれいな姿をしていました。そこも面白かったです。)コブラがシャーっと舌を出して威嚇してくる度に。早くマングースさんを呼ばなくちゃsign03とか思ってしまったのだけれど。coldsweats02 ミーアキャットは、マングーズの仲間だったのですね。1匹では敵わなくても、仲間を集めてコブラを取り囲んでいました。噛み付いたりはしないのですが。コブラの攻撃を上手く交わしながら、みんなで睨みつけています。eye やがて、コブラは退散していきました。こんなことするんですね。本作で最も驚いたミーアキャットの生態でした。メスのミーアキャットは、一生の内に70匹近い子供を産むそうですが。三分の一程度しか生き残れないのが現実だそうです。そこにもビックリしました。flair

他の動物たちで印象に残った点を振り返ってみますと。ミーアキャットの天敵とはいえ、ライオンの赤ちゃんが本当に愛らしくって。heart04 猫大好き女としては、ネコ科の動物ライオンさんに注目せずにはいられません。cat 立派なタテガミのオスが、ゴロンゴロンと転がっている姿もツボでした。leo キリンの顔を真正面から捉えた映像も好き。草食動物って、目が横にあるから。真正面から見ると、愛嬌が倍増するんですもの。clover さて、ミーアキャット以外の動物で一番印象に残ったのは鷲でした。勿論、ミーアキャットも餌として狙われていますが。ミーアキャットを狙っていたコブラに襲い掛かり、巣まで持ち帰っている映像にはビックリしました。鷲って、何でも食べるのsign02蛇が餌になるなんて、初めて見ました。(・ω・ノ)ノ!impact翼を広げれば、軽く2メートルはあるんですものね。ひょっとしたら、ライオンさんよりも怖い存在なのかもしれません。crown

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2009年1月11日 (日)

チェ 28歳の革命

「チェ 28歳の革命」
<THE ARGENTINE>/製作:2008年、アメリカ=フランス=スペイン 132分Che28      
監督:スティーブン・ソダーバーグ 出演:ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、ジュリア・オーモンド、カタリーナ・サンディノ・モレノ、ロドリゴ・サントロ、サンディアゴ・カブレラ、ウラジミール・クルス、エルビラ・ミンゲス、ホルへ・ベルゴリア、エドガー・ラミレス
2009.1.11 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

「かつて、本気で世界を変えようとした男がいた――。」

医者であり、旅人であり、詩人であり、夫であり、父であり、そして人を愛する才能を持つ革命家。
真実の情熱に導かれ、人間愛こそが人を救うと信じ、圧政下にあった人々を大いなる愛情を持って救おうとした、世界でただ一人の男。チェ・ゲバラ。享年39歳。

===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
1955年、貧しい人々を助けようと志す若き医師のチェ・ゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)は、放浪中のメキシコでフィデル・カストロ(デミアン・ビチル)と運命的な出会いを果たす。キューバの革命を画策するカストロに共感したチェ・ゲバラは、すぐにゲリラ戦の指揮を執るようになる。

「ベニチオがゲバラを演じる作品は、いつ公開されるのsign02ベニチオ好きの同僚と、こんな会話を繰り返していたのは2年くらい前だったような気がします。彼女が東京を離れて、ベニチオ話をできる人が周囲に居ないまま時は過ぎ。ある日、ベニチオがカンヌ映画祭で主演男優賞を受賞したというニュースが耳に入りました。ear え、ゲバラ?おおおおお~っ、ついに解禁。fuji それでも、この作品はミニシアター公開なのだと決めつけておりました。蓋を開けてみたら、拡大公開するっていうじゃない。私が通う近所のシネコンも、一番広いシアターでの上映でした。何か嬉しかったな。snow

二部作ということで、「あなたは、どちらを目撃するか」みたいな宣伝をしていますが。どうせ見るなら、両方見た方がいいと思います。scissors キューバ革命は、歴史の授業で覚えたような気もするけれど。言葉を覚えさせられただけで、きちんと内容を習った記憶がありません。sweat01 そうでなくても、歴史には弱いので。もっと予習をしておいても良かったかな。二作目「39歳 別れの手紙」を観終わってからの方が、感想がまとまるかもしれない。現時点では、何だか中途半端な感想しか浮かばないのですが。それなりに振り返ってみたいと思います。

アカデミー賞を4部門受賞した『トラフィック』。監督賞を受賞したスティーブン・ソダーバーグと、助演男優賞を受賞したベニチオ・デル・トロが再びタッグを組みました。ソダーバーグ監督作品は、乗れたり乗れなかったりと、好みに波があります。『さらば、ベルリン』は、申し訳ないことに失神しまくりでしたが。sleepy 『トラフィック』は勿論のこと、ジュリア・ロバーツにアカデミー賞主演女優賞をもたらした『エリン・ブロコビッチ』など。あとは、1作目の『セックスと嘘とビデオテープ』が好きです。『トラフィック』で寡黙な色気を振りまいたベニチオ・デル・トロに一目惚れした私。lovely アカデミー賞授賞式でのタキシード姿には、余りの素敵さに卒倒しそうになりました。( Д) ゚ ゚heart04 弁護士一家で育ったというベニチオ。俳優業を目指すことに、最初は家族に反対されていたという噂です。知性と野心を兼ね備えた雰囲気がある気がして。本作を見て、ゲバラに似ているなぁと思いました。何よりも、顔がソックリです。グッズコーナーに並べられたゲバラの写真。最初は、ゲバラを演じたベニチオの写真を載せたグッズなのかと思いましたもの。見た目を真似するだけではなく、魂までゲバラに近づこうとしたのかも。入魂のパフォーマンスだったと思いました。

本作で印象的なのは、何と言ってもゲバラを演じたベニチオの存在感です。圧倒的でした。wave 歴史上の出来事であり、銃撃戦が多々映し出される作品となると。そのアクション・シーンの迫力に目がいきがちです。今回は、銃撃戦や爆破シーンの迫力よりも。ベニチオの鬼気迫る演技に魅了されまくりでした。happy02 そもそも、私がベニチオ好きであることが要因なのでしょうが。戦闘シーンでの強さよりも、それ以外の場面で。ゲバラという人間の器の大きさに感銘を受けました。その辺の人とは、志のスケールが全然違う。天性の革命家なのかもしれません。ふと気がつくと、隊員の数が増えていました。1人ずつ増える場面を詳細に描くのではなく。気がついたら大勢いたという展開。ゲバラだからこそ、このカリスマ性。shine しかも、ゲバラは喘息もちでした。苦しい呼吸と闘う姿と、凛々しく指揮を執る姿。そして、決して弱音を吐かないゲバラ。本物の男らしさ、ここにあり。rock
戦闘シーン以外で、とても印象に残った場面が2つあります。ゲバラを頼って入隊する若者は、学校にも通えない青年が多かったです。ゲバラは、闘いの合間に「読み・書き」を習得するように勧めていました。ゲバラ自身も、闘いの合間には読書に集中していました。book 1分たりとも無駄にはしないのですね。
もう1つは、医者としてのゲバラの顔を見た場面です。ゲバラは、隊員のみならず、人々の診療をしていました。hospital その中で、あるお婆さんがやって来ます。至って健康そうな彼女に、どこが悪いのかと訪ねると。どこも悪くないけど、医者を見たことが一度もないので来たと答えます。すると、ゲバラは言いました。「今日からは、私があなたの医者ですよ」と。超多忙であったに違いないゲバラが、平常心を忘れず広い心を持ち続けていたのかと思うと。感動を覚えたし、1人の人間として尊敬の念が止みませんでした。confident

