蟹工船
「蟹工船」
製作:2009年、日本 109分
監督、脚本:SABU 原作:小林多喜二 出演:松田龍平、西島秀俊、高良健吾、新井浩文、柄本時生、木下隆行、木本武宏、三浦誠巳、利重剛、清水優、滝藤賢一、山本浩司、高谷基史、手塚とおる、皆川猿時、矢島健一、中村靖日、でんでん、菅田俊、大杉蓮
2009.7.4 MOVIXポイント還元¥0にて鑑賞
隣の評論家はいくら?→¥1,300で妥当 / 評価:3.5★/5点満点★
「反 撃 。」
支配する者と支配される者
果てなき欲望と絶望の激突!!
===(goo映画よりストーリー紹介)===
カムチャッカ沖。蟹を缶詰に加工する蟹工船・博光丸の船内では、出稼ぎ労働者たちが安い賃金で過酷な労働を強いられていた。少しでも手を抜くと監督・浅川(西島秀俊)の容赦のない暴力に晒されてしまう。労働者たちは仲間の1人新庄(松田龍平)の言葉に従って自殺しようとするも、結局死ぬことすらできなかった。そんなある日、新庄と塩田(新井浩文)は漁の最中に博光丸とはぐれてしまう。そして冬の海で寒さに凍える彼らを助けたのは、ロシアの船だった……。
うーむ、ちょっと残念だったかなぁ・・・。
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あくまでも、個人的な感想です。絶賛とはいきませんが、ご了承ください。(;;;´Д`)ゝ![]()
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原作は読んだことがありません。
再びブームとなったのは、不況に喘ぐ人達の声にならない叫びからだというイメージがあるため。現代アプローチで映画化すると聞いた時、ちょっと不安に襲われました。
メガホンを取るのは、SABU監督ということで。全ての作品をチェックできていないのですが、雑誌や映画情報番組では「疾走感のある演出が特徴」と紹介される事が多いみたいです。《現代アプローチ》か、それはそれで楽しめればいいのですけど。本作に関しては、もうちょっとユーモアを少なめに。
シリアス色を強めに押し切って欲しかったです。
だって、中途半端ですよ。100年に一度の大不況と、たくさんの人達が不安になっている昨今。世の中そんなに甘くはなくても、映画なんだから熱気一辺倒で鑑賞したかったな。![]()
毎週必ずチェックしている「王様のブランチ」の映画コーナー。
この番組には、TKOがレギュラーで出演していて。本作で映画初出演という事で、特集を組んでいました。レギュラー仲間の指摘にあった通り、TKOは作品中ゲッソリとやつれていく事がありません。ご本人達は、「映画の現場が初めてで、どう挑んでいいのかわからずケータリングの食事を一杯食べてしまった(;´д`)
」と答えていました。『私は貝になりたい』の撮影中、主演の中居くんは厳しいダイエットを強いられていたそうだけど。本作では、そういう生真面目なテンションは存在しなかったのかな。別にTKOの2人がダメだったというのではなくて。作り手が何でもアリにし過ぎじゃないかと思えてしまって。
船員を演じる他の俳優さんが、恐らくダイエットしたり、ヒゲを剃らなかったり。真摯な役作りで挑んでいるように見えたものだから。話そのものだけでなく、関係者の構えもアンバランスに感じられてしまいました。
何よりも、船員たちの《反撃》が何だか訳がわからない。(゚Д゚)
過酷な状況に苦しみ抜き、地獄のような日々を強いられる描写は丁寧だけど。時折、挿入されるユーモアが長すぎない
そうでないと観客は耐えられないと想像しての手法でしょうか。
私1人が観客ではないに何ですが。
もっとユーモアを少なくして、《反撃》の部分を丁寧に描いてもらった方が入り込めたかな。新庄が立ち上がり、仲間に呼びかけるセリフは印象的なものが多かった。中でも「劣等感は捨てろ!」 という一言。私自身は、本作のような過酷な状況にはなく、ポヨヨンと幸せなモンだけど。
