96時間
「96時間」
<TAKEN>/製作:2008年、フランス 93分 PG-12指定
監督:ピエール・モレル 製作:リュック・ベッソン 出演:リーアム・ニーソン、ファムケ・ヤンセン、マギー・グレイス、リーランド・オーサー、ジョン・グライス、デヴィッド・ウォーショフスキー、ケイティ・キャシディ、ホリー・ヴァランス
2009.7.9 試写会¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,800で妥当 / 評価:3.8★/5点満点★
「父の愛が、パリの街を暴走する。」
お前が何者なのかは知らない。何が目的なのかもわからない。
身代金を望んでいるなら 言っておくが、金はない。
だが、俺は闇のキャリアで見につけた特殊な能力がある。
お前らが恐れる能力だ。娘を返すなら、見逃してやる。
だが返さないなら お前を捜し、お前を追いつめ そしてお前を殺す。
===(シネマトゥデイよりストーリー紹介)===
17歳のアメリカ人少女キム(マギー・グレイス)が、初めての海外旅行で訪れたパリで何者かに誘拐される。その事件のさなかにキムと携帯電話で話していた父ブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)は、自らの手で犯人たちから娘を奪還しようと決意。アルバニア系の人身売買組織だと判明した犯人一味のもとへ単身で乗り込む。
原題は「TAKEN」。タイムリミットの「96時間」をタイトルにしているのは、日本とドイツだけだそうです。
主演は、リーアム・ニーソン。個人的には、大好きなオジサマ俳優の一人です。
彼の代表作と言えば、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた『シンドラーのリスト』が挙げられる事が多いみたいですが。誰でも知っている作品を挙げるとすれば『スターウォーズ エピソードⅠ ファントム・メナス』ではないかしら。一番新しい情報としては、今年アカデミー賞が外国語映画賞に輝いた『おくりびと』のプレゼンターをした俳優という点。
何気に、日本のテレビに何度も映っていました。![]()
私にとっては、公開が待ち遠しい作品の一つでしたが。世間一般的には、地味な作品だと思われそうです。
しかし、全米ではスマッシュ・ヒットを記録したそうです。娘を救う為に父親が奔走するというだけでは、そんなに珍しくないかもしれないけれど。本作のポイントは、主人公のミルズがプロフェッショナルであるということ。
一線は退いたようだけど、卓越したスキルを身につけています。作品中、何の職業だったのかハッキリと明言されていない印象を受けました。(予告編では「元CIA捜査官」、チラシには「政府の元工作員」と記載されていますが、本編中では娘は知らないという設定でした)家族にすら秘密を貫いて、国の為に身体を張っていたミルズ。男臭くて孤独な香りのするオジサマ像にウットリ。
娘を想う余り、気に掛け過ぎて上手くいかない様子は普通のお父さんと変わらないけれど。娘から掛かってきたSOSの電話を受けながら、もの凄い冷静さで仕事モードに切り替わる姿には引き込まれました。
「娘を助けるためなら、エッフェル塔でも壊してみせる」娘の命を守る為だったら、何だってするミルズ。
その勢いは誰にも止められず、悪人とは言え、人の命を奪うことすら厭わない。正当化しきれない行為もありましたが、ストーリー展開のテンポは良いと思います。
これが愛する恋人の為という設定だったら、ちょっと冷静に傍観してしまいそうだけど。離れ離れを強いられた娘を大切に想う父親の愛情がベースになっていると。少し見方が変わってきます。![]()
アクション・シーンにもドキドキするけど。96時間というタイムリミットがあり、それに間に合わせる為に迅速で正確な対応をするミルズがカッコ良くて。
本当は、もうちょっと子離れして、新しいパートナー探しにも精を出してみてはいかがですか
と言いたくなったけど。まだまだ彼には、娘だけが恋人のようでした。
ちょっと可哀相に映ってしまうんだよなぁ、少し痛々しくも感じられて。