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2009年1月10日 (土)

ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー

「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」
<HELLBOY II:THE GOLDEN ARMY>/製作:2008年、アメリカ 119分Hellboyga      
監督、脚本:ギレルモ・デル・トロ 原作、製作総指揮:マイク・ミニョーラ 出演:ロン・パールマン、セルマ・ブレア、ダグ・ジョーンズ、ジョン・ハート、ルーク・ゴス、アンナ・ウォルトン、ジョン・アレクサンダー、ジェームズ・ドッド、ロイ・ドートリス、ジェフリー・タンバー
2009.1.10 劇場前売り鑑賞券¥1,300にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥2,300で妥当 / 評価:4.3★/5点満点★

「地獄生まれの正義のヒーロー 魔界最強の敵に挑む!!」

生まれは地獄、使命は魔物退治。
見た目は怖いがハートは優しく、葉巻と猫とチョコバーを愛するスーパー・ヒーロー
それが、【ヘルボーイ】だ!!

===(goo映画よりストーリー紹介)===
極秘機関《BPRD》のエージェントのヘルボーイ(ロン・パールマン)は、恋人のリズ(セルマ・ブレア)や水棲人のエイブ(ダグ・ジョーンズ)と共に怪事件の捜査にあたっていた。ある夜NYのオークション会場が凶暴な怪物に襲われる事件が発生。ヘルボーイたちはなんとかこれを退治するが、人前に姿をさらしてしまう。その頃闇の世界ではヌアダ王子(ルーク・ゴス)が人間を抹殺すべく《ゴールンデン・アーミー》の復活を目論んでいた。しかし復活に必要なパーツを王女のヌアラ(アンナ・ウォルトン)が持ち出しており……。

面白かったです。o(*^▽^*)osnow 多分、私はギレルモ・デル・トロ監督が描き出す世界観とは、相性が良いのかも。前作『ヘルボーイ』は勿論のこと、『ブレイド2』や『パンズ・ラビリンス』など。奇妙で、緻密で、個性的なクリーチャー達。その造形美に釘付けになります。eye 特徴やバックボーンも魅力的。まぁ、この辺は原作にあるものかもしれないけれど。原作者のマイク・ミニョーラも深く関わっている本作。他のアメコミ・ヒーローとは、一線を画す個性が光っていると思います。shine 本作は、『ヘルボーイ』に続く第2弾です。いきなり本作を見て、世界観に入れないと困るので。前作をチェックして、まずはヘルボーイのルーツを知って欲しいと思います。paper

お気に入りポイントを振り返ってみたいと思います。まずは、《BPRD》の面々から。
ヘルボーイ、通称「レッド」。地獄生まれの彼は、まるで赤鬼のようです。尻尾と頑丈な右腕、自ら切断した角の痕。相撲レスラーとでも言いたげなヘアスタイルはさておき。catface いかついけど、愛嬌タップリの愛すべきキャラクター。apple 葉巻とチョコバーが大好きで、しかもかなりの愛猫家。happy02 彼の部屋には、猫さんが一杯。catcatcat もの凄い親近感が湧きます。本作で、彼は転機を迎えます。これからは更に選択を迫られるのでしょうが。精神的にも、成長していくんだろうな。恋人のリズは、念動発火能力を持つ。その力は、前作を遥かに凌いでいる印象。演じるのは、セルマ・ブレア。なかなか、眼力のある女優さん。eye セルマは、どちらかと言うと垂れ目なので。鋭く睨みつけたり、メソメソ落ち込んだりと。表情をクルクルと変えて、いい演技を見せてくれるので好きです。virgo 前作から、私のお気に入りは水棲人のエイブ(通称「ブルー」)。穏やかで、博識で、純粋。book 触れただけで人の過去や未来を読み取る能力を持つ。ヌアラ王女に恋をして、どうしたらいいのかとオロオロする姿が愛らしかったな。happy01 猪突猛進なレッドと対照的な、C3POみたいな動きが印象的。口調も優しくて落ち着いてるし。思わずホッとしてしまう癒し系キャラです。japanesetea それと、本作から登場するヨハン・クラウス(ジョン・アレクサンダー、ジェームズ・ドッド)も面白いキャラクターでした。「幽体離脱中に肉体を失った霊媒」という設定らしく、宇宙飛行士みたいな扮装です。エクトプラズムを放出して、様々な活躍を見せます。霊媒が捜査官だなんて。非科学的な要素と科学的な要素のブレンドが、本作の見どころでもある気もしました。cafe 生真面目なクラウスは、何かとレッドと対立しますが。クライマックスの闘いでは、面白くパワーを発揮します。rock 霊媒になってしまうまでの過去も、とても気になりました。

最大の見どころは、個性的なクリーチャー達だと思います。人類を滅亡させようと、ヌアダ王子が放った刺客。トゥース・フェアリーは、小柄で目が離れていて愛らしいけれど。凶暴で食欲旺盛です。restaurant カルシウムが大好きで、まずは歯を狙って襲い掛かる。それが《歯の妖精》と呼ばれる所以。冒頭、もの凄い数のトゥース・フェアリーが押し寄せる場面は圧巻でした。thunder ウーパールーパーと蜘蛛を足して2で割ったような姿です。この子達が売られているという《トロールの市場》の場面にもワクワク。dollar 橋渡しとなる化け物が、猫を食べようとしてムカッときたら。カナリアが苦手で、小さい鳥さんを見てビクビクする場面には笑った。(*^m^)chick 市場に逃げ込んだヌアラ王女を追い掛けてきたヌアダ王子の手下・ウィンクレッドと対決を強いられます。bomb 「ウィンク」って、アイドル・ユニットにも使われたくらい愛らしい印象なのに。当のウィンクは、巨体とゴツゴツした身体が醜い印象。右腕には頑丈な鎖が付いていて、強靭な力を発揮。punch 言葉は喋らず唸ってばかり。レッドと対決する場面では、ブツブツと文句を言っているように見えて面白かった。(。・w・。 )pig クライマックスとなる《ゴールデン・アーミー》との闘い。個人的にルックスにはピンとこなかったけど。破壊しても復元する能力と、抜群の戦闘力。軍隊としての力も凄いけど。「待て」と言われれば、嘘みたいに大人しく動きを止める。その従順さにもニヤッとしてしまいました。( ^ω^ )dog
少しだけ残念だったのは、《死の天使》の出番が1シーンだけだったこと。チラシにも載せるくらいだから、超重要なキャラなのかと思い込んでしまった。心躍るような素晴らしい姿をしているのだから。もっともっと長く見たかったです。bearing ヌアダ王子ヌアラ王女の悲劇も、ちょっと弱かった気がします。元はと言えば、この方達はエルフ族なのでしょう。人間など足元にも及ばないくらいに気高く崇高な存在のはずのエルフ。人類に失望したヌアダは、暗黒の世界へと堕ちていく。down 前半、一人でトレーニングしているヌアダの姿が映し出されます。run 元々は、生真面目な優等生なのでしょうね。その優等生っぷりが視野を狭めてしまったのかもな。と、人間の尺度で捉えるのは変かもしれないけれど。gawk ヌアダヌアラの悲劇を、更に深く掘り下げていたら。もっともっと引き込まれて、満点をつけていたかもしれません。