自分のどこかに、少なからず劣等感は存在するから。ちょっと闘魂を注入された気分だった。
だから、ストーリー展開に引き込まれなかったのは、とても残念でなりません。
それでも、好きな部分もあります。だから、評価は低くしないでおきます。
現代アプローチもいいじゃないと感心させられたのは、衣装です。船員たちのズボンや雨合羽でさえ。シンプルだけど、とてもスタイリッシュに映りました。
恐らく彼らは、シャワーすら浴びさせてもらえないのでしょう。髪はベッタリ、ヒゲは伸び放題。靴は擦れて、足の裏には怪我の痕。と、異様なくらいに過酷な現状を物語り。疲労困憊して生気のない表情が並び、時には幽霊船のようにも見えてしまう程でした。
でも、オシャレに感じてしまったんですよ。最もスタイリッシュなのは、鬼監督・浅川の白いロングコート。ウェスタンブーツみたいな靴も凄いけど、くるぶし辺りまで長いコートにはビックリ。
しかも、赤いシミが点々と。『休暇』の時も思ったけれど、西島秀俊は白がとってもよく似合うな~。![]()
あとは、俳優陣の存在感に惹かれました。松田龍平、カッコ良かったです。
私が勝手に彼の代表作だと決めつけているのは『悪夢探偵』で。アチラでは、一応ヒーローなんだけど後ろ向きでジメジメしたキャラクターでした。
本作では、カリスマ性に溢れた前向きな青年を好演しています。作品毎にオーラが増していく感じがいいですねー。
今回、敵役を演じた西島秀俊は。わざわざ指摘するまでもなく、いい感じなのですが。
今までに見たことがないキャラクターなので、新鮮に映りました。
と言うか、既に万能な俳優さんなんですよね。
他にも印象的だった方を挙げてみますと。元々お気に入りの新井浩文も良かったな。
強烈な役どころが多いのに、今回は1歩下がった位置にいる感じ。でも、後ろにいても何だか眼力がある雰囲気とか本当に好きです。高良健吾くんの眼力も、タイプは違えど印象的。澄んだ瞳が初々しい雰囲気を醸し出していました。柄本時生くんも、なかなか印象的。まだまだこれからという感じはしつつも、ゲジゲジ眉毛と似合わない無精ヒゲが妙な存在感を残しました。柄本佑と共に、お父さんみたいな個性的な俳優さんに成長しそう。
私目線で、もう1人印象的だった船員さんがいます。滝藤賢一さん、この人『クライマーズ・ハイ』でも、少ない出番で強烈な印象を残しました。もともと細身なのでしょうが、ゲッソリとやつれた青白い顔が過酷さを物語っていて。やっぱり、本作はシリアス一辺倒で進んでもらった方が絶対に好みだったなぁと思いました。そうそう、悪役サイドで西島さん以外にもう1人。社長を演じた矢島健一さんが、冷酷な妖怪みたいで。
強烈な存在感を発揮していたと思います。
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コメント
俳優陣は松田龍平を筆頭に好きな人が多く期待していたのですが…私は駄目でした。
となひょうさんの書かれているTKOの話は初めて聞きましたが、そんな彼らをキャスティングした人の責任ですね。残念だけど、彼ら含めて登場人物からは貧困の欠片も感じられず、悲惨だ地獄だ言う割には元気だなぁとか思ってしまったり。(苦笑)
なによりおふざけも度が過ぎると思ったのはロシア船の中国人で、かろうじて繋げて来た気持ちがあれで完全に切れちゃいました
投稿: KLY | 2009年7月 6日 (月) 00:17
KLYさま


TB&コメントありがとうございます。
私も、マルかバツかと聞かれたら、バツ派です。
ロシア船の中国人キャラは、重要な場面が軽々しくなってしまいましたよね。
私も、お気に入りの俳優さんで埋め尽くされている作品なので。
本当に、残念で仕方ありませんでした。(´・ω・`)
原作を読んでいる人が見たら、怒ってしまうのではないかと余計な心配までする始末。
ヒットは難しいのではないでしょうか。
投稿: となひょう | 2009年7月 6日 (月) 19:38