不器用なんですねぇ、そこがまた魅力的に映ったりするから困ってしまいます。![]()
本作のメインは、娘を救う為に右往左往するミルズの勇姿なのだけれど。
違う見方でも楽しみました。ミルズの職業だけでなく、過去についても余りクッキリと描かれていない印象を受けます。会話の端々から、仕事に忠実すぎて妻に去られた悲しい過去が覗きます。しかも、元妻のレノーア(ファムケ・ヤンセン)は超セレブなオヤジと再婚したみたいです。
この新しいダンナ様のキャラクターは、よくわからないけれど。過去に何があったにせよ、レノーアの言動はいちいち鼻についてしまったな。
娘の誕生日パーティーにプレゼントを持って現れたミルズを追い返そうとしたり。
新しいダンナの超ゴージャスなプレゼント(1頭の馬だぜ、馬
)を目にして小さくなったミルズを、上から見下ろす表情をしたり。
ケンカ両成敗という意識が大切だと思っているので、一方的にレノーアを悪く言うつもりもないけど。出番は少ないのに、何か好きになれない女性でした。
ファムケ・ヤンセン、顔がシワシワでビックリ。∑(=゚ω゚=;)
随分と老けてしまったのですねぇ。『X-メン ファイナル ディシジョン』の時からメイクに少し不自然さを感じてはいたのだけど。
今回は、すっぴんで挑んでいるっぽかったので。老けが顕わになり、美女には美女の苦労があるんだろうなと勝手に想像してしまいました。
それでもって、娘キムは17歳ながらに2人の関係に気を遣っているように感じました。旅行の許可を得る為に嘘をついたのは良くないけれど。
未だに父を許そうとしない母の苛立ちを察知しつつ、微妙な両親の間を行ったり来たりして。
父にも努めて優しく接していたように見えました。とってもいい子なんだけど、個人的に顔が好みではなくて。(;´▽`A``
ゴメンなさい、どこか入り込めない私もいました。
そうは言っても、無駄を省いてサクッと93分にまとまっている点が良かったな。
予想できない程に機転の効くミルズ、身長の高いニーソンが身体を張ったアクション、96時間という制限時間つき。色々な利点が上手くミックスされて、ハラハラどきどき楽しむことができました。(≧m≦)
そもそも、最初は地味なイメージを持たれる作品だと思うので。軽い気持ちで見ると、想像以上に楽しめる方が多いかもしれません。暑い夏にピッタリの快作として、おススメしておきたいと思います。
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コメント
いやぁ最高に良かった!
おやじ強すぎ!(笑)でも単に格闘バカなんじゃなくてインテリジェンスも併せ持ったプロフェッショナルだって裏づけがあるからこそ余計に格好いいですよね。
「お前もさらわれる…」物凄いつらい台詞をプロに徹して言う、それも全ては娘のため。
アクションももはや暴走してるんだけど、このぐらい突き抜けてくれないと映画じゃないですよ。最近へっぽこ操り人形ワイヤーアクションばっかりだから、久々にスカッとしました♪
投稿: KLY | 2009年8月27日 (木) 22:28
KLYさま
TB&コメントありがとうございます。
>「お前もさらわれる…」物凄いつらい台詞をプロに徹して言う、それも全ては娘のため。
そうそう、このプロ意識が素晴らしかったです。
娘捜索の第一歩がコレでしたからね、観ているコチラはグイグイ引き込まれるってーもんです。
先程、KLYさんのところに残したコメントのお返事を拝見してビックリ。

実は私も、ニーソンの演じたキャラクターで一番好きなのが『SWファントム・メナス』のクワイ・ガン・ジンです。長髪の男性にはピンとこないけど、ニーソンならいいかって感じで。o(*^▽^*)o
SWって映画には余り興味ない人も観に行くじゃないすか。周囲で「師匠のオジサマがいいのよ~」って、散々言ってみたけど。オジサマ好きの子がいなくて、淋しい思いをしてたのですー
『バットマン・ビギンズ』の登場も良かったかな。後半、ギョッとさせられはしたけど。ああいう「お師匠」的なキャラがはまる方だなって。
投稿: となひょう | 2009年8月28日 (金) 20:04