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2009年1月 7日 (水)

英国王 給仕人に乾杯!

「英国王 給仕人に乾杯!」
<OBSLUHOVAL JSEM ANGLICKEHO KRALE>/製作:2007年、チェコ=スロヴァキア 120分Eikokuoukyujinin      
監督、脚本:イジー・メンツェル 出演:イヴァン・バルネフ、オルドジフ・カイゼル、ユリア・イェンチ、マリアン・ラブダ、マルチン・フバ、ミラン・ラシツァ、ズザナ・フィアロヴァー、イジー・ラブス、ペトラ・フシェビーチコヴァー、ルドルフ・フルシーンスキー・Jr.
2009.1.7 レディース・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥2,500で妥当 / 評価:4.5★/5点満点★

「小は大より美しい・・・」

小さな国の給仕人が生きぬいた愛と笑いの20世紀チェコ現代史
愛と死、ドンデンがえしの人生が見たものは?

===(goo映画よりストーリー紹介)===
ヤン(オルドジフ・カイゼル/イヴァン・バルネフ)は、1963年ごろ、共産主義体制下のプラハで出獄し、ズデーテン地方の山中に向かい、廃屋でビールのジョッキを発見する…。ヤンの人生は給仕人の人生だった。田舎町のホテルのレストランでのビール注ぎの見習いから、高級娼館“チホタ荘”に、そしてプラハ最高の美しさを誇るホテル・パリで給仕の修行をする、古き良き時代。しかし1938年、ヒトラーのズデーテン侵攻でチェコスロヴァキアはドイツに占領され、その時、ヤンは自分よりも小さいズデーテンのドイツ人女性リーザ(ユリア・イェンチ)に恋をしてしまう…。

最高でした。

とても面白かったです。かなり、おススメできる作品でした。(*^ω^*)ノ彡cake
チェコスロヴァキア帝国が、建国から20年で解体し。第二次世界大戦へと突入していく、怒涛の時代を描いていました。wave ドイツ人と聞いただけで嫌悪感を表すプラハの人々、迫害されるユダヤ人、敬礼しながら闊歩するドイツ人など。時代の重みを感じさせるインパクトのある描写もありました。coldsweats02 「ナチス」とか「ヒトラー」とか、言葉は知っていても。第二次世界大戦の背景や影響など、本当は何も理解できていなかったのだなぁと実感。(゚ー゚;rain 余り予備知識を入れずに鑑賞したものだから、想像以上に歴史が勉強できて大満足でした。fuji

とは言え、タッチはあくまでもユーモラスです。映画を通じて歴史の勉強ができたと実感するのは、シリアスな社会派作品を鑑賞した時が殆どですが。この作品は、ちょっと違いました。滑稽で、愛らしくて、とても温かい。aries 思わず抱きしめたくなりました。なかなか、お目にかかれないタイプの作品だと思いました。今、思いつくのは、イタリア映画『ライフ・イズ・ビューティフル』くらいでしょうか。クスクスと笑わせられたと思ったら、歴史の重みに真剣な面持ちにさせられ。笑いあり、感動ありと、とても充実した120分でございました。good 映画の醍醐味がバランス良くナチュラルに散りばめられた秀作です。shine 観に行くことにして、本当に良かったと思いました。これからも、進んでヨーロッパ映画を鑑賞したいなぁとも。eye

主人公は、小柄な男ヤン。ちなみに、彼の姓はジーチェといい、「子供」という意味だそうです。chick 初老のヤン(オルドジフ・カイゼル)が、若い頃の自分(イヴァン・バルネフ)を思い返すという流れで、2人のヤンが交錯します。初老のヤンを演じたカイゼルさんも良かったのですが。とにかく私は、バルネフが演じた若い頃のヤンの場面が楽しくて愛おしくて。tulip ヤンの一挙手一投足から目が離せませんでした。一つ白状しますと。初めて本作のチラシを手にした時、てっきり男装した女性が奮闘する話なのかと勘違いしました。ribbon そのくらい、バルネフは小柄で愛らしいのです。中盤から、口髭を生やしていますが。ちょっと無理があると感じつつも、その違和感がいい具合に愛嬌に変化している気がしました。happy01 小柄だからなのか、給仕服も「着ている」というより「着せられている」という印象を受けました。t-shirt とにかく、母性本能をくすぐる佇まいなのですが。ヤンは、自分が小柄であることを上手く利用して、少しずつ成功を収めていきます。pouch 「生きる力」と言っては大袈裟かもしれませんが、ある意味、逞しく見えました。rock 飄々として、真剣そうに見えなくても。実は、好奇心旺盛で向上心がとても高いようです。upwardright こっそりと成功を手にしていく姿が痛快でした。もちろん、成功ばかりではなく不運にも遭遇します。
「幸運には不運が、不運には幸運が、いつもドンデン返しで待っていた。」
これは、HPの解説からの引用です。初老のヤンは、「人生はどんでん返し」という言葉を繰り返していたっけ。そうですよね、何が起きるかわからないのが人生ってもんですよね。gawk 辛い出来事があると、重々しく捉えてしまいがちですが。ヤンの足取りは、あくまでも軽快です。foot 挫けるということを知らないのですね。この軽やかさが心地良くて、寧ろ元気を分けてもらえた気分になりました。(* ̄ー ̄*)snow

歴史の重み、人生の深み。それでも、空気は軽やかで爽快。色んな部分で感銘を受けた作品ですが。もう1点、凄いと思った部分がありました。本作では、女性がポンポンと服を脱ぎます。露出度は高く、乳房が顕わになっても。どういう訳か、エロスが皆無なんです。catface エロイどころか、全てが笑いに転化していた印象でした。coldsweats01 映画を鑑賞する時は、映倫の指定に振り回されないように努めていますが。これ程に女性の裸体や男性の全裸が映し出されているのに、映倫が何も指定を付けないなんて凄いと思いました。sun 「PG-12指定」くらい付けられても不思議じゃないと思ったけれど。ユーモア溢れる温かい空気感に包まれているから、それ程にエロスは感じないということですかね。そもそも、裸がエロイというのが思い込みなのだろうな。そんなところにも、この作品の力を感じたりなんかしました。punch

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2009年1月 3日 (土)

動物農場

「動物農場」 
<ANIMAL FARM>/製作:1954年、イギリス 74分Dobutsunojo  
監督、脚本:ジョン・ハラス、ジョイ・バチュラー 原作:ジョージ・オーウェル 作画監督:ジョン・F・リード 声の出演:モーリス・デナム ナレーション:ゴードン・ヒース
2009.1.3 ミニシアター回数券¥1,330にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥2,500で妥当 / 評価:4.5★/5点満点★

歴史は繰り返す。支配する者とされる者。
その構造は変わらない、ただ・・・

「今、豚は太っていない。」

===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
荘園農場の主人であるジョーンズの残忍さと無能ぶりにうんざりした動物たちは、反旗を翻し、彼を追放しようと決意。2匹の有能な豚、スノーボールナポレオンをリーダーに、革命を成功させる。新体制を整え、「すべての動物は平等である」という理想を掲げながら、自ら農場経営に乗り出すスノーボールたちだったが……。

これは、素晴らしい。fuji 私が本作を知ったのは、『チェブラーシカ』のDVDに入っていた特典映像でした。漢字四文字だし、ひょっとして実写のドキュメンタリータッチなのかと想像していたけど。ズッシリと深く心に刻まれるドラマといった印象でした。rock 何よりも、1954年に作られた作品だという点に感動しました。eye 登場する動物たちの険しい表情は、子供が泣いてしまいそうな迫力がありますが。夢より問題提起に溢れたこの作品を、大人同士で語り合うのもまた一興かと思います。この冬休み、おススメ度ベスト1です。crown 是非ご覧になってください。

まずは、チラシの解説の一部を引用させて頂きます。
「半世紀前に公開された本作が暴きだすのは、まさに現代日本の姿。ワーキングプアの問題や格差社会の本質が見事に寓話化され、見えにくくなった現代の支配構造をあぶり出す。」
『パンダコパンダ』のような愛嬌は、最初から求めていませんでしたが。ここまで深い内容だとは思っていませんでした。coldsweats02 農場の動物たちが、反旗を翻す。flag 見るからに悪い奴ジョーンズ氏を追放して、めでたしめでたし。『地球が静止する日』では、いま一つ伝わらなかった「人類よ、驕れるなかれ」というメッセージ。それをわかり易く描いたら終わりなのかと思い込んでいました。しかし、それだけでは終わりません。寧ろ、更に状況が悪化していく流れも汲みます。

最初に立ち上がったのは、白っぽい豚スノーボール。聡明で行動力とカリスマ性に溢れた〈天性のリーダー〉といった感じ。身体の色の如く、誠実で清らかな精神も持ち合せていたように思う。ジョーンズ氏の去った後、動物たちが一丸となって農場を守っていく為にルールを制定する。農場が一番安定していたのは、スノーボールが君臨している間だけだった。革命児として同胞のように振舞う白黒混じりの豚ナポレオン。心の底では、スノーボールに嫌悪感を抱き。いつか自分がリーダーの座に取って代わろうと、虎視眈々と監視していた。人間に親犬を殺された子犬4匹を囲い、忠実な猛犬に育てる。スノーボールのアイディアを奪い取り、裏切り者として仕立て上げる。そして、犬にスノーボールを襲わせる。見事にリーダーの座を得たナポレオンは、傲慢で狡猾な王として君臨する。動物たちだけで生きていこうとするスノーボールの志を一蹴し、食べ物に困れば人間とも取引をする。ピンク色の豚スクィーラーは、右腕気取りでナポレオンの横に腰掛ける。そして、アッと言う間に農場は豚たちの支配下に。ジョーンズ氏よりも酷い振る舞いで、椅子やベッドにふんぞり返る。

革命、支配者、裏切り、そして新しい革命。時代は繰り返す。recycle 世界情勢のみならず、人間が2人以上存在する集団には、大なり小なりの衝突は起きるもの。会社であれ、クラスであれ、はたまた肉親同士など。色々な状況にも置き換えられる内容なのだと、感心しました。wave 想像以上に深く受け取れる作品でした。
この作品で描かれる〈支配者〉は、主に豚でした。pig 私は、豚さんには繊細で賢いというプラスのイメージが強いです。『ベイブ』を始めとして、愛らしく描いた作品が多いし。本作では、スノーボール以外の豚さん、特にナポレオンは醜いです。嫌悪感すら沸いてきます。annoy 支配階級の役どころを豚にした作者の意図は読めなかったし。宮崎駿氏が語る「セレブって豚のことでしょ。」(本作で言うと)という解釈にも追いつきませんでした。何故、豚にしたんだろう。gawk 自分なりに解釈してみたかったけれど、今だに掴めず。でも、3匹の豚の身体の色は、それぞれの性格を如実に現しているなと思いました。

Dobutsunojo2個性豊かな豚さん達ばかりに目がいきがちですが。私が本作で一番印象に残ったのは、馬のボクサーとロバのベンジャミンです。horse (名前を聞き間違っているかも・・・)小屋が一緒だった2人(敢えて「2人」)は、大の仲良し。gemini 冒頭、老翁の豚さんが死ぬ間際に全員を集めて演説をします。出遅れたアヒルの子(多分)が、前が見えないとオロオロしているのに気づき。心優しきボクサーは、自分の膝の上に座らせます。横には相棒ベンジャミンの姿があります。後半のドラマティクすぎる展開とは大きく違う、何とも和む場面です。spa 賢者スノーボールは、今後の為に学校のような授業を開きます。school 真面目に授業を受けるボクサーの横で居眠りしまくるベンジャミンsleepy。と、何だか天然系のベンジャミンでしたが。後半は、一変する展開がありました。本当はスノーボールのアイディアだった風車作り。横取りしたナポレオンの命令で、豚以外の動物たちは肉体労働を強いられます。ナポレオンは労働時間を決めていたようですが。誰よりも頼りになるボクサーは、時間を過ぎても懸命に作業を続けていました。もちろん、ベンジャミンも一緒に。中盤、人間の襲来で、ボクサーは足を負傷します。それでも、変わらずに身を粉にして働くボクサー。無理が祟り、土砂降りのある夜、ボクサーは大怪我をします。rain 一命は取り留めたものの、ナポレオンが取った対応とは・・・。ボクサーに降りかかる悲劇を起爆剤に、ベンジャミンの咆哮が轟くラストは圧巻でした。今までは、ボクサーに甘えっ放しだったベンジャミンが。誰よりも強く逞しく成長していくかのように見えた後半。何だか、『ロード・オブ・ザ・リング』のホビット2人(特にピピン)を思い出してグッときました。weep

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永遠のこどもたち

「永遠のこどもたち」 
<El Orfanato>/製作:2007年、スペイン=メキシコ 108分Eienkodomo  
監督:J.A. バヨナ 脚本:セルヒオ・G・サンチェス 製作総指揮:ギレルモ・デル・トロ 出演:べレン・ルエダ、ジェラディン・チャップリン、フェルナンド・カヨ、ロジェール・プリンセプ、マベル・リベラ、モンセラット・カルージャ、アンドレス・ヘルトルディス、エドガー・ヴィヴァール
2009.1.3 ミニシアター回数券¥1,330にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥2,300で妥当 / 評価:4.3★/5点満点★

「愛を信じたら、本物の光が見える。」

あなたの心に潜む 魂の声が、聞こえてくる
運命を信じる人に贈る本格スピリチュアル映画――

===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
孤児院で育ったラウラ(ベレン・ルエダ)は、長らく閉鎖されていたその孤児院を買い取り、障害を持つ子どもたちのホームとして再建しようと夫のカルロス(フェルナンド・カヨ)、息子のシモン(ロジェール・プリンセプ)とともに移り住んでいた。だが、シモンは遊び相手のいない寂しさから空想上の友だちを作って遊ぶようになり、その姿にラウラは不安を覚える。そして入園希望者を集めたパーティーの日、シモンはこつ然と姿を消してしまい……。

この作品がDVDリリースされたら、レンタル店では〈ホラー〉コーナーに並べられると思うけど。cd 私の中では、心揺さぶる感動のドラマでございました。。゜゜(´□`。)°゜。sprinkle 私みたいに個性的な?受け取り方をする人間には、レンタル店で一人では探せないタイプの作品。こういうジャンル分けが難しい作品に出逢うと、ニンマリしてしまいます。smile (いっそのこと、五十音順に並べて欲しい) さて、感動ポイントを振り返ってみようと思うのですが。ちょいと後半に触れてしまうかもしれません。これから鑑賞予定の方は、作品をご覧になってから読んで頂いた方が無難かもしれませんので。ヨロシクお願いいたします。

ラウラ、37歳。(ナイスバディだけど、もう少し年齢が上にに見えるっすcatface)孤児院で育ったラウラが、結婚して7歳の息子の母となっている。家族3人揃って、古いけど大きな屋敷で暮らし始める。house 一見、誰もが羨む幸せのかたち。heart01 勿論、ここまでくるには平坦な道のりではなかった。typhoon シモンは養子で、持病があった。医師であるカルロスの指示の下、毎日薬を服用しなければならない。hospital 息子を気遣い、買い取った屋敷。海に囲まれ、空気もおいしそう。snow シモンの療養にもピッタリな屋敷は、ラウラが過ごした孤児院の跡地。懐かしい空気が優しく包まれたのも束の間。ベニグナという謎の老女が現われてから、不可思議な現象が起こり始める。shock
感動モードは、シモンが失踪してからなのだけど。感涙のラストになだれ込む前に、シモンを探し出そうと発狂寸前のラウラの姿に切なくなってしまいました。weep 半年が経ち、カルロスは諦めかけても。ラウラは、シモンはまだ生きていると信じて暴走します。dash とても痛々しく感じるのと同時に、母としての強さに感動を覚えてしまうのです。crying 仕事をしている時など、男性の冷静沈着さには絶対に敵わないと思ってしまうのですが。こういう場面では、女性の方が精神的に強いのですね。punch 感情の起伏が激しい、それは情けが深いから。情の深さ故の温かさと逞しさ。sun それに、シモンは養子でした。以前、飲み会でふとした話題から若い女子が「自分の子供じゃなくても愛せるのか」と何気なく発言したことがあるのですが。血の繋がりなんて、関係ないものなのですね。ラウラシモンの間には、血よりも深い絆があり愛情がある。heart それが母と子なんですね。ラウラが37歳という設定なので、同世代の女としてはグッときてしまいました。(ノ_≦。)cancer もう、これだけでウルウルしてしまいました。

ラストについては、全部書く訳にはいきませんが。ng 一見、ショッキングだけれど。私には、清々しい感動が押し寄せました。(´;ω;`)wave 作品中、シモンが読んでいる本は『ピーターパン』。book 「永遠のこどもたち」というタイトルが上手く溶け合う美しいラストでした。ラウラの扮装には、そんな意味があったのですね。t-shirt チラシを何度も眺めているのに、想像がつきませんでした。人によっては受け入れ難い展開かもしれませんが。怖いようで切ない雰囲気は、今回プロデューサーを務めたギレルモ・デル・トロの作品を彷彿とさせます。『デビルズ・バックボーン』と『パンズ・ラビリンス』を足して2で割った感じが。two 後半、ラウラが少しずつ真実に迫っていく展開は残酷な部分もありました。好きになれない方もいらっしゃるかもしれません。でも、宝探しゲームを辿ったラウラ。願いは叶えられたと思います。同時に、シモンの願いも。私には、ハッピーエンドに映りました。bell ラストのカルロスの優しい笑顔。あれだけ霊の存在を否定していたカルロスが、愛しい人の魂を感じ取った瞬間なのではないでしょうか。

う~ん、これ以上書くのは止めておこう。全体的には、感動のドラマといった印象でしたが。随所に、これはホラーなのかもと思わせる場面がババンと映し出されます。人気のないはずの屋敷で、倉庫で、はたまた海辺の洞窟で。不可思議な現象が起こる場面では、素直に飛び上がってしまったし。shadow 老女ベニグナが車に轢かれて、もの凄い形相を見せるのでビックリしました。∑(゚∇゚|||)thunder 『ミラーズ』の妹ちゃんの惨殺死体が鮮明に浮かんでしまいました。ι(´Д`υ)sweat01
それと、オープニングが秀逸です。子供たちの手がビリビリと紙を破き、その中からタイトルバックが覗く。最初は1人の手だったけど、一番最後は複数の手でした。paper 優しい伏線だったようにも感じられて、ツボでした。それと、冒頭にも登場する子供達の遊び。「だるまさんが転んだ」とソックリでした。作品中、ラウラが回顧するのに重要な遊びですが。私自身も、子供の頃は近所の仲間と外で駆け回っていまして。shoe 「だるまさんが転んだ」も、よくやったんですよ。懐かしいなぁ。個人的にも、ノスタルジックに浸れる作風が堪りませんでした。happy02

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2009年1月 2日 (金)

日本インターネット映画大賞【日本映画】

続きまして【日本映画】部門です~。コメント内では、敬称略にて俳優さん達を語っています。あしからず~。

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「トウキョウソナタ」  5  点
  「ぐるりのこと。」   5 点
  「おくりびと」   3 点
  「闇の子供たち」   3 点
  「歩いても 歩いても」   3 点
  「秘密結社 鷹の爪 THE MOVIEⅡ~私を愛した黒烏龍茶~」   2 点
  「アフタースクール」   2 点
  「おろち」   1 点
  「           」    点
  「           」    点
【コメント】
「トウキョウソナタ」では家族というものを、「ぐるりのこと。」では夫婦というものを。改めて自分なりに考えさせられました。今の私には、映画で描かれる家族の姿に興味が湧くみたいです。

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【監督賞】              作品名
   [黒澤清] (「トウキョウソナタ」
【コメント】
ある家族の崩壊と緩やかな再生。1つずつ少しずつ、前を向いて歩き出したという印象を受けました。1歩ずつという緩やかさがリアル。その感覚が心地良かったです。今までは、ホラーの旗手だと思っていた黒澤監督から、こんな感覚を味あわせて頂けるとは!

【主演男優賞】
   [江口洋介] (「闇の子供たち」
【コメント】
清潔感溢れる爽やかなイメージの強い江口洋介。イメージを維持することよりも、俳優としてチャレンジすることを選んだ姿勢が男らしいです。半分以上がタイ語のセリフという難しい役どころでしたし、私は心から称えたいです。

【主演女優賞】
   [小泉今日子] (「グーグーだって猫である」
【コメント】
「トウキョウソナタ」のお母さん役も、もちろん印象的でしたが。個人的には、本作の穏やかな口調に癒されました。母親役ではないのに、どこか母性を感じる存在感だったように思います。

【助演男優賞】
   [國村隼] (「パコと魔法の絵本」
【コメント】
奇抜なキャラクターで溢れ返っている作品でしたが。私は、誰よりも國村隼のキャラクターが光っていたと思います。原型を留めていないし、ジュディ・オングのように歌ったりと強烈ですが。どこか温かさが滲み出ていました。

【助演女優賞】
   [樹木希林] (「歩いても 歩いても」
【コメント】
コメントするのもおこがましいくらい、異彩を放っていました。母親とは、家族の中では絶大な存在感を占めているものなのですね。今更ながら、母親の存在の偉大さを噛み締めてしまいました。

【新人賞】
   [井之脇海] (「トウキョウソナタ」
【コメント】
目線だけで何かを語れる不思議な存在感でした。今後の活躍がとても楽しみです。

【音楽賞】
  「おろち」
【コメント】
何よりも主題歌が素晴らしかったです。映画の内容にピッタリと合った歌詞、柴田淳の澄んだ歌声。とても余韻の残る音楽でした。

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【勝手に○×賞】
   [10代有望株大賞] (谷村美月 「魍魎の匣」 「リアル鬼ごっこ」 「おろち」
【コメント】スポーツ界でも10代の躍進が目覚しい今日この頃。10代の俳優でも活躍している方が多いですが、私のイチオシは谷村美月。2008年も独特の存在感で光っていました。

   [ベスト・アンサンブル賞] (「アフタースクール」
【コメント】登場人物によって、少しずつ観点が違う。珍しいスタイルではありませんが、この作品の面白さは多くの人を魅了したと思います。緻密で、愉快で、最高でした。メインのキャスト3人も、適材適所。とても楽しめました。

   [美術賞] (「おろち」
【コメント】
音楽も女優さん達も素敵でしたが。この作品に華を添えていたのは、何と言っても美術だと思います。キャラクター毎にこだわった衣装やメイクが、どろどろしたストーリーを明るく彩っていました。

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日本インターネット映画大賞【外国映画】

日本インターネット映画大賞さんから、お誘いを受けました。今年も参加したいと思います。2008年を振り返ってまとめた記事を鑑みて、私なりに仕上げてみました。こんな感じで、いかがでしょうか。まずは【外国映画】部門からです。

【作品賞】(5本以上10本まで)
  「イースタン・プロミス」   5 点
  「その土曜日、7時58分」   5 点
  「デッド・サイレンス」   3 点
  「ホット・ファズ 俺たちスーパー・ポリスメン!」   3 点
  「モンゴル」   3 点
  「アメリカン・ギャングスター」   2 点
  「トロピック・サンダー 史上最低の作戦」   2 点
  「フィクサー」   2 点
  「JUNO ジュノ」   2 点
  「ゼア・ウィルビー・ブラッド」   2 点
【コメント】
今年は、1つだけ突き抜けてお気に入りという感じでもなく。平均的に、好きだった10本に絞ってみました。

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【監督賞】              作品名
   [シドニー・ルメット] (「その土曜日、7時58分」
【コメント】
1924年生まれのルメットさんが、これ程にクオリティの高い作品を仕上げたことに感動しました。作品自体も最高なのですが、ルメット監督の力量も健在ぶりも素晴らしいと思います。映画そのものを楽しむだけに留まらず、たくさん元気を分けてもらいました。

【主演男優賞】
   [ヒース・レジャー] (「ダークナイト」
【コメント】
2008年1月、ヒース・レジャー急死のニュースが世界を激震。だから挙げるのではなくて、ヒースのパフォーマンスに鳥肌が立つ思いでした。ジャック・ニコルソンが演じたジョーカー像を、いとも簡単に消し去ってしまう程でした。心よりご冥福をお祈り致します。

【主演女優賞】
   [チョン・ドヨン] (「シークレット・サンシャイン」
【コメント】
この作品を見た方が少ないのですが、素晴らしい演技でした。他のお気に入りの女優さんを押しのけて、2008年最も心を掴まれました。もしも自分が彼女だったら、どうするか。イメージせずにはいられない、リアルな演技でした。

【助演男優賞】
   [ジョシュ・ブローリン] (「アメリカン・ギャングスター」
【コメント】
「ダークナイト」のゲイリー・オールドマンと迷ったのですが。2008年は、ジョシュ・ブローリンの躍進にウットリしました。いかつい面持ちでいて、どこかセクシーな存在感が素敵です。「ノーカントリー」「告発のとき」でも異彩を放っていました。


【助演女優賞】
   [ジョアン・アレン] (「デス・レース」
【コメント】
元々は、優しいお母さんや凛とした知的な女性など。思わず憧れてしまうキャラが似合う女優さんとして、お気に入りの一人でした。痛快B級アクションが似合うかどうかと余計な心配もしたけれど。鋭い存在感が光っていたと思います。

【新人賞】
   [デーグ・フェア] (「ハロウィン」
【コメント】
本当だったら「つぐない」のシアーシャ・ローナンを挙げるのが妥当なのかもしれません。でも、私は敢えてこの選択。得体の知れないホラー「ハロウィン」を、ドラマティックに肉付けしたのは。監督の力量+デーグ君の存在感だったと思います。「ハンコック」にも、いじめっ子役で登場していましたね。

【音楽賞】
  「つぐない」
【コメント】
音楽が印象に残った作品は、たくさんあります。オリジナル曲は勿論のこと、誰もが知っている曲を上手い具合に挿入していたり。「ノーカントリー」のように、敢えて音楽を排除して生活音のみの進行もあったり。私は、「つぐない」で使用されたタイプライターの音を曲として仕上げたアプローチに感銘を受けました。

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【勝手に○×賞】
   [予想外の結末大賞] (「ミスト」
【コメント】映画ブロガーさんの間で、2008年最も盛り上がった作品だと思います。救いはありませんが、こんな顛末は予想外でした。これもまた映画鑑賞の醍醐味だと再認識しました。

   [最恐キャラクター賞] (ジョーカー by ヒース・レジャー 「ダークナイト」
【コメント】ホラー映画を数多く見ている私が、2008年最も恐怖したキャラクターがジョーカー。一瞬たりとも隙を見せない不敵さ、あの高笑い。初夢に出てこなくて本当に良かったです。

   [リメイク大賞] (「ハロウィン」
【コメント】2008年も、たくさんの作品がリメイクされました。アプローチを変え過ぎて失敗する場合も多々あると思いますが。得体の知れない恐怖に満ちていた前作とは違い、本作は怪物ブギーマンの過去を炙り出すことでドラマティックに仕上がっていました。とても興味深いホラー映画となりました。


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2009年1月 1日 (木)

アンダーカヴァー

「アンダーカヴァー」
<WE OWN THE NIGHT>/製作:2007年、アメリカ 117分 PG-12指定Undercover        
監督、脚本:ジェームズ・グレイ 出演:ホアキン・フェニックス、マーク・ウォールバーグ、ロバート・デュバル、エヴァ・メンデス、アントニー・コローネ、モニ・モシュノフ、アレックス・ヴィードフ、トニー・ムサンテ、ドミニク・コロン、ダニー・ホック、オレッグ・タクタロフ、クレイグ・ウォーカー
2009.1.1 映画サービス・デイ¥1,000にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★

エリート警官として日の当たる道を行く兄、アウトローとして裏社会に生きる弟。

兄弟の運命は、一発の銃弾で動いた。

===(goo映画よりストーリー紹介)===
1988年のニューヨーク。名の知れたナイトクラブのマネージャーとして働くボビー(ホアキン・フェニックス)は、名字も変え自分が警官一家の出である事を隠してきた。オーナーとの関係も良好なボビーだったが、そのオーナーの甥に麻薬取締班が目をつける。それを指揮するのはボビーの実兄のジョゼフ(マーク・ウォールバーグ)と父のバート(ロバート・デュバル)。彼らはボビーに協力を求めるが、ボビーは申し出を断る。しかしジョゼフが撃たれ、父にも危険が迫り、ボビーはどちらの側につくか決断を迫られる。

チラシを入手しないままに公開が始まってしまった本作。各シネコンで上映すると思ったら、公開規模が小さくてビックリ仰天。coldsweats02 私には、なかなか豪華なイメージがあるのに、どうしてだsign02 以前、衛星放送の映画番組で、この作品を大々的に紹介していました。tv 日本語タイトルが決まる前の紹介だったので、この作品がソレだと気づくのに時間がかかってしまいましたが。watch 世間一般的に話題にならなくても、評判が良い印象でした。実際に見た私の感想としては、かなり魅せられた1本でした。( ̄ー+ ̄)good

麻薬だ、捜査だ、なんて出てくると。イメージするのは、派手な銃撃戦が売りのエンタメ作品です。でも、この作品はイメージするよりも地味なタッチでした。mist 銃撃戦やカーチェイスはあれど、一番グッとくるのは登場人物の心理描写でした。Σ(・ω・ノ)ノ!thunder
警官として輝かしいキャリアを誇る父バート。長男のジョゼフは、父の歩んだ道をピッタリとなぞるエリート警官。次男のボビーは、警官一家の道を辿らず、裏の世界で成功を収める。私は、ふと『その土曜日、7時58分』を思い出しました。内容は違うし、あちらに待ち構えるのは悲劇でした。crying 本作は、悲劇的な出来事はあれど、どちらかと言うとハッピーエンドにも見えましたが。clover 《父と息子》そして《兄と弟》という2つの対極に、妙にハラハラしてしまって。sad 出来のいい兄も、実は少なからず弟の奔放な生き方を羨んでいたりとか。主人公の恋人は一見《ビッチ》風な佇まいながらに、ピタリと寄り添い支えている印象だったりとか。個人的に、色々と共通項が思い浮かびました。数年後に見ると、また違うかもしれないけど。最近は、映画を見る時に【家族】の描き方に注目する傾向にあるみたいです。(無意識なんですけど)eye 派手さは無くとも、俳優陣の微妙な表情1つ1つから、各キャラクターの心情がジワジワと伝わってくる作品でした。(゚д゚;)fuji その雰囲気に技を感じます。wrench

ボビーを演じるのは、ホアキン・フェニックス。この作品は、人生の転機を激しく迎えたボビーを捉えているという感じです。wave 私には、ボビーの表情が一番重要なポイントでした。flair まず、兄ジョゼフが撃たれて重体になる辺りから、少しずつ表情に陰が帯びてきます。newmoon 私は、ホアキンが悲しそうにしている時の瞳にグッときてしまうんですよね。弱々しさを覗かせる時のホアキンは絶品。考え過ぎだけど、兄リバーの死がチラついて見えてしまう。ホアキンが気になりだしたのは、ニコール・キッドマン主演の『誘う女』からで。アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた『グラディエーター』の演技も良かったけれど。一番好きなのは、『クイルズ』で苦悩する神父の演技です。shine 休業?引退?音楽活動に専念するというニュースは淋しい限りです。ジョゼフを演じるのは、マーク・ウォールバーグ。出番は少ない印象でしたが、『ディパーテッド』以来、凛々しい警官の役がピタリとはまります。死語で表現すると、ソース顔というよりはサッパリおしょう油顔だと思うのですが。眉間にシワをギュッと寄せた時の力強い表情は印象深いです。本作では、メソメソした表情のホアキンと対照的で実に面白い。( ̄ー+ ̄)gemini オヤジ好きの私としては、父バートを演じたロバート・デュバルに触れない訳にはいきません。出番は少なくとも、力強さと温かさを併せ持つ存在感に魅了されます。『地獄の黙示録』のような秀作を始め、B級作品であれ何であれ。少ない登場でも、作品全体をギュッと締める術を知っているというか。本当に頼もしい俳優さんの1人です。lovely

私が本作で一番気になったのは、ジェームズ・グレイ監督その人。脚本も執筆してしまうというだけで、尊敬の眼差しなのに。pencil この作品は、監督作まだ3作目なのですね!( Д) ゚ ゚three しかも、1969年生まれだなんて。自分と年齢も近い人が、これだけ魅力的な映画を作ってしまうなんて驚きです。Σ( ̄ロ ̄lll)impact 確かに、前作『裏切り者』はレンタル・ビデオ鑑賞で済ませてしまったことを激しく後悔したんです。(;;;´Д`)ゝsweat01 (1作目の『リトル・オデッサ』は、未見なので要チェック) ホアキン・フェニックスマーク・ウォールバーグは、『裏切り者』でも主演してました。組むのは2度目なのか。two 確かな信頼関係を築いているのだなと感心しました。

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1月に観たい映画メモ・メモ

Photo_2 明けましておめでとうございます。

2009年もどうぞヨロシクお願い致します。

早いもので、新しい年がスタートしてしまいました。dash 今年も、映画鑑賞&ブログ運営に励んでいきたいと思います。
と、前向きな発言をしておいて何ですが。2月の頭に、試験を受けることになっておりまして。pencil 直前1~2週間前は、一応お勉強の方に専念したいのです。ブログ運営は、お休みをしようかと思っております。spa 後日、映画の感想をまとめてアップするかもしれませんし。12月もそうだったけど、ブロガーの皆様の元にコチラから伺う余裕もなくなってしまうかもしれません。crying 今月は、ちょいと味気のない運営になってしまいそうですが。riceball 今後とも色々とヨロシクお願い致します。(。・ω・)ノ゙ notes

★前月公開された作品★

『永遠のこどもたち』 (12/20公開)

『動物農場』 (12/20公開)

★今月公開の確実に観たい作品★

『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』 (1/9公開)
『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ監督最新作。ダークな世界観は相変わらずのようですが、今回はどちらかと言うとコミカルな味わいを楽しめそうです。shadow 前作を見たのが最近なので、すんなり入っていけそう。

『チェ 28歳の革命』 (1/10公開)
チェ・ゲバラを演じたベニチオ・デル・トロが、カンヌ映画祭で主演男優賞を受賞した話題作。crown 2部作なんですな。元から好きな俳優さんなので、話題性がなくても必ず鑑賞するつもりでいました。ようやく解禁っす。door 公開規模も大きいみたいで何より。

『007/慰めの報酬』 (1/24公開)
プロの方の評判は、それ程でもなく無難な仕上がりのようですが。スマステーションで吾郎ちゃんが酔狂しているのを見て、ああ見たいなと思いました。happy01ダニエルさんも素敵です。

『エレジー』 (1/24公開)
ペネロペも体当たり演技みたいですが、ベン・キングスレーが年老いたジゴロを演じるという噂が新鮮で。eye 是非、見てみたいと思いました。アカデミー賞にも絡んできそうな香りがプンプンします。bud

『マンマ・ミーア!』 (1/30公開)
ABBAの大ヒットナンバーって、よく耳にしますよね。ear ミュージカルは基本的に好きなので、是非見てみたい。ところで、ピアース・ブロスナンの歌唱力が微妙というのは本当なのでしょうか。要チェックですねん。note

『チェ 39歳 別れの手紙』 (1/31公開)

★余裕があれば是非観てみたい作品★

『英国王 給仕人に乾杯!』 (12/20公開)
これ、面白そうです。気になり出すのが遅いって・・・。snail チェコの映画ってアニメしか見たことがないので、興味津々。dog

『アンダーカヴァー』 (12/27公開)
『裏切り者』のジェームズ・グレイ監督が、再びホアキン・フェニックス&マーク・ウォールバーグを起用した硬派な作品。rock なるべく鑑賞したいな。

『ミーアキャット』 (1/10公開)
ミーアキャットって、もともと気になる動物さんでした。cat 予告編も、とても愛らしいもので。劇場では温かい笑い声が上がっていた程です。

『ザ・ムーン』 (1/16公開)
ドキュメンタリー作品は数あれど、かなり気になる内容でございます。『ウォーリー』の宇宙の場面でも興奮したけど、こちらは実写ですもの。moon1 是非、見てみたいです。

『ヘルライド』 (1/17公開)
B級万歳sign03チックなムードがたまりません。アッと言う間に公開が終わってしまいそうな気もするので、見るなら早目にですわ。catface

『レボリューショリー・ロード/燃え尽きるまで』 (1/24公開)
実は、内容には余り興味が湧きません。『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞を受賞したサム・メンデス監督作品ということで。good 見てみたい気もします。

『誰も守ってくれない Nobody to watch over me (1/24公開)
シリアスな佐藤浩市が帰ってきたぁぁぁ。run というノリで興味を持ったのだけれど。どうやら、モントリオール映画祭で脚本賞を受賞したみたいですね。フジテレビのドラマと連携するということで、最初はそんなに好きな雰囲気ではないと思ったけれど。俄然、興味が湧きました。

★まとめ★

本当は気になる作品がもっとたくさんあります。とてもじゃないけど、全部は観に行けません。せめて、ここで羅列してみたいと思います。
『悪夢探偵2』 『パリ』 『チェコ人形アニメの巨匠たち』 『猫ラーメン大将』 『感染列島』『戦場のレクイエム』 『ホルテンさんのはじめての冒険』 『キャラメル』
実は『劇場版ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!』も気になります。妖怪好きなもので。でも、テレビで早くに放送してくれると思うので、それを待ちます。tv
そして、1月に公開される作品で、どれよりも気になるのが園子温監督の新作『愛のむきだし』 どうしたら、そんなに斬新なアイディアを思いつくの。impact めっちゃ気になるーーーΣ(゚□゚(゚□゚*)typhoon
私なんかは絶対に観ないといけないと思うのだけれど。237分という脅威の尺は腰にきそうなので遠慮します。hospital 以前、腰を痛めたことがあるので怖いっす)ちょっと試験と重なる時期もバッドタイミングだし。ゴメンなさいーーー、でも目ン玉ひんむいて注目していますです。キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!thunder

最後に、今年のプチ抱負。

◎映画鑑賞とブログ運営に励むのにゃcat

◎取り合えず、試験も頑張るのにゃ。不合格だったら、また受験してみるのにゃ。cat

◎12月に流行した嫌な言葉「派遣切り」。派遣社員の自分としては気になるけれど、切られたら切られたで真正面から受けとめますのにゃ。cat

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